カレー屋(EXA)

エキプロ5で遊ぶブログでした。もはやその名残りはほぼない。

Get wild & tough

2021-12-09 23:00:00 | スポーツその他
カレーです。

私、楽しみなプロレスの興行で区切りを引いて、
“この日までは生きていよう”という目標を設定しながら
日々生きながらえている生き物でありまして、
まあ、プヲタの皆様や、そうでなくても何か
熱心に心奪われるものがある方には
往々にしてよくある生態かと存じます。

さて、その“区切り”のまた一つが、
12.10に訪れます。

大会名は、TJWP Inspiration。

東京女子プロレスが本興行とはまた別途、
突如として組む特異なカードの特別興行。

とりわけの目当てはトランザム★ヒロシの襲来…

…と、
もう一つ。

タック王者“マジラビ”坂崎ユカ&瑞希の対角コーナーに、
女子プロレス界屈指のタッグチームだと個人的に推奨する、
“トロピカワイルド”SAKI&水森由菜が立つ、その一戦です。



“トロピカワイルド”は2018年に我闘雲舞で結成したタッグチーム。

『タイガーマスクW』の視聴がプロレスラーを志す一端となった
水森由菜選手は、作中に登場する“キャンディペア”のミント…
の、モデルとなったSAKI選手に強烈な憧れを持っていたこともあり、
憧れをぶつけまくった市ヶ谷チョコレート広場での初対戦が一つ契機となって、
対戦からわずかの期間でタッグを結成するに至りました。

二人はなんと、その年のうちに当時タッグ王座を一年余に渡って保持していた、
難攻不落の“百均サンダース”さくらえみ選手&高梨将弘選手から王座を奪取を果たします。

SAKI選手はこのベルトの元王者であった一方で、
水森選手はこの2018年がデビューイヤー。
にもかかわらず、団体の長であるさくらえみ選手から3カウントを奪い、
デビュー半年ほどでベルトを手中に収めたその結果は、
偉業といって全然大仰ではないと個人的に思ってます。

当初実力的にはキャリアに勝るSAKI選手が引っ張るかたちかと思いきや、
タッグを組んだその日から驚くほどにその呼吸は完璧に思え、
二人が組むことが運命的にすら思えるほど。

試合を、防衛を重ねるたびにそのコンビネーションは洗練され、
個人的にはとにかく、この二人の強さが改めて強調されるであろう機会が到来することを、
大変喜ばしく思います。



で、相対するのが、
現在まで東京女子プロレスのタッグ戦線をぶっちぎる、
“マジカルシュガーラビッツ”こと、“マジラビ”坂崎ユカ&瑞希。



[2021.11.25後楽園]

2018年に開催となったシャッフルタッグトーナメントで、
抽選という実に“運命的な”いたずらによって結成となった
ダブルヘリウムボイスの二人組は、
組んだ時点でトーナメントぶっちぎりの優勝候補となり、
そのド本命の期待そのままに優勝を果たすと、
一気にタッグ王座獲得まで駆け上がりました。

元々どちらもタッグを主戦場としていた経験があり、
組んだ瞬間からどう考えても合うだろうと思われた二人。

しかし、見ている側の想像を遥かに超える順応度で、
組んだ初戦から息のあったコンビネーションを見せたあたりからして
圧巻のタッグワークを発揮。

結成3年にして2度目の王座に返り咲いていますが、
元々図抜けていたタッグの呼吸は、
現在進行系でより一層磨きがかかるばかり。



さて。

単純に、別々の環境下でその刃を研ぎ続けたタッグチーム2つが、
素晴らしい実力を以てして今、リングで衝突する…
というだけでも十二分に面白いところでありますが、
そこはプロレスのリングの上。

プロレスラーが4人リングに集えば、
そこには様々な縁があるところ。

まずもっては、
もはや“言うに及ばず”かもしれませんが…
最もここで濃く、太い縁で結ばれているのが、
SAKI選手と瑞希選手。
かつて“ブリリアントバトルガールズ”=“ブリバト♡”として、
タッグチームとしてデビューを飾った、
もはや“元”とも呼ぶことのできない、
オリジナルなパートナー同士による、激突です。

二人はデビューからおよそ4年に渡りタッグとして活躍を見せましたが、
前所属を離れたタイミングでともに休業をされていた時期がありました。

2017年にSAKI選手はフリーとして様々な団体に参戦し、
瑞希選手は同じくフリーとして、東京女子プロレスを中心に活動を再開。


[2017.9新宿]


…本当に、二人ともリングに戻ってきて下さって、
よかった。
本当に。

フリーとしてリングに帰ってきてからは
諸々の都合で元のチーム名は使えなくなるものの、
アニメ『タイガーマスクW』でのモデルとなった経緯から、
“リアルキャンディペア”と呼ばれたり呼ばれなかったり。

頻度こそ高くはないものの、
しばしば組んだり、同じリングに上がる機会がありました。

その後SAKI選手は2018年にアクトレスガールズ所属となり
アクトレスガールズColor'sの選手代表に就任。
多くのキャリアの若い選手を率い、育てる一方で、
パートナーとの縁も途切れはせず、
Color's旗揚げ戦には瑞希選手も参戦。

…しかし、
この時点でSAKI選手は水森由菜選手との“トロピカワイルド”ですでに
アジアドリームタッグのベルトを手にし、
瑞希選手もプリンセスタッグ王座を手にしていた、
というのがまた、この二人の凄いところであり、
そこから互いの(新たな)パートナーが変わることなく
力を高め続けてきたということも、
今回の対戦が如何に刺激的かをアレするポイント。

瑞希選手が東京女子プロレス専属フリーから、
2020年に所属となったこともあり、
両者のリングでの接点は前述のColor'sがおそらくは最後になるでしょうか…

というわけで、オリジナルのパートナー同士、
およそ2年半ぶりのリングでの邂逅となるものと存じます。
間違ってたらごめんなさい。



水森由菜選手がもともと“キャンディペア”ミルク&ミント…
の、モデルである、瑞希選手&SAKI選手に対しての憧憬を抱いていたのは
前述の通りであり、
また、瑞希選手とは我闘雲舞でシングルマッチでも戦っています。
(そのとき会場にいたSAKI選手が現パートナーの水森さんに声援を送り、
瑞希選手はチベットスナギツネのような表情を浮かべていた)


[2019.4.27板橋]

水森由菜選手にとってはこの中で、
坂崎ユカ選手だけ少し繋がりという意味では薄いように
一見すると思われるところもありますが…
“因縁”という意味ではもしかしたら、
こちらのほうが一層強いかもしれません。

二人の間にリング上での直接的な接点はないものの、
2021年、日米でAEW女子王座決定トーナメントを同時進行で行った、
Women's Eliminater Tournamentでほんのり邂逅。

坂崎ユカ選手は1回戦で水森由菜選手の“同期”である、
“The Big Apple”駿河メイ選手を撃破。

続く準決勝では、我闘雲舞代表であるさくらえみ選手を破っており、
いわば、同期と師匠の“仇”にあたるのが、坂崎ユカ選手となります。

駿河メイ選手と水森由菜選手の関係性はとても複雑で、
ともに互いの持っているものや得ているチャンスに
羨望や嫉妬も向けながら…
一方で互いの実力や魅力については、絶大な信頼を置いているように
見受けられます。


[2021.10.1新宿]


駿河メイ選手については2020年の東京女子プロレス参戦時に、
個人的には、存在感の怪物、
“Apple Monster”とも形容しました。

しかし、その、同期であり、
存在感の怪物たる駿河メイ選手が、
試合の敗戦とともに、強い敗北感を喫してた相手。
それが、坂崎ユカ選手。

果たして熊本は八代が誇る不沈艦・水森由菜選手は、
同期の、そして師匠の仇討ちを果たすことができるでしょうか。



この一戦だけをとってみても、
4人のプロレスラーの織りなす縁だけで
楽しみが止まらない試合。

しかし、このカードについて東京女子プロレスTwitterでは
“最初で最後かもしれない”とうたっていたかと
記憶しています。

SAKI選手が所属しているアクトレスガールズが
年内でプロレス興行の開催を終了し、
Begining、Color's両団体の活動終了が発表となっている中、
今後の去就についてはまだどのようなものとなるか見えない以上は、
その文句は必ずしも大袈裟ではないように思います。

その件に限らずこの年末、
男女問わず様々な団体で様々な動きがあり、
さらにはこの感染症禍の流動的な状況下、
一寸先にどのような事態が待ち構えているかは
まだまだ予断の許さないところです。

それでも、明日。

この4人がリングで衝突することは、
余程の事態が生じない限りは、
確かに実現することです。

そして私は、明日生じるこの邂逅が、
“最初で最後”ではなく、
一つの始まりとなることを信じ、期待し、祈ってます。
しかしまた一方で、“初対戦”の瞬間は、一度きりであるのも確か。

まだ起こっていない何かを、
起こるかもしれない何かを、
起こってほしい何かを、
信じるくらいは許してほしい。

いつ何が起こるかわからない世界の中で、
一度だけしかない瞬間を楽しみに。

とりあえず明日まで。
その瞬間まで、絶対に生き残ります。

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