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冬桃ブログ

靖國神社~檳椰(ビンロウ)初体験

 今年はなぜか、新年の神社参拝がまだ続く。
 友人達と一緒に靖國神社へ。
 すっと前に一度来たような気がするが、
今回は遊就館をぜひとも観ようと思って。

 広い参道の先に大村益次郎の銅像。
 その左側奥に突塔が小さく見えたので
「あ、スカイツリーが見えるよ!」
 と喜んでいたら、友人達に呆れられた。
 今年もまた、私の方向音痴は続く。



 遊就館。
 ペリー来航、日本の開国から第二次世界大戦に至るまで、
100年近い歴史を、写真や遺物、ていねいな解説で
辿ることができる。





 しかし……。
 広く長い展示場に登場する人物は、99%が男性。
 この間、女性はどんなふうに生き、何を考えていたのか
ほとんど、というか、まったくわからない。
 もっと言えば、近代化の一方で、日清戦争、日露戦争、
日中戦争、太平洋戦争と、次々に起こる戦の時代、
皇国史観を植え付けられ、ただ翻弄されるだけだった庶民たちは、
ほんとうのところなにを感じ、どう生きたいと望んでいたのか、
それもここでは触れられていない。

 女性には参政権もなかったし、重要な情報を庶民は
なんら知らされなかった。
 だから、「なぜ悲惨な戦争に突き進んでしまったのか」
と、この時代の人を責めることなどできない。
 けれども現代の私達は、さまざまな資料によって
過去に起きたこと、現在、起きつつあることを知ることが出来る。
 再び戦争が起きたとき、一部の人だけに戦争責任を
押しつけることはできない。
 そのことを自覚するべきだろう。

 靖國神社を出て、すぐそばにある築土神社へ。
 平将門由来の神社で、たいそう人気があるそうだ。
 筆の絵が入ったお守りがあったので、「筆が立つ」
ことを願ってそれを買った。
 が、あとでよく見たら「必勝合格 学業成就」
と記されていた。受験生向けのお守りだったようだ。
 名づけ子が今年、高校受験なので、彼女の写真と
このお守りを並べ、毎日、祈ることにした。

 

 そこから東急東横線・新丸子へ移動。
 京濱伏見稲荷という、じつに派手な神社へ。



 境内の岩場はテーマパークのよう。
 108頭のお狐様がおられるとか。





 ここで友人達と別れ、ひとり、横浜中華街へ。
 「東北人家」という店で、明治大学教授の川野さんと
彼の奥さまの姪である楊さんと合流。
 お二人が行かれたばかりの、台湾のこと、
川野さんの研究対象である狛犬のことなど、
楽しく興味深い話をたっぷりと聞かせていただいた。

 楊さんにいただいた媽祖様のお守りなど。



 川野さんにお願いしておいたお土産は、この木になる実。



 23才の時、ニューギニアへ行った。
 初めての海外旅行だったが、一ヶ月半滞在した。
 そこで現地の人達が、口を真っ赤に染めながら
噛んでいたのが、ビンロウ。
 煙草同様、習慣性があり、軽い酩酊状態になるらしく、
台湾では18才以下禁止だという。

 「こっちは噛みやすいですよ、ジャムが挟んであるから」
 と、川野さんに言われ、その場で噛んでみた。



 う~ん、かすかな甘みと渋み。噛んだ後は
繊維質だけになるので吐き出す。
 とくに異変は起こらなかった。

 問題はこっち。
 石灰をつけ、キンマの葉でくるんである。
 私がニューギニアで見たのもこの食べ方だ。

 楊さんが顔をしかめる。
 「私、一度試してみたけど、もう絶対いや!
喉が詰まったようになって息ができなくて
救急車、必要かと思いましたよ」



 となると、万が一のことを考え、人がいるこの場で
試した方がいいだろうか。
 しかし逆に、みっともなくラリってしまい、あらぬ
振る舞いに出る可能性もある。
 で、おいしい料理を堪能したあと、お二人と別れ
帰宅するやいなや、かぶりついた。

 渋いというか、えぐいというか。
 
 でも記憶にある通り、血のように赤い汁が滲み出てきた。
 
 くるかな、いいトシしてぶっとぶんだろうか、わたし。

 が、噛むにつれ口中はぴりぴり。
 汁がついた口の周りはヒリヒリしてきた。
 料理していてタカノツメを指で裂き、その指で
うっかり顔のどこかを触ってしまった時の、あのヒリヒリ。
 こりゃヤバいと、その時点で吐き出した。
 従って、どこへもトベず。

 私が20才のころ、ヒッピーと称する人達の多くは
マリファナだのLSDだので異空間を体験していたらしい。
 ミュージシャンはよく捕まったらしいが、覚醒剤
ではなかったからか、いまのアスカさんとかキヨハラさん
みたいには騒がれず、普通に社会復帰していた。
 
 私は違法ではないビンロウで、遅れてきた青春を
体験しようと試みたのだが、ヒリヒリでギブアップ。
 
 そういえばあの頃、ウーマンリブ関連で
「飛ぶのが怖い」(エリカ・ジョング)という
本がベストセラーになったっけねえ。
 時代は転がっていく。
 凄まじい速さで……。


 
 


 
 
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