
もはや先週のことになりますが、
『ガンバレ☆プロレス』を見に行って来ました。
ガンバレ☆プロレス(以下ガン☆プロ)とは、
元DDTプロレス売店部長の大家健選手が、
1万5000円のポケットマネーで旗揚げした、
(ど)インディープロレス団体。
「プロレスを再びメジャースポーツに」を合言葉に、
DDTプロレス映像版にして元学生プロレスラー、今成夢人、
吉本興業所属芸人にして元学生プロレスラー、
ばってん多摩川、改め、ガンバレ多摩川を所属とし、
熱い魂を胸に戦い続けております。
(チケットを販売するときに、決まって、「何故か」、
何かしらのトラブルが起きるという。
不思議。)
今回の会場はプロレス界・・・
いや、東日本屈指のディープスポット、
南海記念診療所(別名:市ヶ谷アイスアリーナ、市ヶ谷チョコレート広場等)。
市ヶ谷駅から徒歩2分の位置にある診療所でありながら、
何故かプロレスの興行が開催されているという、
そもそも診療所としての活動があるのかもわからない、
おそらく都内最小のプロレス会場です。
会場内に入れる観客数は頑張っても60人。
窓から観戦のバルコニー(?)席を入れても、
80人が限界という会場です。
私この会場では初観戦だったのですが、
なんかもう、ついに来てしまった、という感じです。
新木場でもかなりの末期感がありますが、
いくらなんでも市ヶ谷は末期中の末期。
随分コアな場所に足を踏み入れってしまったものです。

しかしまぁ、結論から言えば、非常に面白かった。
驚いたのはその打撃音。

ナス君観たのは変態団興行以来だ。
プロレスラーが普段いかに強いあたりの攻撃を繰り出し、
それを受けているのか。
特に打撃に関しては「音を出しているだけ」といわれることもありますが、
こと市ヶ谷に関してはごまかしは一切ない。
まーぁ、打撃の当たりがハードなこと。
ナス君の打撃はタイガー木原を負傷に追い込み、
鳥羽さんのパンチは今成の意識を飛ばす。

小笠原先生の空手チョップは骨まで響く音がし、
皮膚を赤々と腫れ上がらせる。
大家代表の頭突きは、骨と骨のぶつかる、鈍い音が木霊す。
本人たちは至ってまじめに、
至って熱く、
戦い続ける空間。

ライディーン鋼は剛力鋼に改名w
しかし選手の顔ぶれを見れば、
必ずしもメジャーではなく、
必ずしも一流とはいえない。
そもそも、プロですらない選手だっている。

なのにその空間がなぜ面白いのか。
何故そのレスラーたちが、
プロレスの凄味を体現できるのか。
人の言葉を借りればこれは、
「レベル1の勇者パーティーの闘い」という、
ある種の至弱のカタルシスが働いているように思います。
ダビデとゴリアテ、
判官贔屓、
強大な(?)敵に抗い続ける勇敢な者たち。
シンプルなる、原書の構造がここにはある。
でも、この熱の正体はそれだけではない。
ここに何があるのかわからない。
何がこんなひたむきさを生んでるのかわからない。
全く正体がつかめない。

同門対決

炎のスピア
タノムサク鳥羽に、
サバイバル飛田に、
こんなに戦慄してしまうのは何故なのか。
さっぱりわからない。

タノムサク鳥羽 対 小笠原館長 一騎打ちが決定

埼玉プロレス サバイバル飛田乱入!
このつかめない衝動が故に、
またボクは、市ヶ谷に足を運んでしまうのだろうなぁ、
と、思うのであります。

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