風・感じるままに

身の回りの出来事と生いたちを綴っています。

映画「沈まぬ太陽」

2009-11-03 | その他
映画「沈まぬ太陽」を観にいってきた。
原作者の山崎豊子は、「この(小説の)映像化なしに私は死ねない。墜落事故のある遺族を取材したときに3年分の涙を流した」そうだ。

監督の若松節朗は、「今、こういう映画を作らなければいけないと思った」「涙ながらの撮影でした。(事故で亡くなった)520人の魂を背負ってやらなければ、と言い聞かせながら」やったと。そして、主演の渡辺謙は、「ぜひ主人公の恩地役をやりたい」と原作者に自ら願い出たそうだ。

途中休憩を挟んだ3時間半近くの大作だったが、正直を言うと“何か物足りない”というか、“よかったー!感動したー!”という感じにならない。何でか?と、鑑賞後一週間、いろいろ考えているのだが未だにその答えが出てこない。もちろん、原作者をはじめ、この映画の製作に関わった人らの心意気は伝わってくるのだが…。鑑賞されたみなさんのご感想をお聞かせください。

※主人公「恩地元(おんち・はじめ)」は元日航労組委員長であった故小倉寛太郎さんがモデル。この主人公の名前について、原作者は、「大『地』の『恩』を知り、物事の根源(『元』)にたって考えるという意味を込めた名前」と語っている

※主人公のモデルになった小倉寛太郎さんが母校である東大の後輩たちにに語るサイト「私の歩んできた道」(人間として信念をつらぬくということ…駒場からナイロビまで~」もご覧ください。


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3 コメント

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私も観てきました~ (hime)
2009-11-07 00:34:13
映画を観て、物足りない・・・
それはきっと、おっちゃんが原作を読んでいたからでしょうね。

おっちゃんがここで紹介してくれた小倉寛太郎さんの「私の歩んできた道」を読みました。その中で、自然における人類の位置というところで深く感銘しました。人間は自然界の一員であって、支配者ではありません。小倉さんの言われるように、自然を保護するのではなく、壊さないようにするべきですね。
おっちゃんも (オズ)
2009-11-07 10:54:11
himeさんのところにお邪魔したら同じ記事で
した。
おっちゃんが物足りない気持ちはわかるような気がします。
私も原作を読んでたので、うーんと思ったのも事実ですが、
単純にこの原作を映画化できた、最近の時代背景の動きを、前向きに受け止めたいなーと思いました。
ありがとうございました (おっちゃん)
2009-11-07 15:51:03
himeさん、オズさん、コメントありがとうございます。
先日、同年代の友人とこの映画について話していたら、友人は、「俺は原作を読んだが、映画は観ないつもりだ。俺らは平社員だったので、主人公のような形ではなかったが、あれ以上のひどい差別や仕打ちを体験してきた。君もそうだろう。現実以上の小説、映画は作れるだろうか」といった。
“物足りない”という感想の答えの一つが見つかったようだ。

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