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ストラウス・ブラス・オルケスタ 第3回定期演奏会

2006年06月25日 | 演奏会レポート
(※写真)リハーサル風景


ストラウスとは「花束」という意味があり、花束を捧げるよう音楽も多くの方々に暖かくお届けしたいという思いから結成されたプロバンド。第3回を迎えた「ストラウス・ブラス・オルケスタ」の定期演奏会が6月23日川崎市多摩市民会館(神奈川)にて行われました。

第3回となる今回は客演指揮に八木澤教司氏、そして日本管打楽器コンクールサクソフォン部門史上最年少で第1位を受賞した田村真寛氏をお迎えしての演奏会。プログラムは第1部は海外作品、第2部は邦人作品が演奏され、豊富な内容のプログラムとなりました。

常任指揮の志村健一氏によりA・リード遺作、ファンファーレ&プロセッショナルで華々しく幕をあけ、続いて、J・シュワントナーの「リコイル」~吹奏楽の為のが演奏されました。シュワントナーの色を見事に表現した演奏はさすがプロバンドと感じさせられる演奏でした。

一部最後はR・ブートリーのサクソフォンと吹奏楽の為の「デヴィルティメント」。
独奏は田村真寛氏。暖かく豊かな音は大変魅力的です。まだ十代という若さからも放出される音楽は見事でした。

第2部は客演指揮に八木澤教司氏を招き、邦人作品の演奏。
坂井貴祐 吹奏楽の為の「越中幻想」は叙情的な美しい旋律にはじまり、変拍子のリズムにのりエネルギッシュに曲は盛り上がっていきます。随所に歌われるソロの旋律は大変美しく情景を思い浮かばせてくれます。

清水大輔「N.Y.2001/09/11」は現代的な楽想で始まり、後半は温かなコラールに包まれます。現代的な部分はプロならではの演奏で、さらに八木澤氏の指揮により後半のコラールでは作曲家の意図するものを見事に表現した演奏で終曲へ向けドラマティックに演奏されました。

プログラム最後は八木澤教司「ナスカ」-地上に描かれた遥かなる銀河。
力強い音楽、そして壮大に歌われるコラール、自作自演ということで指揮にもさらに熱が入り感動的な演奏。冒頭のフォルテも力強さがある中、美しいフォルテのサウンドに包まれさすがという感じでした。

今回はゲストに客演指揮、ソリストを迎え、そして作曲家も会場に来られ大変華やかな演奏会となり、多くのお客様にもお越し頂きました。
花束を捧げるように音楽も・・・という素敵な思いからつくられた「ストラウス・ブラス・オルケスタ」。今後さらなる活動が楽しみです。


今後のストラウス・ブラス・オルケスタ演奏会はこちら

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ストラウス・ブラス・オルケスタ第3回定期演奏会
プログラム

第1部 
~新しい風を呼んで~
指揮:志村 健一

●ファンファーレ&プロセッショナル(A・リード遺作作品)

●リコイル~吹奏楽の為の(J・シュワントナー)

●サクソフォンと吹奏楽の為の「デヴィルティメント」(R・ブートリー)



第2部 
~ 若手邦人作曲家をお迎えして~
指揮:八木澤 教司

●祝典ファンファーレ「セレブレイト」(神長一康)<改定初演>

●吹奏楽の為の「越中幻想」(坂井貴祐)<改定初演>

●吹奏楽の為の「友への4つの手紙」より(福島弘和)

●「N.Y.2001/09/11」(清水大輔)

●「ナスカ」-地上に描かれた遥かなる銀河(八木澤教司)


 

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