「騙し絵の牙」感想ネタバレ全開

しつこく、しつこく、しつこーーーーーーーーく言わせていただきますけど。
この映画はぜひ！　ネタバレなしで見て欲しいです。
そして、この記事はネタバレ全開です。

この映画が面白く面白くて仕方なくて、感想記事を書いちゃいますけど。
映画関係者にこの熱い思いを届けたくて感想記事を書きたくなったのですけれども。

と、言うのも、この映画、映画の最期にQRコードが表示されて、それに感想送ってくださいって前置きあったけど、映画の間はスマホの電源切るじゃないですか。
映画のエンドロール見きってからスマホの電源入れてたら、その間にQRコード消えちゃいました。
ああ！　感想が送れないーーー！！
でも、興奮冷めやらず、どこかにぶつけたい、よし、感想記事書いちゃうぞ！　
となりました。
タグつけて投稿すれば拾ってもらえますよね？（多分）

そんな訳で書きますけれど。
映画の未見の人は、ぜひ、何も読まずに映画見てください。
そして、見終わった後に、ここに感想を共有しに来てください。


では、行きます。


予告でめっちゃうたってるじゃないです。
この映画は騙し合いバトルだと。
雑誌の再建をかけた編集長の奮闘のイイ話かと思いきや、実は人を騙し続けていた。
見てる側もそれなりの心構えをしてる訳ですよ。
それでも、騙されるってすごくないですか。

予告から騙しやがりますか、騙し絵の牙。
予告の松岡茉優ちゃんの「そんなに騙して楽しいですか」に対しての大泉洋さんの「めちゃくちゃ楽しい」
この二つの台詞、本編では繋がっていません。

私は日々思うのです。
いい予告と悪い予告がある。
騙し絵の牙の予告は極上ですね。
いい裏切り。そう、騙し絵は予告から始まっている。

予告では大泉洋が実は騙してたと言うのはウリだからそこは見る人も覚悟してると思うんですよ。
だから、裏読みしちゃいますよね。
例えば、城島咲がストーカーに狙われちゃうシーン。
襲われるように仕向けたのは速水なのではないか。
城島咲がSNSストーカーに狙われていたのは知っていたので、ストーカーが城島咲を直接襲うように仕向けたのではないか。
ストーカーに襲われる城島咲。
カット変わって編集部で
「城島咲が！」
という一報に驚く面々。
速水の策略で咲が死んだ？？？
と思ったら、まさか、城島咲が３Dプリンタで作った銃を持ち歩いていて、それで反撃して犯罪者になっちゃうとは。

裏読みでヤバいと思ってたところに、更にヤバいこと判明。

騙し絵の牙って全編がそういう作りです。
速水が人をだますのがウリの映画です。
あれも騙して、これも騙して、実はそれも騙してて、騙しの連続で、
うわああ楽しいぃぃいい！　
と興奮がラストに向けて高まります。
その上で、更にその速水をも出し抜くのが、松岡茉優ちゃん演じる高野恵なんですよ。

映画の広告は全面的に速水が最後に笑うイメージで推して来たやん。
最後に笑うんは、高野やったんかーーい。
騙されたーーーー。
最後の最期でとてつもなく騙されたーーー。
はぁああああ、面白いーー。

速水も負けたままじゃいないですけどね。
すぐ次の手を打とうとする。
刑務所に入った城島咲に文章を書くように勧めに行く。
その時の台詞が「（咲の文章は）めちゃくちゃ面白い」
予告の奴ですね。
最後に、ここの台詞だったんかぁ。
予告編集に騙されたぁとなる訳です。

伏線回収も見事でしたね。
騙しの面白さの中にも、散りばめられている伏線。
全回収。
高野の本屋に列ができたことがあるといういい感じの昔話も伏線ですもんね。
無駄の一切ない映画ですね。
実はこれから舞台挨拶とか関連動画を見ようと思っているんですが、そこでも騙してるんだろうなぁ。だって、最後のネタバレできないもの。

大泉さんが何かの折に「俺をあてがきした小説だって言うのに、俺らしく演じようとするとダメだしされるんですよ」とぼやいてました。
でも、あれは大泉洋さんじゃないとダメですよーー。
騙す役も似合っていますが、最後に自分が騙されるところ。
騙されてもめげずに笑いながら次の手を打つシーンが大泉さんにシンクロするんですよ。
これは大泉さんのあてがきだ。

そして、したたかに騙し返す高野役は松岡茉優ちゃんじゃないと。
何度も何度も速水に騙されて、出し抜かれて、でも、最後に笑うのは高野。
途中までは裏はなかったはず（だよね？）
笑う高野に側にいるのが江波百合子こと木村佳乃様っていうのもよかった。
落ちぶれたかと思えば高野と共に再生してた。
木村佳乃様は、普段から「様」付で呼ばせていただいています。
今年に入って何本の佳乃様出演の映画を見たことか。
大好きな女優さんです。

役の一つ一つに言及するとめたくそ長くなるので割愛しちゃおう。
予告の売り文句通り曲者ぞろいです。
実はこいつも騙してたーーってなること連続です。
でも、最後の高野の騙しが全てをうわまります。

ありていなことを言います。
気持ちよく騙されました。

ね？　（感想を共有しに来た）あなたもそう思いますよね？

映画を見終わったあと、私は心の中でスタンディングオベーションしました。



追記：映画の最期に「非Aの牙」（だっけ？）という本が出てきます。
非Aの世界ってSF、読んだんだよなーー。非Aってどんな奴だったっけ？　うわーー覚えてないわーー。
と、ググっだところ、見つけた全部の感想で「非A自体は意味不明」と書いてありました。
覚えてないはずだわ（笑）