久々に、お仕事の話でも。
本日最終の、写真指名で付いたお客様。
具体的な年齢は訊かなかったけど、
8歳と2歳になるお子様がいらっしゃる、極々一般的な中年男性でした。
そんなお客様と極々一般的なプレイ後、終了時間まで、和気藹々と世間話。
『下の子が2歳でね。上の子と6歳の差があるのね?』
『うんうん。どちらも、親恋しい真っ只中なんだろうね』
『そうそう!でさ、下の2歳は兎も角、上の8歳はさ、もう物心付いてんじゃない?』
『そうだね。えっと、もう小学校の低学年だったりするのかな?』
『今年で2年生になるかなぁ、確か』
『じゃあ、もう全然物心も。って言うか、自分なりの思想も芽生えてくる頃だね』
『そう。でもね、下の子なんてまだ2歳じゃん。物心どころか、、性格すら定まってないじゃん?』
『そうだね、一番可愛いお年頃だよね』
『そうそうそう、めちゃくちゃ可愛いんだよ!
だからさぁ、どうしても俺も嫁もさ、その子ばっかり世話焼いちゃうんだよね。必要以上に』
『うんうん、よく分かる!』
『そしたらね、上の子がさ、"あたしなんか生まれて来なければよかったんだ!"って、
ある日大爆発しちゃってね。あの激怒っぷりには、我が子ながら驚いた』
『………』
『小さい子って、何でそういう突拍子も無い考え方が出来るんだろうなぁって、
ちょっと面白くてさ…って、え?!』
突然涙を流し始めた私に、うろたえるお客様。
『どうしたの愛ちゃん?!俺、何か悪い事言っちゃった?!』
『いえ、違うの。その気持ち、よく分かるなぁって、思い出しちゃって』
『よく分かる?誰の気持ちが?俺の気持ちが?』
『うんん、お子様の方の気持ち。私も、下に弟が居てね?』
『うんうん』
『たった2歳の差なんだけど、私って片親なのね。母親だけ』
『…そっか、苦労したんだね』
『だからかな、母親しか可愛がってくれる人が居なかったんだよね。
でも弟の方が小さいから、どうしても"お姉ちゃんだから、我慢しなさい"的な感じでね』
『うん…』
『何か、振り返ればいつも寂しかったような気がする。
多分、その上のお子様も、こんな気持ちだったのかなぁって思ったら、泣けてきちゃってね。
…って、ごめんね。最近、ちょっと弱くてね』
『………へぇ。愛ちゃんとかでも、そういう事で泣いたりするんだ』
『あん?どういう意味かな?』
『い、いや。違う違う。あのさ、とても失礼な言い方なんだけど、聞いてくれる?』
『うん』
『俺さ、今でこそ嫁も子供も持ってるけど、風俗暦は長い方なんだね。
彼是で、10年以上になるかな』
『おぉ、それはそれは。プロの域だね』
『プロって!あはは!って、いやいや、まだまだ。
それでね、その10年の中で、愛ちゃんみたいに泣いた嬢って、今日が初めてなんだよね』
『あら?そうなの?』
『うん、初めて。それもさ、何て言うか、いい大人が泣きもしないような話題で』
『失敬な』
『違うってば!もう!だからさ、これはただの俺の偏見なんだけどさ、
風俗嬢って、誰の為にすぐ泣けたりするような、純情なコでは成れないって感じだし、
割り切りの良い性格じゃないと金の為に体は売れないって、俺は思ってたんだよね』
『あ、何か、流石だね。伊達に10年以上、風俗渡り歩いてないね』
『あ、そう?この言い方じゃあ、怒られるかなって思った』
『んー。まぁ、腹は立つけどね』
『え?』
『まぁ根本的に、嬢に限らず、
女って言う生き物は、割り切りが良く無いと生きていけないんだよね。
でも割り切りが良いだけで、不純や薄情な訳じゃないから。これ、分かる?』
『うー…。まぁ、何となく…』
『うん。何となく分かるだけでも、充分優しいよ』
『え?そういうもんなの?』
『うん。だってさ、男が女の全てを理解出来たら、
恋愛って感情がこの世にある訳ないよ、ね?
私だって、男の事なんて分かんない。だから理解したくて恋するの』
『ほぉ、イイ事言うね!』
『以上。風俗嬢・愛、人間を語る、でした』
『あはは!』
『風俗嬢だろうが、普通の女の子と何ら変わりないんだよね。
これだけでも分かってくれたら、嬉しいな』
『うん。ってか、もう今日で偏見も無くなった。目から鱗が落ちたって感じ』
『あら、それは頼もしい』
『今度からは、ちゃんと愛ちゃん指名で来ていいかな?』
『あら、それは嬉しい!』
『でもって、上の子にも、もっと満遍なく接するようにしようかな。
怒るならまだしも、愛ちゃんみたいに泣かれると困るからね』
『失敬な!!』
実に清々しく、お仕事を終えた日でした。
やっぱり愛さんが素直なんだと思いますよ。
女ってのは、どこかサバサバした面っていうか
割り切ったところがあって
そういうところに男が抱くおそれが
支配欲とかにつながっていて、
前に書いてたエッセイストの話なんかになっていくんだと思います。
この歳になるとそんな昔の出来事はどうでもよくなった。仲良しやしね。
ノバラがきっと、お客さんとそんな会話になっても涙流さないんやろうな。
悪い意味ではなくてやで!
でも、そうやって、相手の気持ちを考えれる愛ちゃんはとっても素晴しいと思います
何を隠そう、私は優しく語りかけ、親身に相談に乗ってやり、励ましているうちに、涙をこぼれさせたことが何度もあって、
その体験はスッゴク幸せな思い出になっています。
「わかってもらえる」
「わかってあげられる」
…こんな単純なことが、実はなかなかムズカしいんだなぁ。
私んとこは年子で兄妹なんですが、逆に妹の方が「もっとかわいがってほしい」と不満だったみたいで、爆発はしなかったけどよくすねたりしてたみたいです。父親が長く単身赴任だったのもあって。
愛さんの話から、愛さんっていい人なんだろーなって思いました。これからも男達を癒してやって下さい。いろいろ言う人もいますが、ある意味、人のためになる究極のサービス業だと思います。俺は今通ってる嬢にはいつも感謝しています。
家族…というか、子供に。
何故でしょうね??
あ、S氏に関しての記事まで、
お読みになって下さったんですね
うん、私も強くそう思います。
あ、勿論男性が皆、そうでは無いという事も、分かっていますよ?
女は、得る物より失う物の方が、人生の中で多いんです。
だから、割り切らないと、苦しくて病んじゃう。
サバサバの根拠は、そこにあるのでしょう。
薔薇娘さんの為に、タチの悪い男から守ってあげたりとか、
優しいお姉さんの見本みたいだよ??
兄弟って、やっぱり比べられるんだよね。
どの家庭でも。
でも、子供心程、その差別を重く受け止めてしまうよね…
でも大人になると、兄弟って居て良かったって想うのよね
普通は…、う~ん涙なんて流す方がプロ失格でしょうなぁ…
最近、弱ってたので、ついつい涙腺が緩んでいたのです。(笑)
わお
それは、凄いです
涙はストレス発散源にもなります。
その嬢さま達は、癒されたんでしょうね!!
うらやましいなぁ…
理解って、本当は凄く難しいんですよね。
表面的なものでは駄目。
深く突付いてしまっても、逆効果。
うーん…
私の事、お忘れになっていなかったんですね…うううう
スネる態度が目に浮かびました。
とても可愛らしいですね
いつか子供が出来たら、愛情いっぱいで育てていこうと、
決めた瞬間でした
イイ人だなんて…そんな…(嬉しい)
その嬢さまは、素晴らしいお方ですね。
風俗嬢の鏡と申し上げても、過言では無いでしょう。
彼女を素晴らしいとはっきり言える、
貴方も素晴らしい男性なんでしょうね
全ての嬢とお客様の関係が、
そのようであってくれたら、これ以上魅力的な事ってありません。
どうぞ、お二方とも、そのままで居てください