打楽器は楽しい!オモロイ!ホンマやで。

打楽器奏者山本毅が、打楽器について、音楽について、その他いろいろ順不同で語ります。

大太鼓

2007年05月19日 21時22分53秒 | 楽器
大太鼓

2006年12月7日

いろんなオケとかバンドを聴いて
大太鼓・バスドラム・グランカッサ・・・・ほど、千差万別の音がしている楽器も珍しいのではないか?と思う。

楽器のサイズ、チューニング、マレット・・・・その組み合わせは順列組み合わせですごいバリエーションだ。

今、京都芸大のオケは定期演奏会に向かって猛練習中、わが大太鼓奏者K子嬢も日々試行錯誤の連続で音造り追求中だ。本番にはどんな音を聴かせてくれるのだろうか?
楽しみだ。

といっても、ぼくは本番は都合が悪くて聴けないので、ゲネまでにどこまで追い込んでくれるか楽しみにしているところだ。K子嬢独自の音をGETしてくれることを願っている。

まあ、どんな音でも殺人事件や武力革命に発展したりはしないだろうから、好みの問題なんだが、
ぼくにはぼくなりのこだわりがある。
そのこだわりの部分(チューニングに関しての)をここで紹介しよう。

その一
まず、大太鼓の音はそのオケで一番低い音であってほしい。

オケで一番低い音を出すのはバスドラだ。次がコントラバス。

コントラバスの最低音は5弦の場合、Cだ。
32ヘルツという超低音だ。

Rシュトラウスの「ツァラストラはかく語りき」って交響詩のしょっぱな、コントラバスがこの音を弾き、大太鼓はそれをロールで支える。

これがコンバスより大太鼓のほうがハイピッチだと支えにならない。

だから原則的に32ヘルツのC音よりも低いピッチにチューニングする。

もしあなたが今、修行中の身で、身近にコントラバス奏者がいるなら、ぜひ32ヘルツのC音を自分の耳で聴いてみるべきだ。それも目と鼻の先で演奏してもらって。

弦がどういう風に振動していて、どんなアタックでどんな残響でってことを自分の耳で確かめてみるべきだ。

その際、アルコとピチカートの両方を、またフォルテもピアノも聴かせてもらおう。

ついでにピアノの最低音Aの音も自分で弾いてみて確かめよう。
これは27ヘルツだ。(確か・・・・)

ちなみにパイプオルガンは16ヘルツのCが出せる。
ただし、これはもはやピッチとしては聞こえない。
どちらかというと地響きって感じだ。

というわけで、オケに出てくるバスドラ以外の楽器の最低音ってのを自分の耳と目と皮膚感覚でつかんでおくといい。

ただし、そのC音よりも低い音って、物理的なものではない。
あくまで聴感上のものだ。

バスドラムにしても、コントラバスの最低音にしても、倍音がある。
聴き手の耳にはどちらかというと倍音の方がよけいに到達する。

だから、その倍音同士を聴き比べたときにバスドラムがちゃんと下から支えて響く必要がある。

基音と倍音とをどうバランスさせてミックスするか・・・・それが大太鼓奏者のセンスと腕の見せ所だ。

その二
次にぼくが大事にしているのは打面とウラ面ヘッドのピッチ差だ。

ぼくの場合、打面をウラ面より半音から一音高くチューニングする。

ウラ面ヘッドのチューニングで大切な点は二つ。

一つは打面ヘッドの振動に呼応してよく共鳴すること、
これを実現するには打面ヘッドに近いピッチに設定する必要がある。

もう一つは打面ヘッドの振動を妨げないということ。
そのためには打面ヘッドよりほんの少し低くチューニングする必要がある。

最近、ウラ面のほうをやや高くチューニングする人が多いみたいだけど、ぼくはその音、あまり好きではない。
なぜかというと音が解放されないからだ。

ウラ面を表より高くチューニングすると、当然ウラ面のほうがヘッドの振幅が小さくなるわけで、表面ヘッドの振動をある程度ミュートする結果になる。

そうすると、当然のことながら、何らかの制動の効いた音になる。
よく言えばしまった音、はっきりした音になる。昔流行った完全密閉型スピーカーの低音のイメージに似ている。

これはこれでいいのだが・・・・・、

が、しかし、
ぼくが一番大切にしたいことの一つである「音楽の解放」ということがムツカシイことになる。

良質のバスレフ型スピーカーとか、ホーン型スピーカーの低音はすごく開放的だ。
音楽が解放されている。

音楽の解放のためには開放的な音が必要だ。

制動を効かせたければ、タッチとミュートで対応すればいいってのがぼくのやり方だ。

しかし、これはあくまで好みの問題だ。
スピーカーだって、完全密閉型派とバスレフ派とは永遠の論争を続けている。
どっちがいいって結論が出ることは多分ないだろう。
どちらの方式でも良いものは良いし、悪いものは悪い。

要はその奏者の音楽観がどこまでそのチューニングにきちんと反映されているかだ。

皆さんそれぞれ自分の耳で音を確かめながら、好みの音を見つけ出してほしい。

あなたが音楽で一番大切にしているものは何か?
それが大太鼓のチューニング一つにさえ現われ得るんだ。

しかし、(しかしが続くが・・・・)
最終的にはチューニングよりもテクニックのほうが重要だ。
つまりタッチと指先ミュートの使いこなしだ。

空いてる方の手、ふつうは左手だけど、この手の指とか手のひらでどんな風にミュートするかってのはものすごく重要だ。
もちろん、まったくミュートしない音も使う。というかそれが基本だ。

んだども、やっぱぁタッチが一番重要だ。

どれだけ地道に基礎練習を積み重ねたかが最終的には音に効いてくる。

どんなにチューニングにこだわっても、ミュートを工夫しても、
楽器をちゃんと鳴らせるタッチを身につけていなければ、まあ枝葉の問題でしかない。

太鼓をちゃんと鳴らすってのは結構ムツカシイ。
一朝一夕ではいかない。

太鼓たたいてメシを食うって、結構地道なお仕事なんすよ。

p(#^∇°)q  ファイトッ!

ドレスナー

2007年05月19日 21時22分21秒 | 楽器
ドレスナー

2006年11月27日

先日の京都芸大ガラコンサートに来てくださった皆様、
ご来聴、心から御礼申し上げます。

本当にありがとうございます。

m(_ _)m

ところで、ドレスナー小太鼓の音はどうでしたか?
いい音してるでしょ。

( ̄ー ̄)v

この小太鼓、ぼくに譲ってくださった方の話しによると、1957年くらいの製品だそうだ。
つまり、ぼくとほぼ同い年ってわけ。

すごいでしょ。
50年も前に造られた小太鼓がこんなにいい音で鳴るなんて。

ドレスナーの小太鼓は、1960年頃から品質がガクンと落ちたそうなんだ。
それで、ドイツのプロの奏者たちがさがしているのはそれ以前の製品だそうで、結構時間をかけて探さないと見つからない。

たいがいは誰か引退する奏者から譲り受けることになる。
ぼくが入手したのは確か17-8年前だ。

もうストレイナーとか相当へばっていて、だましだまし使っているが、音質はやはりさすが。
メッチャクッチャに気に入ってる。

こんな音の小太鼓、どっかのメーカーで造ってくれないもんだろうか?
現代の製造技術をもってすれば、造れると思うのだが・・・・・。

太鼓メーカーさん、ガンバッテェ~!

o(^_^)○



どこをたたけばいいの?

2007年05月19日 21時03分35秒 | 楽器
どこをたたけばいいの?

2006年4月19日

太鼓のヘッド、けっこう大きい。広い。
直径36センチもある。
面積で言うと 18×18×3.14平方センチメートルだ。

どのあたりをたたいたらいいのか?

マリンバの鍵盤、どの辺をヒットしたらいいのか?

考えたことがあるかなあ?

答えは、「どこでもいい。あなたが気に入ったところなら・・・・」なんだけど、
でも、それを決定する前に少しデーターを集めてもいいのではないだろうか?

ぼくのデーターを提供しよう。・・・・なんて書くと大げさだけど。

小太鼓の場合、
ぼくはヘッドの端から真ん中を結んだ線のちょうど真ん中あたり、つまり少し真ん中からはずれた所を主にたたいている。で、小さな音、ピアノ、ピアニシモになるに従って、ヘッドのはしの方へと打点を移動していく。

真ん中はまずたたかない。
もちろん作曲家がその音を要求すれば別だが・・・・・。

大太鼓も同じだ。
基本的にはヘッドの真ん中と端を結んだ線のちょうど中間点あたりをたたいている。

理由は単純。
小太鼓にしても、大太鼓にしても、そのあたりが一番いい音に「ぼくは」感じるからだ。
基音と倍音のバランスがとても良いと思う。

マリンバの鍵盤では、
やはり同じだ。鍵盤の真ん中からひものところを結んだ線上のちょうど中間あたりをたたいている。
理由はこちらも単純。
それが最も美しい音だと「ぼくは」感じるからだ。

逆にマリンバでまず演奏することがないのが「ひもの上」と「鍵盤の真ん中」。
理由は単純、どちらも好きではない音がするからだ。

ひもの上をたたいた音も、鍵盤の真ん中をたたいた音も、ぼくの耳には美しいとは感じられない。

それと、真ん中をたたかない理由にはもう一つある。
特に低音の鍵盤では真ん中をたたいてしまうと鍵盤がわれやすい。

たとえその音が好きな音であったとしても、それで楽器が壊れるのだったら、やめておいた方がいいと思う。

太鼓でも、マリンバでも、音色を造る上で大切なことのひとつ、最重要なことの一つ、
それは、基音と倍音のバランスだ。

それは自分の耳で確かめながら追い込んでいくしかない。

だから、どんな耳を持っているか?
つまり、その人がどんな音楽的価値観を持っているか?

・・・・・が問われると思う。

が、音楽的価値観、それは絶対的なものではない。

ある人にとって善が他の人にとっては悪となりうる。
ある人にとっての美が他の人にとってはその反対となりうる。

だけど、というか、だから、

自分がいいと思う音なら、堂々とその音を出せばいいと思う。
人間、自分がいいと信じていることを追求するとき、一番能力を発揮できるんだ。

われわれは喰うために生きているのではなく、生きるために喰うのだ。
しかし、喰うことで維持できるいのちは、単なる肉体のいのちだ。

たましいが真に生きるためには芸術が必要だ(と思う・・・・たぶん)。

芸術において、偽善は死に至る病。
自分の価値観は大切にしたい。

ビブラフォン

2007年05月19日 21時01分54秒 | 楽器
ビブラフォン

2006年4月1日

ある方からヴァイブラフォン購入の相談がありました。

60万代のビブラフォンの購入計画を立てています。
YAMAHAのYV3710JMと
SAITOのプロフェッショナルシリーズ1500の対決です。

両メーカーに違いはあるのでしょうか?吹奏楽という性質上、音量は欲しいです。
運搬や解体の機会が多いので、側板や足回りの堅牢さも条件です。


返信

ヴァイブですか? (yam)

ヤマハのYV-3910Jというのを少し前に買いました。
音質は最高です。すごく気に入ってます。

SAITOの1500シリーズも友人が持っています。
こちらもいい音です。

傾向としては明るめでゴージャスなのがヤマハ、ストレートに鳴って、しっかりしているのが斉藤でしょうか?ぼくの個人的な印象ですが。

どちらもいい楽器です。
まったく好みでしょうね。甲乙つけがたい。
でも、音の傾向ははっきり違いますから、ちょっと試奏してみたら、すぐに結論が出ると思いますよ。

ただ、40年前のマッサーに比べるとヤッパ聴き劣りします。

昔の楽器って、どうしてこんなにいい音なんでしょう・・・・・?

( ̄~ ̄;)ウーン・・・


と、返信したのですが、
昔のマッサーヴァイブはやはり別格です。
でも、今では入手不可能ですし、ノスタルジーに浸っているわけにはいきません。

現在販売されているヴァイブではマッサー、Saito、ヤマハなどが一般的ですね。
アダムスもいいらしいのですが、私は聴いたことも弾いたこともありません。

ヤマハは自分でも使っていて音質はすごくいいと思います。
問題はモーターの回転音が大きいことです。
これについては、ヤマハさんの方で改善の計画を持っておられ、そのうち問題解決すると思いますが、
シビアな現代曲の演奏などでは気になります。
一日も早く改善していただきたいものです。

Saitoは鍵盤幅広タイプと幅狭タイプがあり、
Saitoさんによれば、広い方が「マッサータイプ」、狭い方が「ディーガンタイプ」だそうです。
私はディーガンタイプ、幅狭鍵盤の方を使っています。
これもなかなかいい音で、曲によってはヤマハよりもいいと思うときがあります。
ヤマハとは全く違うタイプの音です。

友人がSaitoの幅広鍵盤、マッサータイプを持っており、これも客席から聴いたことしかないのですが、
とてもよい楽器です。

マッサーももちろんいわゆる定番の楽器です。音にも安心感があります。
モーター回転音は一番小さく、ほとんど気になりません。これは現代曲を演奏するにあたって、重要な要素です。ただ、マッサーの場合、回転翼シャフトの精度が悪く、さすがは「メイド・イン・USA」という感じです。そこからノイズがでることが多く、購入するときしっかりチェックするべきでしょう。

ぼくの印象は大体こんなものです。

購入されるときは、必ず試奏されるようにしてください。
楽器って相性がありますから、自分にあった楽器なら短時間の試奏でも何か琴線に触れるというか、ピンと来る感覚ってやっぱりあると思います。

バスドラとスタンド

2007年05月19日 21時00分59秒 | 楽器
2006年3月15日夜


で、「兵士の物語」用に造ってもらったバスドラもソロで撮影した。
スタンドに注目してほしい。
これ、自分で造ったんだ。

最初はこのバスドラム、バスタムの足を使っていた。
でも、それだとサウンドに多少不満があって、自然な響きではないなと感じていた。
それで、今回思い切って日曜大工、このスタンドを製作した。
ドラム本体をひもでつるすようにしたのがミソだ。

これで響きの質が劇的に変化した。

体験的知識その一(かどうか知らないけど。何番目でも、ま、いいか)

ドラムは置くよりつるした方が響きがいい。
さらに言うなら、人間が手に持つのが一番いい。

なぜだろう?

理屈は分からんが、事実はそうだ。
ほとんどの楽器は置くよりつるす方がよく、人間が手で持つとさらにいい。

兵士の物語(5)

2007年05月19日 21時00分43秒 | 楽器
兵士の物語(5)

2006年3月15日夜

入試の合間をかいくぐり、兵士の物語のセッティングを写真に撮った。
こんな感じで、シンプルなセットだ。

でも、作曲された当時はけっこう斬新で大がかりだと思われたことだろう。
小太鼓二つにテナードラム、大太鼓、それにシンバルとタンバリン、トライアングルだ。

見てのとおり、ぼくは左を高音、右を低音という風に並べている。
昔は鍵盤配置で右が高音だった。しかし、今のように変えてから、すごく快適に演奏できるようになった。

世界中の民族打楽器、ほとんどが右が低音、左が高音と並べている。きっとこの並びが人間の本能にマッチしているんだと思う。


S-1000の立奏仕様

2007年05月19日 20時55分25秒 | 楽器
S-1000の立奏仕様

2006-02-09 09:55:42

以前、小太鼓のスタンドのことで、

「楽器屋さんにお願いして、パール:S-1000の立奏仕様のものを特注で造ってもらった」ということを書いた。

ところが!・・・・だ、なんと今は立奏仕様のものがちゃんと出てるらしい。まだ、確認はしていないが、コンサート用パーカッションのカタログに載っているらしい。

ということで、お知らせでした。


太鼓とスティックを買おう!

2007年05月19日 20時53分04秒 | 楽器
太鼓とスティックを買おう!

2006-01-16 00:32:06

打楽器を始めるには当然のことながら打楽器が必要だ。
太鼓とスティックを手に入れないといけない。

誰か、しばらくの間小太鼓を貸してくれないだろうか?
だって、3ヶ月でやめるかもしれないのに、買うのはハイリスクだ。

えっ、「やる以上は石にかじりついてもやり通す!ものにするまでガンバルぞ!」って?

その覚悟はブラボーだけど、わかんないじゃない。
ひょっとしてあなたは太鼓にむいてないかもよ。

かくいう私も太鼓を始める前に他の楽器をやった。
高校に入ってから、尺八とユーフォニュームをやったのだ。
相当リキ入れてやったが、どちらも全然ダメだった。自分でも呆れるほどなかなか上達しない。
オレは音楽の才能がないのかとけっこう落ち込んだ。

しかし、今から思えば、ぼくは管楽器の才能がなかっただけなんだ。
だから、太鼓をやり始めたら最初の2年くらいはすごく楽に上達できた。
京都芸大の入試合格までには、毎日1時間のコンスタントな練習で問題なく間に合った。
もっとも、入学してからはけっこう苦労したが・・・・。

ぼくの弟は、最初少し打楽器(マリンバ)をかじったが、あまり上達しなかった。そのうち練習がめんどくさくなってやめてしまった。
でも、トランペットに変わってからは、あっという間に上達した。
彼もけっこう難関の音大に一発で合格した。それもほとんど苦労なくだ。

私の上の息子は最初オーボエをやった。
ところが、これがあんまり向いてなかったみたいで、頑張ってる割にはなかなかうまくならない。そのうちしんどくなってやめてしまった。
ところが、その後ギターを始めたら、順調にうまくなった。
今はイタリアに留学中、プロを目指している。

むすめはピアノをもう4年も習ってるが、やっとソナチネに入ったところ・・・・。どうしてこんなに時間がかかるんだろう?
しかし、最近習い始めたリコーダーは、どんどんうまくなってる。本人も楽しくてしょうがないみたいだ。

というわけで、楽器との相性ってやっぱりある。
あなたがいくら音楽が好きで、情熱を持っていても、太鼓に向いてるかどうかは数ヶ月試してみないとわからない。

そんなわけで、自分と打楽器との相性を見るため、2-3ヶ月は借り物の楽器で練習することも視野に入れるといいと思う。音楽って、間口が広いんだ。一つの入り口だけに執着してるのってどうかと思うなあ。

でも、練習台とスティックぐらいは自分のものを手に入れよう。安いもんだ。

練習台はホームセンターで24ミリかもう少し厚い板を買って、それを丸く切ろう。(ぼくは知り合いの家具職人さんに切ってもらったが・・・)
直径は35センチ。なぜ35センチかというと、14インチのカウンターフープ、内径が36センチだからだ。つまり、14インチスネアドラムの打面の大きさとほぼ同じってわけ。
14インチの小太鼓の上にスポンとのっかる。のっけたら小太鼓がそのまま練習台になるわけだ。
小太鼓がない場合はそのままスネアスタンドに取り付ければいい。

で、その丸板の上にゴムを貼る。厚さは2-3ミリのものを全面に貼る。全面に貼るってのがミソだ。
どっかのメーカー製の練習台のように真ん中だけに貼るってのは勧めない。絶対全面に貼った方が将来に利いてくる。

でも、そんなに大きなゴム板はあまりその辺のホームセンターでは売ってないと思う。
ぼくが買ったのはここ。

2ミリ厚
http://www.tech-jam.com/items/KN3345044.phtml

3ミリ厚
http://www.tech-jam.com/items/KN3345047.phtml

接着剤で貼り付け、余った部分をはさみで切り落とせばできあがり!
簡単でしょ?

2ミリ厚か3ミリ厚かって事はけっこう大事な問題だ。
リバウンドの自然さでは2ミリ、静音性では3ミリだ。片面を2ミリ、反対の面を3ミリにするって手もある。

で、スネアスタンドはどんなのがいいか?
それは次回書きます。
今日はもう、体力と時間切れ。
ではまた。



太鼓とスティックを買おう!(その2)

2006-01-16 23:32:11

さて、スネアスタンドはどんなのがいいのだろう。

「どれでもいいですよ。あなたが気に入ったものなら・・・・。」
ってのが答えなんだけど、そう書いてしまえば身もフタもない。

スタンドに関して、ぼくにとって重要な要素がいくつかある。
あくまで「ぼくにとって」だ。
あなたにとってそれが重要な要素かどうか、それは自分の頭でじっくり考えてほしい。

ここで聞いてほしいことがある。
ぼくがプロの太鼓たたきだからって、音大の先生だからって、ぼくの書くことを鵜呑みにしないでほしい。必ず、「ホントかな?」って自分でよーく検証してほしいんだ。

「ホントにそうかな?」「この人がこんな事言うのはなぜなんだろう?」「こんな考え方もあるんじゃないだろうか?」「オレは(アタシは)絶対こっちの方が正しいと思う!」って考えることは、すごく重要なことだ。

もし、君がぼくの生徒だったら、
ぼくが「そのフレーズは右手から始めなさい」なんてことを言った時、
必ず「なぜだろう?」って考えてほしいんだ。
そして、理由が解らない時はためらわず「なぜですか?」と尋ねてほしい。

「なぜだろう?」「ホントかな?」「こうした方がもっと良いのでは?」
そう考えるところに進歩があるし、より深い理解もあるし、
要するに知識が血となり、肉となるんだ。

「知識」だけでは人間ダメなんだ。「知恵」が必要だ。
「知恵」とは知識の正しい用い方のことだとぼくは思う。
そのためには知識の存在理由を考える必要がある。

脱線してしまった。一体いつになったらスタンドの事を書くのだろうか?

そう、スネアスタンドだ。
ぼくがこだわっているポイントは

* 角度調整がしやすいこと。
たとえばTAMAのHS-700W、パールのS-2000、S-1000、ヤマハのSS-940の様に全角度に調整可能なものがいい。

それと、
* とにかく丈夫でがっしりしていること。

そして、もう一つ、
* 立奏の際にも十分な高さがあることだ。

実はこの3つの条件を全て満たしているスタンドはないみたいだ。
ホントはあるかもしれないが、ぼくは知らない。

(だって、全てのメーカーの毎年のカタログを細かくチェックしてるわけではないもの。
第一、そんなのムリだよ。それは販売店のお仕事のはず。「この三つの条件、全部満たしてるスタンドはどれですか?」って尋ねたら、即座に「これがいいですよ」って返事が返ってくるような販売店は実のところすごくまれ。残念ながら・・・・。)

それで、ぼくは楽器屋さんにお願いして、パール:S-1000の立奏仕様のものを特注で造ってもらった。
少し割増料金を払ったが、別に何十万円も高くなるわけではない。数千円の違いだ。
それで、おそらくは何年も、いや、十年くらいは平気で使えるのだから、安いものだと思う。

スタンドがいいと、小太鼓をがっしりとホールドしてくれるので、演奏していて本当に安心感がある。お金をかけて無駄ではないと思う。

次回はスティックのことを書こうと思う。
今晩はこれにて、お休みなさい!