また「東京湾景」の話だけど、
何話目かで、パクヨンハさんが出ていてびっくりした。
パクヨンハさんて、私よく知らないんだけど、
見てすぐ分かった。なんでだろう?
よく知ってる誰かさんに似ている、と思った。
死んでしまったなんて、信じられない。
このドラマ、在日韓国人と日本人の恋愛ものなんだけど、
放送されていた当時は、こんなドラマをやってるなんてまったく知らず。
とにかくドラマだけでなくテレビ自体をあまり見ない日が続いていたからね。
実は私の友人に在日韓国人の女性がいる。
短大時代の友人で、かなり親しくお付き合いしており、
数少ない親友のひとりである。
結婚式にも呼ばれた。
この人の旦那様が、日本人の男性である。
結婚式の時は別になんとも思ってなかった。
私の中で、この友人自体が外国人だという意識があまり無いもんだから。
昔も今も。
だけどドラマを見て、持っているパスポートの色が違うだとか、選挙権も無いだとか、
韓国女性役の仲間由紀恵が泣きながらそう訴えている姿を見て、
はじめてその友人の抱えていたものや境遇というものに思いが至った。
あの結婚ももしかしたら大変なことだったのかもしれない。
短大時代からずっとポッチャリだった彼女がゲキ痩せしていたのも、ただのダイエットではなかったのかも。
そのときは「痩せてキレイになったよね!」なんてテーブルが一緒の仲間たちと盛り上がっていたけど・・・。
実は、彼女と私は就職活動中、同じ銀行の面接を受けた。
私は受かり、彼女は落ちた。
そのとき、もしかして日本人じゃないからなんてことあるのかな・・・と、ちょっと思ったことがあった。
でもすぐに彼女は他の就職先を見つけ、無事に就職した。
その数年後、語学を生かしキャセイパシフィック航空のスチュワーデスになった。
香港で暮らしていたが、数年後に退職しまた日本へ戻って、
今度は建築業界で働き、宅建の資格を取った。
日本語、韓国語、英語が話せ、今は中国語の勉強をしているそうだ。
バイタリティ溢れる女性である。
もしかして私もあの時銀行の面接で落ちていたら、
もっと違う運命が待ち受けていたかも、なんて思うこともある。
銀行へ受かってしまったから、そのまま道を外すことなく型通りの人生を歩んでしまった。
な~んて。
いくらでも選択肢はあったはずなのに、今いる場所に安穏と居座っていた結果が今である。
それでいいこともたくさんあったし、ため息を付く事もたくさんあったけど、
決して後悔はしていないが、もっと他の可能性もあったんじゃないだろうか?って思うことはある。
きっと誰にでもあるんだろうけど。
実は私の夢はハリウッド女優になることだった。
なんちゃって(笑)
私は、「なんちゃって(笑)」と一笑に付して、夢を持つことすらしなかったけど、
世の中にはハリウッド女優を夢見て、その夢を叶えるべくすべてを注いで頑張っている人も大勢いるだろう。
私も、長い人生の中、そうやって夢に夢中になる時期があってもよかったんじゃないだろうか、と、
今となってはそんなこと思ったりもするけど、
それは今の安定した生活という土台の上で思うことであって、
やっぱり私は何も安定のない状態で捨て身になれるほど勇気は無いと思う。
だから、これでいいのである。
けれど、やっぱりもうちょっと冒険してみたかった、と少しだけ思ってしまうのである。
今からでも遅くはないか。
冒険。
まぁ、程度によるよね。
・・・なんてこと言ってるようじゃ、ダメか^^;