
パチューカ0-1ガンバ大阪
3位決定戦は、ともにパスサッカーを武器とするパチューカとガンバ大阪の対戦となった。試合は試合巧者ぶりを見せつけたガンバ大阪が、最後まで持ち味を発揮した。
序盤はパチューカがゆったりとパスを回す展開。C・ヒメネスを軸に攻撃の形を作っていく。ガンバ大阪も積極的に攻める姿勢を見せて、遠藤とルーカスを中心にチャンスを創出していく。
6分、遠藤から右サイドの加地へ展開、中央へのクロスとセカンドボールでガンバがリズムをつかむ。12分には遠藤がFKでチャンスを得るが、これはセーブされる。
パチューカは21分にC・ヒメネスがワンツーから抜け出して左足シュート。ポスト脇へとそれるもゴールの可能性を感じさせる。C・ヒメネスは27分にも長距離のFKを枠内に飛ばすなどパチューカの攻撃陣をけん引した。
先制点はガンバ大阪。浮き球のパスに反応した山崎がボールの落ちてきたところをペナルティエリア内でダイレクトボレー。シュートはGKの脇を抜けてガンバ大阪が1点目を加える。(29分、0-1)
32分にはペナルティエリア内で播戸が右足でファインショット。だがこれはGKがセーブ。
反撃に転じたいパチューカは、31分にJ・カルデナスが枠外シュートを放つ。だが、そこからの波状攻撃は、ガンバ大阪の身体を張った守りが防ぐ。追加点を狙うガンバ大阪は32分に播戸が枠内シュート。これはGKにセーブされるも、39分には決定機を迎える。右サイドのクロスを播戸がヘッドで折り返し、フリーの山崎が左足でシュート。だがこれは枠から大きくそれる。
1点をリードしたガンバ大阪が優勢のまま、後半へと折り返す。
後半もガンバが押し気味の展開。50分には遠藤のCKから中澤がヘディングシュート。これは惜しくも枠の外へ。55分には山崎がシュート。58分には播戸が絶妙なトラップから一気にディフェンスの裏へと抜け出したが、これはパチューカの守備陣が水際で阻止する。
パチューカも62分にモンテスが絶妙なコントロールのシュートを打つが、これはポストの脇を大きく抜けていく。
ガンバ大阪は64分に播戸を下げ、二川を投入。アデレード・ユナイテッドとの準々決勝で負傷し、準決勝のマンチェスター・ユナイテッド戦を欠場した司令塔がピッチへと復帰した。
67分にC・クリスティアンがシュートを放つなど、パチューカが攻撃の姿勢を示すも、73分には加地の放ったドライブシュートがわずかに枠の外へそれるなど、ガンバ大阪は一歩も引かない攻撃サッカーを展開した。
パチューカはその後、セットプレーからチャンスを得ていく。77分にはF・トーレス、83分にはC・ヒメネスがシュートを放つが同点ゴールには至らず。逆にガンバ大阪は88分に遠藤のCKから最後は山口がフリーでヘディング。ポストをかすめる惜しいシュートを放った。
終了間際に二川が退場処分を受けたものの、ガンバ大阪が最後まで粘り強く戦い1点差の接戦を制し、世界クラブ3位の座に輝いた(日本のクラブがFIFAクラブワールドカップで3位入賞を果たしたのは、2007年大会の浦和レッズに続いて2度目)。(
FIFA)
リガ・デ・キト3-5マンチェスター・ユナイテッド
FIFAクラブワールドカップ ジャパン 2008の決勝戦が12月21日、横浜国際総合競技場で行われた。スタジアム周辺では強風が吹き荒れる中、エクアドルのリガ・デ・キトと、イングランドのマンチェスター・ユナイテッドが対決。世界のクラブの頂点をかけて互いの持ち味を発揮した。
戦前の予想では、マンUが圧倒的に優位。だが、リガ・デ・キトも一歩も譲らない姿勢を見せた。豊富なタレントを擁するマンUに対し、南米王者はカウンターで対抗する。
4分、リガ・デ・キトがペナルティエリアでビッグチャンスを得る。だがカンポスのシュートはポストの脇へ。
マンチェスター・ユナイテッドは、両サイドを起点に攻撃を仕掛ける。ルーニー、ロナウドのドリブルやパスワークからチャンスをつかむ。10分にルーニーが枠内シュート。15分にも、ルーニーがディフェンスのクリアボールを拾ってトラップから右足を振り抜く。また、18分にはロナウドがドリブルとボールキープでペナルティエリアに迫り、最後はテベスがシュートを打つなど、マンUが猛攻していく。
19分にはロナウドが左サイド深い位置でボールキープ。アーリークロスにテベスが頭で合わせるもGKが何とかキャッチ。さらに22分にはスルーパスに反応したルーニーがGKと1対1に。GKが出てきたところで、ループシュートを放つが惜しくもバーの上へ。
時間が経つにつれ、リガ・デ・キトは守勢に回っていく。
35分には、ゴール前でルーニーとテベスが素早いパス交換、最後は右サイドのパクへとパスがつながりシュート。GKがセーブしてCKへ。38分にはリガ・デ・キトのマンソがシュートを打つが、これは力がなく枠も捉えられず。リガはマンソのボールキープを中心にカウンターを狙うが、前線でボールが収まらず、攻撃の形を創出出来ない。
攻撃の手を緩めないマンUは、42分に決定機を迎える。ロナウドが右サイドをドリブルからクロス。ニアで合わせたルーニーが枠内シュート。だがこれはGKがキャッチ。さらに45分には、パク・チソンがペナルティエリアでフリーとなる。そしてシュートをダイレクトで合わせるが、これはバーの上。
前半はマンUが圧倒的に攻めながら決定力を欠き、スコアレスのまま後半へと折り返す。
後半は、49分にマンUのヴィディッチが退場処分を受ける。だが、攻撃の手は緩めず。55分にロナウド、61分にルーニーが枠内シュートをそれぞれ放ち、先制点を狙う。
対するリガ・デ・キトも63分にマンソが枠内シュートを打つ。71分にはW・アラウーホが枠を捉えるシュートを打つが、これはファンデルサールの堅守に阻まれた。
一人少ないマンUだが、サイドアタックと高い個人技、ボールポゼッションで押し気味に試合を進める。そして73分、マンUがボール前でのシンプルなパス回し。中央のロナウドからボールを受けたゴール左前のルーニーがダイレクトで右足シュート。ゴール右隅へと突き刺し、マンUが待望の先制点を獲得。(73分、0-1)
その後、リガ・デ・キトはロナウドの個人技に対して激しい守備で対抗。最後までゴールを目指し続けた。89分にはマンソがシュートを打つが、これは守護神ファンデルサールに阻まれた。
結局、数的劣勢を跳ね返し、個人技と攻撃力で押し切ったマンチェスター・ユナイテッドが、僅差で勝利。FIFAクラブワールドカップ優勝を成し遂げた。イングランド勢が本大会で優勝したのはこれが史上初。惜しくも敗れたリガ・デ・キトだが、粘り強い守備とカウンター、最後まであきらめない姿勢で大会を大いに盛り上げてくれた。(
FIFA)
ガンバ大阪、世界3位おめでとう!それにしてもマンUが強いかった…。クリスチアーノ・ロナウドの足が華麗すぎる…。さすが〝欧州の女性1万2000人が選ぶ最もハンサムなサッカー選手〟に選ばれただけのことはあるというか…とりあえずボールの扱いが奇跡的。で、ゴールデンボール賞はルーニー(MAN)、シルバーボール賞はクリスチアーノ・ロナウド(MAN)、ブロンズボール賞はマンソ(LDU)になった。
Better In Time(Leona Lewis)―この曲好き。