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うみーのお魚愚痴日記+case

都会のアパートお魚日記 + 日本の水辺の生き物

水の美しい場所には、美しい魚が待っていた

2007-02-23 00:05:57 | 福島県徘徊
2月11日 快晴

晴れが続きますね。私のウェダーは照る照る坊主みたいなものですか?


さて、今日は4時起床、4時半出発!
目的地までは、幾ら早朝とはいえ下道を通ると2時間半は掛かります。
採取装備は既に前日使ったものを車に乗せています。

さあ……往こう! 目指すは福島県!!

朝霞の静寂を聞きながら、私は車を走らせます、北へ! 北へ!!



福島県のいわき市(一番南)に入る頃には
既に7時をまわっていました。
私はまず、いつも「見るだけだった」川へ向かいます。


何度か鮫川という川として紹介した川です。
実は鮫川水系ですが別の川でした。

まあ、川の名前などはそっち置いておいて……(恥


今までこの川、立ち寄って眺めることは多々あったものの、
採取をしたことはありませんでした。
長靴ではちょっとだけ足りず、川の中に入ることが出来なかったのです。

ですが今は違います!
早速ウェダーを履いて川の中に入ろうと……


なんか……普段より水かさが増えてませんか??
どう見ても、普段の3割増しくらいに水深が増しています。
これではウェダー装備でも入れる場所が限られてしまいます。
水の流れもかなり早いっ!

これはまさか……っっ!!
前日の雨のせいか!!
※2/10 福島県南部はしっかり雨が降りました。


とりあえず入れる場所に入って、手ごろな石の前に網を構えてみます。
ここで狙う魚は特に無いものの(何がいるか知りたい)
構えた網が水の流れに持っていかれそうになってしまう。かなりやりづらい。

石をひっくり返してみると、幸先良いことに一発目から網の中に魚が!!
4cmほどの小さな魚です……これは……


ウグイ!!

東北で最もよく見られる魚だそうです。
この辺りでも相当数見られ、私も何度も釣っています。


何度か石をひっくり返していると……


ヌマチチブ……??
この辺りは海にかなり近いので、もしかしたらチチブかもしれません。


しかし、それから暫くは何も入りませんでした。
この流れの強さだし、石の下には何も居ないのかも……

諦めて帰ろうとしたときに、川沿いにある僅かなボサが目に付きます。
ほんの、ほんの僅かなボサですが、試しに軽く足で浚ってみると……



エビが!!


更にウグイの稚魚も数匹入りました。
その中に、何だかウグイとは違う魚が数匹……

この魚には見覚えがあります。これは……これはっっ!


お分かりでしょうか。この幼い身体にしっかりと浮き出たパーマーク。
お分かりでしょうか、この我が家の子達にそっくりの姿!

この子は ヤマメの稚魚 です!!

うちの子と変わらぬ姿に何となく嬉しくなります。

ただ、福島県では10月1日から翌年3月31日までヤマメは禁漁期間であり
更に、サイズも15cm以下は採取不可のため、この子らはきちんとリリースです。

出会えただけでも嬉しい。



ウグイは部屋に立派な子が居るため
ここで採取した全ての生体はリリースです。


さて、ヤマメの子にも逢えたことで、このポイントは満足。
次のポイントへ向かいます。

次のポイントは……車一台分、ガードレールも満足にない山道を車で走ります。
対向車が来たらマジ泣きしそうな道を30分ほど走ると……


到着っっ!!



先程の川の最上流域です。
この写真からちょっと奥に行くと


こんな風景が広がっています。


この場所に来た理由は二つ。



静かな場所で、川の流れる音を聞いていたかったことが一つ。
もう一つは、最近ryuさんが妙にハマってるカジカを捕まえることです。

ここは東北。カジカは河川の多くの場所にいると聞きます。
もし見つかったのなら、それは近畿のものとは違う特徴をもっているはず!!



まずは川の水に手で触れてみます。
身を切るほどに冷たい水。思わず引っ込めてしまったほどの冷たさです。

ウェダーを履いて川の中へ。
大きな石にうつぶせになり、ぼーーーーーーーーーっと川を眺めます。

目を閉じて、川の流れに耳を澄ませます。
鳥の声も車の音も人の生活音もしない場所……

冷たい空気が胸を満たし、川の飛沫が私の顔を撫でて行く。
手を突き出せば、痛いほどの冷たさが私の手を包む。

だが、清々しい川がそこにある。

最近、色々とあった。
辛いこと、苦しいこと、悲しいこと

水よ、川よ、海へ至る道よ、
全部、全部……嫌なこと全て、私の内より運び去れ。
水に、流れていってしまえ……


1時間弱か。随分とぼーっとしていたようだ。朝早く起きたのも響いたのだろう
気が付くと、かなりの時間が経っていた。

だが、大分気持ちは落ちついた。
これで、また暫くは生きていける。


さあ! 魚を取ろう!
網を取り、カジカを探す!

ガサポイントは殆どなく、石も殆どが砂に埋まり動かせないが、
落ち込みや淀みに溜まった枯葉を攻めてみる!


何もこないっ
何もこないっ
何もこないっっ!!


どれだけ攻めても何も来ません!
ヤマメ釣りの期間を書いた看板があるのだから、魚はいるはずです。
ですが魚が居ません、全く魚が取れません!!


結局、石の下にいた小さな小さなサワガニを一匹見つけて
ここでの採取は終わりにしました。


まぁ……まずは気持ちを落ち着けるのが最優先だったので、いいですけど
やる気を出した直後にこれは、結構虚しいものが!



更に次のポイントへ向かいます。
次は今まで来たのとは違う山道を延々と走り、二つほど山を越えた場所です。
しっかりと舗装された道路にたどり着いたとき、
その隣にある川……そこが狙うポイントです。



燦々と降り注ぐ太陽の下、渓流に踏み入り網を構えます。
幾つかの石をひっくり返し、流木をひっくり返しますが、
川虫以外に入るものがありません。

諦めようかと思ったのですが、川の中をちょっと歩くと
僅かにボサが数箇所あったので攻めてみると……何か入ってる!!

網の中に入っていたのは、数センチの小さな魚。
それも普通の魚ではありません、長細い姿……ドジョウ?


この寸詰まりのドジョウは……ホトケドジョウ!!
これが……ホトケドジョウかっ!!

普通のドジョウよりもずんぐりむっくりなこの姿。
まだまだ子供の姿のうちに、こんなにも私の心を惹き付ける。
こりゃぁ……底モノ好きにはたまらんだろうなあ……俺? 俺も底モノ大好きだよ。


更に別のボサを攻めると、ヤマメの稚魚が!!
ここにもいるんだな……産卵場は、もっと上か。
もっと上流にいけばカジカも居るだろうか……?


そう思いながらもガサを続けます。
十数度目かの石をひっくり返し、網をあげてみると……何か、いる……

何か、いる……大きいぞ……網の中で動いてる……黄金……?

網の中にいたソイツは、太陽の光を浴びて黄金に輝いています。
ハリヨのメタリックの輝きとは違う、もっと柔らかい黄金の輝き。
見たものの視線を一身に受けるその姿……



こいつはっ……


こいつはっ……



こいつはこいつはこいつはっっ!!








ヤマメだああああああああああ!!!

ヤマメの成魚だああああ!!

細々とした解説は不要でしょう。
見てください……ただただ、美しい。

水族館で見たヤマメも美しかったが、やはり魚は自分で捕まえたものがいい。
その捕まえたときの衝撃、そして目の前で見た印象は何物にも替えがたく、
どんな疲れも吹き飛んでしまうものだ。

このヤマメ、神奈川を南限としてそれ以上西には放流以外では居ないとのこと。
それより西にはアマゴという、似ているが別の魚が住んでいます。


ここにはヤマメの成魚いる……網を持つ手にも自然と力が入ります!
一度、澄んだ水の中を「攻めた岩の下から逃げていく」のが見えたりもしましたが
試行錯誤の後、何とか僅かながらコツのようなものがわかり
更に2匹のヤマメに出会うことができました!!







それにしてもヤマメは美しい。
こんなに美しいとは……こんなに素敵な輝きを持つ魚だとは……


水槽用クーラーが、欲しいっっっ!!
うちの子達を育てて、人に慣れたヤマメを飼いたい!!

こいつは魔性の女だ……いつも俺を悩ませる……。



禁漁期間のため、ヤマメはリリース。
ホトケドジョウは持ち帰りです。
カジカを見つけられなかったけど、これはこれで大満足!!


採取中に沢山生えていた水草。
やたら綺麗で、一度転びそうになったときに少し取れてしまったので
その分を持ち帰ることにしました。
この綺麗な水草はなんだろう……詳しくないので良くわからないのですが
もしかして、以前ryuさんのブログで取り上げられていたバイカモという奴では?
何方かお分かりになる方がいらっしゃったら是非ご教授くださいまし。


下流に向かいつつ、更に次のポイントを探します。

この続きは次回っっ!!
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6 コメント

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ホトケ様 (ryu-oumi)
2007-02-23 08:45:09
ホトケ様じゃー!ホトケ様降臨じゃー!

熱い底物を見つけられましたねー。私は前回の遠征で捕りにいけなかったので羨ましい!

 ヤマメも美味しそうだー(特に1匹目)。ヤマメ大漁で渓流攻めも成功ですね。次回は、禁猟明けを狙い(クーラーも用意して)再挑戦ですね。
ちなみに最後の水草、バイカモみたいですね。良いフィールドだーそこは。


返信する
ホトケのほうかっ (うみへび)
2007-02-23 12:09:53
ryuさんのチェックはそっちに入りましたかっ!
確かにホトケも可愛い可愛いっ
でも私としてはヤマメを推したかったのですが(笑

東海以西には本来いない魚なのと
何度かryuさんのブログでアマゴの話題がでてきたので
対となる東日本の魚として見て頂こうと思っていました。


>>水草
やはりバイカモですか。
花がとても綺麗だそうですね。
時期になったらいってみようっ
返信する
Unknown (nagahimo)
2007-02-23 12:53:56
すごいですねぇ
ヤマメの写真は興奮しました。

また山奥にこもってみたい・・・
返信する
Unknown (ryu-oumi)
2007-02-23 16:30:30
 ヤマメは確かに、こちらでは全く見かけませんが、うみへびさんが飼育中なので、何れ成魚拝見できるかなーと思っていたのと、携帯画像を拝見した時に一度驚いたので、ホトケ様に食付いてしまいました。(でも食いたいのはヤマメ)。
返信する
Unknown (きつね)
2007-02-23 21:30:47
ホトケ様じゃー!ホトケ様降臨じゃー!

うちのブログが始まった頃より探し歩いている、毎年の今年の目標に入っているお魚ですよ。いいなー。

ヤマメ稚魚やら、成魚やらいいですね~。
こんなサイト発見したので投下。

http://www.sun-inet.or.jp/usr/kanedass/public_html/link457.html
返信する
ホトケ大人気だなっ (うみへび)
2007-02-24 15:58:47
>>nagahimoさん
網で捕ったのには驚いていましたね。
そりゃ私も入るとは思ってなかったですけども(笑
そろそろ暖かくなる時期、山の空気も澄み、
天気のいい日に日向にいるのはとても気持ちいいと思いますよ。

>>ryuさん
そういうこと言われると、あのチビ達を逃がせないじゃないですかっっ
とはいえ、既に飼育は暗礁に乗り上げています。
こっちは暑い……既に常温では飼育が出来ません。
冷蔵庫の中に戻しましたが、このままでは育てられないし……

>>食いたいのはヤマメ
相変わらず言葉が上手いですね(笑


>>きつねさん
こちらでははじめましてっ
そしていらっしゃいませっ!!
『貴方もホトケですか!』

この人気はちょっと意外でした。
現在、まどぜう・しまどぜう・ほとけどぜうの三種を
同じ水槽で飼育しているのですが
それぞれ居場所や時間の過ごし方が違って面白いです。

一番姿を見せてくれないのがホトケなんですが……


>>サイト
いいですね。絵柄が渋くてわかりやすい!
こちらではヤマメはよく水族館などで見ますが
アマゴはあまり縁がありません。よく特徴みときますっ
返信する

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