いきなりこんなことを言い出して何事かと思われる方もいるかも知れませんが
一部の方は既にご存知のとおり、私は職を失いました
仕事のなくなった私は今、ギターの練習をする傍ら(こっちがメインなのか?というつっこみは置いておいて)、就職や自分探求に関する本を読み漁っているのでちょっとだけですが、読んだ本に紹介しておこうと思います
仕事は味方
著:浜口隆則
★
幸せ=人生=自分らしさというあまりにも単純な夢の公式
働くということに関して徹底的にポジティブに捕らえた本で
就職ガイドとしてみると、ここまで内容が薄い本も珍しいです
書いてあることすべてがきれいごとに見えて全く、自分は心動かされませんでした
なぜ、あの人はうまくいくのか
著:シャド・ヘルムステッター
翻訳:田中孝顕
★★★☆
自分に起こる事象の大半は偶然ではなく、自らが創造したか、命令した結果だと語る著者
幼少のころから否定的な言葉を投げかけられ続けて、自分の本当にヤリタイコトを抑制するのが当たり前になってしまっている自分にとっては、自己説得によって潜在意識を改め、新しい自分になれるというのは新鮮に感じられました
ただそれだけに、結局は『自己啓発プログラムSSPS-V2 SYSTEM』
という自社製品の宣伝がしたかっただけと思わせるような終わり方にがっかり
人間関係をよくする能力開発(脳力開発)・やる気・の潜在意識を呼び起こす自己啓発プログラム SSPS-V2 SYSTEM
http://www.ssps.jp/
ビジネスの現場こそ、最高の学舎である。
著 日経新聞デジタルメディア
★★★
非売品の本ですがなぜかうちにありました
3部構成になっており
Part1(著 田坂広志)ではなぜ我々は働くのか、そして働くことを通して得る報酬やいきがいとはといったことが書かれていて、志望動機などを考える際に参考となりそうな言葉が並べられており、重宝しました
Part2(パネルディスカッション)、Part3(協賛企業インタビュー)では各企業の採用担当者がどのような人材を求めているかについて語っており、彼らの現場からの意見がこの本を読む学生にとってどの程度リアルに受け止められているのか、注目したいところです
就職の極意
著:越智道勝
★★★★
エン・ジャパン代表取締役の越智さんが書いた本で、自己の半生を振り返って書いているため、少々強引なところも見受けられますが、嘘偽りなく実直に書かれていて全体的に面白かったです
特に夢は就職時に無理に見つける必要はなく、社会に出て仕事を通じてから探せばよいという考え方には賛同できますし、業界が細分化されていて自ら道を狭めがちな現代において、どの業界にも通用する人材になれというのは力強い言葉だなと思いました
ただ自分は微温湯体質が性にあっているので、自ら厳しい環境に飛び込もうという積極性はないです
就職がこわい
著:香山リカ
★★★
ワイドショーなどにも出演していて、皆さんご存知の方も多いであろう、精神科医香山リカさんの本で、若者の就職率低下と不況の因果関係、自らの将来に対する漠然とした不安とあきらめといった、現代日本社会に蔓延る閉塞感を心理学的な観点で考えてみようという試みは読み物としては面白いと思いました
が、本著内にこの問題に対する具体的な解決策は出てこなかったのは少々残念に思いましたが、結局、著者自身にも現状分析をするので精一杯で、決定的な解決方法はわからない、という誰にも解けないこの問題の難しさを改めて感じました
あぁ、なんと暗い時代なんでしょう
そしてその闇の先が見えない不安がさらに人を内に追いやるのです
絶対内定2010
著:杉村太郎
★★★☆☆
長い本ですが、1読してみて非常に軍隊訓練式な、ビリーズ・ブートキャンプな1冊だと思いました
就職を、人生を後悔したくなければ、夢を描け、漠然と生きるな、徹底的に自己分析をしてデキルヤツになれという、非常に向上心が強く、合理的に就職活動を勝ち抜く方法が書かれていて、内定をいくつももらったりしている人はみんなここまで本気になってとりかかっているのだなということを実感しました
ただ前述の就職がこわいで香山さんが指摘していた通り、全ての人が就業意識があるわけではない、金さえあればNEETこそが真なる将来の夢であるという人や別に今日死んでも構わないと思っている人にこの本を読ませても、書いてある内容が高圧的すぎるように思え、就業意識を高める効果はないかなと思いました
あとこの本の中で示される成功例があまりにも一流大学出身、一流企業内定獲得のものが多く、杉村さんからすると底辺に位置した、腐った人間については、目にも止めないのだろうなと感じました
そういう意味では読む人を選ぶ本ですし、実際にワークシートに書く作業は骨が折れると思います
最後に就職活動が終わってブックオフとかに売ろうと思っている人は注意
書き込んだ内容から個人情報がバレバレになります、
家族に見られないためにも、いらなくなったら即燃やしてしまうべき本ですね
面接の達人2010 バイブル版
著:中谷彰宏
★★☆☆☆
通称「メンタツ」
まず最初にこの本が役に立たなかった人は読み方を間違えているのだという著者
が心強い(この本を読んで、そうか私のラジオが面白くない、話が広がらないとか言っている人は、楽しい部分を聞き逃している、聞き方を間違えているんだとポジティブに考えることができました。)
文章がわかりやすく、イラストも多く挟まれているので、非常に読みやすいですが、自己PRと志望動機さえきっちり言えれば内定確実だろう、というあまりにも単純な思考にゆとっている読者が安心しきってしまわないかが不安ではあります。
著者も語っているように、書いてあることそのまま手本にすればいいという本ではなくあくまで自分で(つっこみどころを)考えながら読む本ですからね!!
失敗例はこれでもかとばかりに載っているので、反面教師にというよりも「自分は絶対こんな間違いしないし」と上から目線で読むのが本当の読み方なのかもしれませんね。