乳がんが見つかる前と比べて、気力が明らかに落ちている訳じゃない。これまで、休日は家のことをこなすだけで精一杯でぼんやり過ごしていた生活にウォーキングというものが加わっているから、落ちているとは言わないとおもう。運動している分、体力的にはむしろ元気。
仕事をしているときに、私のキャパを超えていると感じることは多々あるけれども、それは、現実に何故か病気になる前よりも仕事が増えているから。。。何故というよりも年を食ってくれば、そうなるのは当たり前なのだけれども。。。
ただ、ぱっとしない。本当に「楽しいなぁ」と感じることができなくなった。職場では、笑っているのだけれどもね。後、テレビのお笑いの番組を見て笑ったりしているけれども、家族でくだらない話をして笑うことがなくなった。。。職場では、若干無理している感じがある。仕事をしているときに和やかな雰囲気は大切だと思うから。家では無理をする必要がないから、意識してないけど、手を抜いているのだろうか。
うつと言っていいのかなぁ。違うか。眠れているし、食欲はあるし。。6時間しか睡眠がとれないので眠いけど、朝の寝起きがすごく悪い訳じゃない。5時に起きてお弁当を作れれば、寝起きが悪いとは言わないから。
どうやら、乳がんの治療中、うつを経験する人は多いらしい。統計をとって、何割の人が経験をしたと書いてある記事もある。普通に「がん」ってだけで、うつになるのは当然。何がなくても、自分が癌じゃないかと思い込む「癌ノイローゼ」っていうのがあって、そういう人たちは些細な身体の不調を重病じゃないかと気に病んでくよくよしたり、検査を繰り返したり、何も手につかなくなったり。。。私の場合は、すでに癌と診断されていて、0期とか期とかでないのだから、全身に転移している可能性があって、身体の不調にいちいち敏感になって、くよくよしてしまうのは、当然のことと思う。ことさら、「うつの経験」と強調されるのだから、ほかと比べて、きっと、特殊なのだろう。
問題は、初期治療が終わって、その後の鬱々した気持ちの原因。そんなの、何を悩んでいるのか、明白なことなのだけれども、書いたり、口にするのが悪いことのように思えていた。
「再発が怖い。」
その一言。これが、いえなかった。書けなかった。今でも、その一言は周囲には言えないでいる。言ったところで周りにどうできるものでもない。大丈夫だとも 心配だねとも言えない。なんて、答えていいのかわからないに違いない。言って欲しい言葉は明確で、大丈夫だよの一言なのだけれども、言われて素直に信じられるかというとそうでもない。担当の先生にも言えない。言っても意味がないと感じる。「やるだけの治療はしました」の一言につきるから。