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冬桃ブログ

花冷えの土日

 母がお世話になっている施設は、
二月、三月とインフルエンザ警戒のため
面会禁止だった。
 日曜日、義妹と一緒にようやく見舞い。
 二ヶ月ぶりにランチの介添え。

 昨年の終わり頃から、椅子に腰掛けた状態でも
目を閉じていることが多くなった。
 この日は閉じっぱなし。
 喉に詰まらせるのが怖いので、スプーンの先で
ほんのちょっと食べ物をすくい、母の口に入れる。
 飲み込むのを待つのだが、なかなかうまくいかない。
 口から垂らしてしまったり、そのまま眠ってしまったり。
 
 おかゆ、持参したプリンなどを、おそるおそるという
感じで食べさせていると、通りかかったスタッフが
「あ、これを優先的に食べさせてください」
 四角い、ぷるんとしたもの。
 甘い匂いがしたので、デザートかと思ったが
高カロリー食なのだという。

 スタッフは大胆にスプーンでそれをすくい、
母の口に入れる。
 私と義妹は思わず声を上げそうになった。
「大丈夫です。喉には詰まりません。
 これは口の中で溶けますから。
 眠ったら起こしてでも食べさせてください」

 そうなのか、というわけで、手足をマッサージしたり
耳元でせっせと声をかけたりしながら、義妹と二人で
なんとかその一皿を完食させた。

 おととしまで、母の食べ物に対するする執着は
なかなかのものだった。
 プリンの入ったスーパーの袋を見ただけで
奪い取ろうと手を伸ばしてきたものだ。
 昨年の中頃からそれはなくなったが、
ペースト状にした食事はいつも完食。
 けれども今日は、豆腐三分の一丁程度の
高カロリー食がやっと。
 穏やかに、確実に、老衰は進んでいる。

 施設を辞し、義妹の車で元町公園へ。
 桜はまだ半分も咲いていなかったが
天気が良かったのでなかなかの人出。
 駐車場がみつからなくて右往左往し
あきらめかけたところで、この近所に住む
友人のことを思いだした。
 穴場的な駐車場を教えて貰おうと思ったのだが
結局、彼女のマンションの来客用駐車場に
停めさせていただくことに。
 突然の面倒をかけてしまったが、じつにありがたかった。

 エリスマン邸で「時よ止まれ」という写真展を観る。
 ここに出展しておられる写真家の町田昌弘さん。
 「横浜の時」が紡ぎ出すドラマのような写真を
たくさん撮っておられる。



 町田さんの写真を使ったポストカード。



 喉が渇いたので岩崎ミュージアムのカフェへ。
 ここが出している「やまておうらい」に
私はもう何年間もエッセイを書かせていただいている。



 具がいっぱい入ったミネストローネ。
 お皿じゃなくてどんぶりになみなみと!
 ちょっと焼け焦げをつけたパンもおいしい!



 帰宅すると、鎌倉在住の友人、ハヤカワさんから
久しぶりの手作りケーキが届いていた。
 スープセットでおなかはいっぱいだったが、
さっそくお茶を淹れる。
 いい一日だったもんねえ、今日は。

 

 この前日は小雨の土曜日。
 黄金町の桜まつりも花冷えだったが、
エディ藩さんの投げ銭ライブは、雨も寒さもなんのその。
 今年も大人気だった。


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