のっけから、真面目な話を一つ。
6、7ヶ月は遡る頃のお客様から、だったのですが、
近年の性教育が如何に脆弱であるかを、再認識させられるエピソードを伺いました。
彼は、38歳。
同い年の奥さんと、小学5年生になる男の子の家庭があります。
この息子さんが、夢精をしたらしいのです。
それが初めての夢精で、罪悪感に苛まれたのか、
丸一週間、その汚れた下着を隠していたらしいのです。
男の子は、あるらしいですね。そういう、"杞憂"。
夢精なんて、不可抗力。
そりゃ、人には見せられない恥ずかしい生理だけど、
絶対に非難されるべき現象では無い。だって、これこそが成長だもの。
それを、この男の子のお母さん。
つまり、私のお客様の奥さんは、分かっていなかったのです。
汚れた下着を、箪笥だか押入れだかで発見するなり、平手打ち。
そして、息子の目前で号泣したそうです。
その内に、夫であるお客様が帰宅して、どうしたのと背中を摩りながら問うと、
なんと奥さん、"夢精"というもの自体、知らなかったそうです。
酷い話だなぁ、と。
何が酷いって、もうこの男の子の深い傷になって、カサブタにならないんじゃないかと。
結局、そういうものが男にはあるんだと夫に諭されて、奥さんは動転から脱したそうですが、
こういう無知が、どういうトラウマを生んでいるか、考えさせられる話でした。
性教育を、大らかに、大らかに、更に大らかに、とはいかないまでも、
最低限ってもんはあるだろうに。
それにしても、38歳の女が、夢精を知らないかね?
本気で、大丈夫かしら?日本は。
そして私の、筆の遅さは…。