単身赴任仲間の田渕氏の手配により1年ぶりに新宿末廣亭へ正月初席を聞きに行く。 今年は大阪からの単身赴任仲間TGW氏が加わり3名でいくことになった。
寄席二部が始まるまでかなり時間があるので、新宿末廣亭の隣にある小さな洋食屋「ビフテキ家あづま」で昼食をとることにした。 ステーキでなくてビフテキという響きもレトロでいい。
和風ヒレステーキが柔らかくて1200円はこの場所としては安い方だと思う。
1部が終わる30分前に入場し、従業員の方に案内された脇の座敷席には行かず、後方通路口側の立見場所を確保、2部との入れ替わりのタイミングでなんとか椅子席をゲット。 昨年は脇の狭い座敷で3時間座るのが結構つらかったので今年は椅子席を確保するため時間調整したもの。
「大阪の寄席は漫才が中心で、東京は落語だ」と言われる通り、第2部での出演も落語家が30人、漫才はわずか2組、奇術1人、神楽芸1人。 テンポの良い春風亭昇太、桂米助の話も楽しくて良いが、主任である米丸師匠(80歳~)や歌丸師匠(73歳)の静かに流れるような噺が始まるとすぐに会場全体が噺の世界に引き込まれしまっている。 落語というのが歌舞伎や狂言と並ぶ日本固有の伝統の古典芸能であることを再認識させられた。

落語が一芸として世に出たのは、今から約300年前、江戸時代中期と言われています、一生懸命生きていた庶民の生活を題材にしたものが多く、笑いと一緒に語られている。
大阪・京都を中心とする関西圏中心に発達した上方落語と、江戸(東京)で発達した東京落語があります。
上方落語は、もともと屋外のざわめきの中で、通りすがりの人々も相手にしており、小道具や鳴り物を使うなど、比較的派手なものが特徴です。 さらに、観客に語りかける話法をとり、愛嬌・サービス精神が旺盛で、常に観客とのコミュニケーションを大切にしています。
東京落語は座敷での少人数を相手にした噺なので、簡潔でさらっと噺す事が粋なものとされています。 観客の反応をあまり気にせず、噺家のペースでどんどん噺を進めていくのでCDや放送等には上方落語よりも東京落語の方が向いているのだろう。