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「原発 ホワイトアウト」 著 若杉冽(れつ) 

2014年05月12日 | 映画・本・ラジオ
50歳代の方ならば子供の頃に九州や北海道の炭坑労働者のデモや団体交渉のニュース、水俣病などの公害被害者団体が加害企業と対立しているニュースを新聞記事やテレビで見た事があるでしょう。
当時の石炭採掘会社や公害の加害企業が炭鉱労働者団体や公害被害者団体を分裂させたり弱体化させるために、合法・非合法問わずに、ありとあらゆる手段を使ったのは事実のようです。
2011年3月11日に東日本大震災が起き福島第一原子力発電所が爆発し、損壊した原子炉から大量の放射能を放出しました。日本国民が信じ込まされていた「原発安全神話」(原発は何があっても大事故は起こさないし、外部に放射能を放出する事などあり得ない、あり得ないので事故対策は必要ないし、国民が心配する必要はない)は嘘でした。
巨大な原子力ムラの総力を結集し、いかにして福島原発事故後のデモなどの直接的な原発反対運動を潰し、原発に疑問を持つ大衆を「安くて便利ならば原発も仕方ない」という世論に誘導するか?
昭和の時代に培ったありとあらゆる手段を使って、原発再稼働と原発安全神話の再構築を目論む原子力ムラのお話です。
小説としては物足りませんが架空のドキュメンタリーとして読むと迫力を感じます。あまりに原子力ムラが強すぎて原発反対運動に参加する事が恐ろしくなる気がしますが、こんな方法で攻めてくる可能性があると考えれば良いでしょう。
送電鉄塔の倒壊事件は1998年に四国香川県で実際に起きているので敵国の破壊活動やテロとしてあり得ます。外部電源が止まると原発は危うくなる、強欲な原子力ムラの権力者と誘導されやすい素直な(愚かな)国民が進めるであろう原子力発電による便利な生活とは「板小一枚下は地獄」である事を再確認しました。
坂出送電塔倒壊事件 ↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9D%82%E5%87%BA%E9%80%81%E9%9B%BB%E5%A1%94%E5%80%92%E5%A3%8A%E4%BA%8B%E4%BB%B6

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