やまとそばの山日記
山歩きとその後の温泉&蕎麦が大好きなやまとそばの日記です。



高原山で、思い出深いものに 『高原山チャレンジ登山』 がある。これは、私が勝手にネーミングしたもので、要は自宅から高原山(釈迦ケ岳)までの往復を歩こう、と言うもの。


勿論、過去記事なのですが、当時何故こんな事をしようとしたのか・・・!


若気のいたり・・・そんな事はない(誰かに幾つだと思ってるのって突っ込まれそう・・・!)


理由は良く判らない。


ただ、自宅から大間々台までは車で約20km、りんご団地の長井を通り県民の森までだと17km余り、従って後者を選ぶ。


歩く距離は、往復50km位、標高差は1500m位か・・・。


こんな、変な山行計画に同調する人がいた。


かくして、第一回の高原山チャレンジ登山が行われる事になった。


※それは、今から6年前、まだ私が若い?時の事だった。



■01年12月15日(土) 高原山チャレンジ登山(自宅~高原山)


●メンバー: 私、Iさん

●実コース:コースタイム:
私の家4:30---4:55岳友会事務所(Iさんと合流)5:00---6:00長井りんご園---6:30鱒池---7:10寺山ダム7:15---7:50七尋林道出会7:55---9:00県民の森ミツモチ登山口(ここまで事務所から15km、自宅から17km)9:10---10:30ミツモチ1000m付近10:40---11:20ミツモチ山頂(1248M)11:25---12:30県民の森ミツモチ山登山口---13:20七尋林道出会13:25---14:30長井りんご園14:35---15:35岳友会事務所
(行動時間10時間35分・・・寺山ダムから上は雪でした。)


●本文


※私の自宅から高原山を直接見ることはできます。しかし、住宅地の為に、見えるのは剣が峰から大間々にかけての稜線とその後方の前黒山です。今、PCのKeyをたたいている椅子から3m歩いて窓を開けるとこんな景色です。



※以下は、当時の私の山行記録です。(一部修正を加えています。)



※自宅から

朝4時前に起床し、4時30分に自宅を出発する。

外は真っ暗だが外套の灯りが歩くには十分過ぎる明るさを与えてくれる。

しかし、対向車対策でヘッドライトを点け歩き始める。

途中のセーブオンでおにぎりを3個購入したが、『これからどこへ行かれるのですか』『高原山へ』『それじゃお手拭きを多めに入れましょう』と言ってくれた店員さんの言葉が妙に嬉しかった。



4時55分、岳友会事務所でIさんと合流する。

Iさんは前日の10時過ぎに事務所に到着し泊まっていたのだった。

朝5時ちょうど、予定通り歩き始める。

『各々のペースで歩きましょう』と声を掛け合った後、町の中をゆっくりとしたペースで歩く。

まだ真っ暗なのに新聞配達の人はもう仕事を始め、未明の町にそのバイクの音が響き渡る。

泉街道を教習所手前で左に折れ、長井方面に向かうと人家はほとんどなくなるが星明かりだけでも何とか歩ける。

スタートしてから1時間位で長井の中心部を通過するが休まずマイペースで先を目指す。

長井を過ぎた辺りから東の空が明るくなり、オレンジ色の朝焼けが見られる様になる。

またそのやや南には筑波山の姿も見る事ができた。



鱒池(事務所から7km付近)まで約1時間30分、『このままだと登山口まで3時間30分位かな』と思った事が甘かった。

車道はここから寺山ダムの登りに差し掛かるが、右膝が急に痛み出し歩くスピードが急速に落ちる。

まだ2時間余りしか歩いていなかったが、舗装道路の衝撃が膝に思いの他、負担になった様だった。

結局、右膝をかばいながら歩いた為、寺山ダム通過が7時10分(9.3Km地点)となったが、Iさんはそこで10分程、私が来るのを待っていてくれた。

早くも足を引っ張る形となったが、膝が痛いのを隠す様にゆっくりと歩く。

それまで、朝日に照らされていた道路も、寺山ダム付近から小雪がパラツキ初め、ダムの中程まで来ると急に激しい降雪へと変化した。

ここで雨具を着込み、稲葉さんはプラブーツへと履き替える。



ダムを越え、七尋林道の出会いが7時50分(11.8km地点)。

この後も3kmの林道歩きが待っているが周りが木立に囲まれ、山に入ったなという気持ちがほんの少し気分を楽にしてくれた。

しかし実際には足が付いていかずすぐに道の真ん中に座り込んで、握り飯をほうばる。

この休憩で少しはマシになったのか、この先、高原林道から県民の森キャンプ場へは痛みも和らぎ、ゆっくりとしたペースながらも歩き通す事ができた。

雪はひっきりなしに降り続け、まわりはどんどん白くなって行く。



9時に県民の森キャンプ場から少し入った『ミツモチ登山口』に到着する。(14.8km地点)

ここで朝食休憩として10分程休み、また積雪対策の為にスパッツを着ける。

山道に入ってから膝に対する負担が軽減され、特に新雪がクッションとなってくれた様だった。

しかしこの後も雪は降り続け、少しずつ少しずつ体力を奪って行く。

もう1時間以上は登り続けているだろうが、何も考えずただ機械的に一歩一歩足を前に踏み出しているだけだった。

『疲れたなあ』とはっきり感じ、雪の中に座り込む。



時計を見るともう10時30分を回っている。

ザックをごそごそ探っていたが、急に我に帰る・・・。

『登らなきゃ』そう思い始めてからは、膝の痛みも疲れもどこかに吹き飛んでしまった様だった。

10分、いや5分位だっただろうか?その『休息』がまた新たなエネルギーを吹き込んでくれた様だった。

そこからは一定のペースで極めて快調に足が出る。・・・

やがてIさんの後姿を捉える事ができ、それが段々大きくなり、最後は追い抜いてしまった。

Iさんも最後の登りは相当疲れている様だった。



※決断

11時20分、ミツモチ山の頂上に着く。相変わらず雪は降り続けているが、晴れ晴れとした気分だった。

早速、携帯で会長に電話を入れる。

『もうそこまでで帰って来い!』『ハイ!』妙に素直に助言を受け入れていた。

いや、もうこれ以上進んで戻る力は残っていなかったのかもしれない。

あとは『何としてでも自分の力で戻る』事だけだった。



11時25分、下山を開始して、1時間余りでミツモチ下山口に到着。

休みも取らず後は林道をまっしぐらに下る、下る、下る。

いつしか右膝の痛みは全く消えており、結局、長井まで2時間余りで下る。

ここで一息付き、15時35分、スタートから11時間余りで岳友会事務所に到着した。



※次回へ

『もう歩きたくない!』と思ったが、それから数時間後の宴席では『次は必ず釈迦ケ岳の頂上まで行く』に変っていた。


途中、携帯に電話を入れ励まして下さった皆様、ありがとうございました。m(__)m



※これが、第一回目の高原山チャレンジ登山・・・。自宅からミツモチ山まで・・・で終わった。


※これで、終わろうはずがない!!やると決めたら、最後まで・・・この後の続きはまた明日、です。



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コメント
 
 
 
チャレンジ精神 (わい)
2007-11-07 21:18:16
やまとそばさん。
大事ですよ。挑戦は。いつまでも挑む心は持っていないといけません。

しかし、読んでる限り危なっかしいなぁ。
無理はいけません。
 
 
 
わいさん (やまとそば)
2007-11-07 22:26:09
こんばんは!
>しかし、読んでる限り危なっかしいなぁ。
すいません!ご心配をお掛けして・・・。
>無理はいけません。
その通りです。反省します。
高原山は四季を通じて色んな所から、何十回も登った山です。
ルートも全て判っている。そんな油断から事故は起きます。
私は、山に行って今まで、すりきずは別にして怪我らしい怪我をした事はありません。唯一、この高原山の下山で右膝の靭帯を痛めた事を除いて・・・。
毎日、毎日この山を見て過ごし、何回も何回も歩いた山。やはり、気の緩みがあったのでしょう!その事故は、よそ見をして階段一段を踏み外しにより起こったのですが・・・。
正に油断大敵、気の緩み以外の何者でもありませんでした。幸い、大きな事故にはならなかったですが・・・。
わいさんのコメントを見て、それを思い出しました。怪我をしたのはこれをやるもっと前の事なのですが、目の前の山と言う安心感?からか、その後も、こんな無茶をやっていたのですね!
 
 
 
Unknown (さんぽ)
2007-11-08 06:40:21
部屋の窓からそんな風に高原山が見えると、そこから歩いて登りたいって気が起きてくるんでしょうね。
何度か読んでいますが改めて読むとやっぱり凄い。
はじめこの話をやまとそばさんに聞いたときビビりました。
そして内心では自分もやりたいと…。
来年こそはやってみたいです。
今日は感動編ですね!
 
 
 
素晴らしい! (河童)
2007-11-08 07:38:20
登山は家から始まると言いますが・・。

>舗装道路の衝撃が膝に思いの他、負担になった様だった。

解ります。私も家から見える山まで歩いていったりもしますが、難問は人工物ですね。

それにしても、往復50kmですか・・・・^^;
続編に期待します。
 
 
 
さんぽさん (やまとそば)
2007-11-08 17:42:42
こんばんは!
やはり山登りの基本は麓からでしょう!
今は、ロープウエイができて随分便利にはなりましたが、やはり私は下から歩きたい、タイプです。
感動編、待ってて下さい。
 
 
 
河童さん (やまとそば)
2007-11-08 18:24:57
いつもコメントありがとうございます。
山を麓から眺めていて、そこから歩きたい、って気持ち、解って戴けてる様で嬉しいです。
>それにしても、往復50kmですか・・・・^^;
やりすぎの感は否めませんが…汗、汗、汗
続編、お待ち下さい。
 
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