
プラユキ師の寄稿「ブッダの大地を築く、タイ仏教の開発僧」が再録された、「
別冊サンガジャパン2 タイ・ミャンマー人物名鑑 (シリーズ現代の世界仏教1)
」が発売されました。大学院生時代、そして出家後間もない頃のプラユキ師がタイの開発僧たちと出会い、気づきとともに学びを深まれていく姿が生き生きと描かれています。タイの仏教の明るさと力強さ、そして限りない慈しみが伝わります。
人々に苦しみを与え、対立や争いへと発展させてしまう根本の原因は、心にあると言える。しかし想像力も観察力もまた、同じ心の力である。自己を正しく見つめ、やんちゃな心の力を智慧や慈悲へと育てていくことができたとき、それは自分を真に救い、一切衆生の幸せのために役に立っていく原動力となりうるのだろうと思う。
人物名鑑のタイのセクションにはプラユキ師をはじめ、近代以降の名僧から、プラユキ師の恩師ルアンポー・カムキエン長老や、スカトー寺のプラ・パイサーン・ウィサーロ住職、法友のカンポンさんまで、総勢23名が詳しく紹介され、タイ仏教への理解が一気に深く広がります。
また、タイの大学講師、浦崎雅代氏の寄稿「気づきを『善き友』として タイの障害者カンポンさんの生きる智慧」もお勧めです。初稿は「サンガジャパン18号」に掲載されましたが、その後のカムキエン長老の看取り、カンポンさん自身の余命宣言を受けての共病生活(闘病ではなくて、病と共にある生活)などが加筆されました。カンポンさんの「生きる智慧」にあふれた珠玉の言葉の数々に、ぜひ触れてください。
もちろん、ミャンマー編も大充実。テーラワーダ仏教のリアルを知る情報が満載された、永久保存版です。
以下(株)サンガのニュースレターからのコピーです。
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〔4:新刊情報〕
『別冊サンガジャパン②
――シリーズ現代の世界仏教①「タイ・ミャンマー人物名鑑」』
編:サンガ編集部
発売日:2015年2月27日
定価:本体2,500円+税
ISBN:9784865640090 C0015
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■構成
Part1 タイ仏教
「近代タイ仏教概説」「タイ仏教の人物名鑑」「二十~二十一世紀を生きた名僧アーチャン・マハーブーワの生涯と教え」
「ブッダの大地を築く、タイ仏教の開発僧」「気づきを『善き友』として」
Part2 ミャンマー仏教
「無常と気づき」「ミャンマー仏教近現代史概説」「ミャンマー仏教の人物名鑑」「世界各国で活躍する注目の女性瞑想指導者」
「オバサ・セヤドーに聞くミャンマー仏教の現在」「ミャンマー仏教はどのように現在まで続いたか」「『自由への旅』をめぐって」
Part3 そのほかの東南アジア
「村の僧と森の僧」「聖と俗の厳しくもゆるやかな一線」
【執筆】星飛雄馬、大來尚順、天野和公、プラユキ・ナラテボー、浦崎雅代、中川吉晴、ディーパンカラ・サヤレー、
岩倉裕範、西澤卓美(ウ・コーサッラ西澤)、魚川祐司、藤本 晃、高野秀行ほか[以上敬称略]
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「シリーズ現代の世界仏教」は、おおよそ十九世紀末から二十世紀以降の、
洋の東西を問わず近現代の代表的な仏教僧侶、実践者を紹介していきます。
この同時代に世界で息づいている仏教の見取り図を、人物を紹介していくことで、描きたいと思っています。
プロフィールのデータ、略歴、著作、出家在家の有無、可能であればそのコンタクト方法などをもりこみ、
生きた仏教にアクセスするための具体的な手がかりとなる有為な情報を紹介していくことを目指して
います。生きた仏教の今を概観し、いま、そしてこれから、仏教に触れ、学び、生きようとする人に、
必ず必要となる一冊となるべく、シリーズの第一弾としてタイ・ミャンマー編をここにお届けするものです。
(編集部まえがきより一部抜粋)