every word is just a cliche

聴いた音とか観た映画についての雑文です。
全部決まりきった常套句。

ウワサの幻想 Perfect!-Tokyo Independent Music-

2009-09-02 | Rock
Perfect!-Tokyo Independent Music-Perfect!-Tokyo Independent Music-アーティスト:オムニバス販売元:ROSE RECORDS発売日:2008-12-20クチコミを見る音楽の現場に足繁く通ったり、誠実に耳を傾けているのであればこの国のインディペンデント・ミュージック・シーンがどれだけ充実しているかが分かるだろう。 音楽不況なんて何処吹く風…・・・とはいえず、金にはならないが、だからこそ、楽しむという根源的な情動がそこにはある。 曽我部恵一が主催のRose Recordsがコンパイルした『Perfect!-Tokyo Independent Music-』はRose Recordsが拠点とする下北沢を中心とした東京で活動するミュージシャンを表面的なジャンル・スタイルなどお構い無しに編んでいる。 東京各地、全国各地の夜に催されるパーティ・ライヴを除けばこのコンピ参加者の名前は必ず見つかるだろう。 踊らずにはいられない衝動のグルーヴも、日常の苛立ちを消化させるパッションも、恋を彩るささやかなロマンスも、このCDをプレイヤーに入れて再生ボタンを押せば奏でられてくる。 曽我部恵一がしていることは10年前ならムーブメントと呼ばれるモノにまで広がったのかもしれない、そう思う。曽我部恵一バンドは何よりライヴ・バンドだし、コンピに参加したDJ YOGURTにしろやけのはらにしろ環ロイにしろそのリアルは現場にある。 その現場の熱狂がウワサになり、そこにアクセスできないもどかしさが幻想になり、ムーブメントというものは大きくなるのかもしれない。 しかし、BlogやSNSなどで情報は隅々にまでいきわたり、ウワサがウワサをよび幻想が生まれる……というような状況が生まれにくくなっている。 この駄文がいい証拠であるように、様々な情報が瞬時にあぶれて洪水を起こすと後には何も残らない。 穿ちすぎたモノの見方かもしれないが、実直に音楽をやっている姿をリリパで見るにつけ、そういう思いが強くなる。


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