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おもむくままに・・・!

ゆったりと、流れのままに、拾いもしない、捨てもしない・・・。 おもむくままに・・・そして私がいる。

川面のかなたに消えた石

2020-08-25 07:40:54 | Weblog







ぼんやり 一点を見つめていると

まるで

オーバーラップするかのように

浮かんでくる情景があり




そのことを

不思議とも思わずにいたけれど

なんの脈絡もないことに気づいた




友達数人と 川遊びのとき

川原で 石ころを拾い上げて

それが 優しく丸く 平らであると

川面に向かって 思わず投げたくなる衝動がわいてきて




水面を五段とびしたあと

水中に姿を消した石を

そのあと

無性に惜しくなって




石が消えたそのあたりを見つめて

もの思いにふける風情の私を

誰も気遣いはしなかった




その時 まだ わたしには

姿を消した思い人など

いなかったけれど

取り返しのつかないような

気持ちだけが 胸に重かった




それから 幾度か川原で

遊ぶこともあるが

きれいな心惹かれる石を見つけたら

そっと ハンカチにくるんで

だれにも知らせず 持ち帰るようになった。




去っていったひとは

川面のかなたに消えた石なのだろうか



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気迷いの多い・・

2020-08-24 07:12:40 | Weblog







あれも よし

これも よし と

気迷いの多い 人の心は

行きつ戻りつして

その 落ち着き先を尋ねても

答えは ない




他人の意見を 聞く振りはするが

その 心には 何も届かなくて

数時間を空回りした後

判らなくなったとつぶやく




手を差し伸べて

たすけようとすると

心安げに うなづくのに

その声は 耳を素通りしたのか

心に留めた様子もない




最初に戻って

その心のありかを探すことからはじめる

あなたは 楽しいことが好き?

一人で 音楽を聴いているほうがいい?

なんでもないことを尋ねると

ストレートな返事が来る





そんなやり取りの中で

心模様が それとなくわかり始めたとき

ひとつだけ 

それまでとは 方向の違う

確信に迫るものを

提示する

表情が動く





意識の共通点を

見つけることで

スムーズに 

わかり合えることがある

それが

わたしの日常

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心ほど 厄介なものはない

2020-08-23 05:51:43 | Weblog






行動と 心は

必ずしも 一致しない

心ほど 厄介なものはない

道理を 道理として

承知していても

その反意を 

どこか片隅に持っていて

行動をそそのかし

あらぬ方に

伴ってしまう




かつて見た景色が

とても好きだったからといって

その景色の中に

違う気持ちでたつ時は

まったく違う感じ方をしてしまう。





好きだったところが

嫌いな場所となったり

二度と思い出したくない場所になったり





また

ちいさなことにこだわり

大切なことを

見逃してしまうことも多い





かつてのころと

同じものが

残っていることのほうが

すくなくなる

思いも 景色も





すべて 承知の上で

変わらないことを

誓ってしまう

これもまた

人の性(さが)でしかない
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移ろうことは 罪ではない

2020-08-22 07:14:48 | Weblog







まるで

柱時計が 時を刻むような

正確な 鼓動に 耳を傾けながら

明日を語るとき




裏切ることのない 約束が

心の宝箱に 収まり

タイムカプセルさながらに

次の時代の 到来を待つようだ




人の心の 移ろいやすさは

だれもが 知っているから

その部分には触れないでおこう




決して 

移ろうことは

罪ではないのだから

目を背けないで 見つめていよう





山川や 海や島を

花や 木や 愛する動物たちを

語るときの目は かがやき

大きな 自然の営みの恩恵を

まさに 感じる瞬間であることを

覚えておこう





同じように 

巡り合ったことへの

感謝を 

語り合うときのために

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恋の細道

2020-08-21 07:10:53 | Weblog






町はずれの 小さな路地

そこを 曲がると

芙蓉の花が 待っている

この道を 恋の細道と名づけて

人知れず 歩みいる




誰にも話さない

秘密の散歩道

一人だけで 歩む時

私は 胸の中の淡い思いを

確かめるように

花に語りかける




夕暮れが いい

陽射しが やさしくなってくると

さらに静かに

応えてくれる芙蓉の花




暮らしに 疲れた心が

優しさをほしがっている

こんな時 

芙蓉の花に会うと

恋人に偶然に会えたときのような

胸騒ぎとうれしさをないまぜにした

選ばれた気持ちになれる




いつか 

胸の中ではぐくんだ

恋人を いざない

この道を 歩くと決めた
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別れの日だったようだ・・

2020-08-20 08:16:35 | Weblog






独り立ち とは 

いつからのことなのだろう

母が 逝ってしまうその寸前まで

母の傘の下にいる自分を

ずっと 意識していた





母が かなり弱って

さみしい時間が 訪れてきても

わたしには 母は 母で

やさしいのに 芯の強い

日本の母の象徴のような

この母を 超えられない自分を

不甲斐ないと思いながらも

母のぬくもりを感じていられる

弱い部分の 自分が いとおしかった




葬儀の日

母の火葬を 促すボタンを

押したとき

わたしの傍から するりと

天空へ駆け上る母を感じ

わたしは やっと

独り立ちするのだと

妙な昂ぶりを胸に

決意したような気がする


 

現実には とっくの昔に

母から離れて 暮らしていたのに




私の独り立ちの日は

母との 

最後の別れの日だったようだ
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抜け殻だけを・・

2020-08-19 07:32:36 | Weblog







手をのばせば ふれられるところにいるのに

声さえ かけられず

いつの間にか 姿が消えている




あなたは いつも

幻のようで


わたしは いつまでも

夢見るだけで


あなたの姿を さがしてあるく



夏の蜃気楼のなかに

佇むとき

夢見るわたしは

昇りたつ 空気の層に抱かれて

あなたの周りを 飛び交い




一生を

声からして 叫び続けた

せみのように



夏の終わりには

抜け殻だけを 残して

つぎの季節へと わたりゆく

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心のふるさと

2020-08-18 07:17:54 | Weblog






旅をしている

あてどない 旅をしている


旅の途中は 浮き草の心


夕日が沈む時には

涙をながす


涙の意味は 言わないのに

一緒に涙を流す 人がいる


朝日が昇る時には

手をかざし 幸せな顔をする


幸せな顔は 知らない人も

幸せにする


終わりのない 旅の途中は

心のふるさとを 思い出さない


ふるさとで待つ人を

忘れようとする旅なのかもしれない


あなたの

心のふるさとは いずこに・・

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抱いている思いの多さ・・

2020-08-17 07:35:15 | Weblog






人と人との

かかわりを 垣間見て

塞ぎこんでしまう 

弱い私がいる



誰かと誰かの 目くばせを

眼をそらして

気づかない素振りをしても

その後が気になる 

お節介な 私もいる



好いてくれる人を

好きになってしまう

危なっかしい

頼りない 私もいる



これだけは 絶対に

譲れないと

そっぽを向く

かたくなな 私もいる




この世でおこることは

すべて この世で

解決できるというけれど

結末の見えないまま

抱いている思いの多さ




いつまでも 優柔不断な

あきらめの悪い 私と

折り合いつけて

過去に決別しなくては

明日のことを 

語る唇が 寒すぎる


完成したジグゾウパズル
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言葉の隙間

2020-08-16 07:28:59 | Weblog







言葉足らずが 誤解を生み

言葉が過ぎれば 曲解がうまれ

言葉で 気持ちを伝え合うには

ほんとのところ どうすればいいのだろう




言葉の隙間に

思いをちりばめ

言葉で成り立つ 世界に住んで

言葉が 独り歩きし始める




置いてけぼりの 心は

どうやって 紡げばいいのだろう




一人じゃないのに

寂しい時は 

寂しいと 言ってもいいのだろうか




黙って見つめる 眼の中に

思いは 映っているだろうか




別れ際の またネ は

さらに 寂しくなるプロローグのようだ




どれだけの言葉を紡げば

心みたされる時を過ごせるのだろう 



夜の空を 見上げて

彷徨って

夢見る心を 

しあわせ と 言葉に換えて

寂しがりやを

隠そうとする


完成したジグゾウパズル
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角を曲がると

2020-08-15 06:34:53 | Weblog






角を曲がると

愛に あえる

その角を曲がると

愛が いる

懐かしい微笑みを浮かべて

ずっと 待っていたように




ためらいや 恐れなど

何もなかったかのように

朝 東の山の向こうから

太陽が現れるのと

変わらない 当たり前の表情で




そして 愛は

語り始める

見てきたことを

友や 母や 恋人たちのことを

持ちきれないほどの 思い出の話を




愛は もうどこへもいかないという

これ以上は 他のものは見たくないという

尋ね歩くのは もうやめるという

落ち着く場所を 決めたという




愛は そこにねぐらを定め

わたしが来るのを 待つという




角を曲がると 愛にあえる

角を曲がると 愛がいる


完成したジグゾウパズル
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こえ忍ばせて

2020-08-14 06:17:02 | Weblog






はげしくも せつなき思い かくしもち

こえ忍ばせて なくやなつせみ






恋すとは かくもせつなき ものなるや

かなたのやまの こだまかなしく




完成したジグゾウパズル
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浅ましくも 愛おしい

2020-08-13 07:23:11 | Weblog






時間の波が

たえまなく 押し寄せて

蕾が 花開き

花びらが 風に散り

自然のすべてが 時間の横暴に

無言で従う 

しかし、

彼らには 一年後の 

再生が 約束されている。



人として生まれて

爛漫の時期を 

いつの間にか 通り過ぎ

持つ夢も 抱く希望も

かたちを 変えていく



積んできた 思いの数を

折りにふれ かえりみても

もとの思いとは ほど遠く

哀愁をこめて 決別をくりかえし



やせ細りし 希望と夢を

未練がましく 胸に抱いて

毎々の年の終わりを 迎えようとする



それでなお、

来る年には と

プログラムを 人知れず

胸の奥で 組み立てんとする

浅ましくも 愛おしい

人であるが故の

思いを 哀しむ


完成したジグゾウパズル
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白昼夢のような 時間がながれる

2020-08-12 07:01:04 | Weblog





つもりつもった 鬱憤

絡んでほぐれない細い糸のような

解き放つすべのない

迷いの集積



おおくを抱えて生きていく 人の強さ



ふくろうの置物の 大小を

ながめて わたしの居間で

如何してフクロウばかりなのかと

問いかける 苦労なき世代の少女



フクロウは 不・苦労 になぞらえて

希望に繋がる意味があるから

好きなのだと話すと

突然胸を詰まらせて 目に光るものがあふれ

そんなに沢山の苦労をしてきたのかと 言う



ああ、 そうだ・・

そうだったんだ



深層の想いに 触れられた気がして

胸の中の涙を 拭って作り笑いで

その場を 辛うじて、すりぬける



ナイーヴな少女になにか 気づかれただろうか

真夏の 目くるめく太陽が

容赦なく照り付ける午後のひとときに

エアコンの音が急に 大きく騒がしくなり

白昼夢のような 時間がながれる


完成したジグゾウパズル
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灼熱の盛夏に

2020-08-11 06:09:06 | Weblog





疲れた体に

心までが 疲れたと言い放つ



癒えることのない

この疲労感から



夢の中だけでも解放されるのなら

明日も 明後日も

眠り呆けて過ごそう

安らかな夢に出会うために



母の墓前に 何を語ろう

あなたを追っかけて生きてきて

まだ あなたの大きさに追いつけないと

涙を流す 夢を

見てしまう私がいる



疲れた心が 

故郷の懐で 解き放たれるだろうか



纏わりつく コロナの恐れで

日常の疲労感以上の負荷が

わたしを 蝕んでいる


ジグゾウパズルより
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