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思いつくままに

ゆく河の流れの淀みに浮かぶ「うたかた」としての生命体、
その1つに映り込んだ世界の断片を思いつくままに書きたい。

経済システムは進化的複雑系

2012-03-05 12:34:06 | 随想
 いろいろな経済学者が分析し、明らかにしているように、われわれがいま目の前にしている資本主義経済は、貨幣経済のひとつの発展形態である。貨幣の歴史は古く、中国の殷の時代末期(紀元前1500年頃)に、すでに貝が貨幣として使われていたと言われている。社会制度として、原始共産制、奴隷制、封建制、資本制という分類があるが、この分類のどの段階でも、背景として貨幣経済は続いてきている。経済システムというものは . . . 本文を読む

言葉とコミュニケーション

2012-03-02 15:31:54 | 随想
 コミュニケーションにおいて、言葉は大変重要なものである。この文章も言葉を使って書いている。生まれたばかりの子供はどういうふうに言葉を獲得するのだろうか。スティーブン・ピンカー(ハーバード大学心理学研究室教授)は、『人間の本性を考える――心は「空白の石版」か』(NHKブックス)という本で、人は生まれながらにして言語を獲得するための能力を持っていると述べている。DNAレベルでその能力がプログラムさ . . . 本文を読む

東電の責任

2012-02-23 17:27:14 | 随想
 昨年の朝日新聞12月18日付けの書評欄に、『僕のお父さんは東電の社員です』という本が取り上げられていた。その中で、東電社員を父親に持つ小学6年生が、東電批判に反論し、「原発を造るきっかけをつくったのは『みんな』ではないか、『みんな』には自分もあなたも含まれる、だから東電だけのせいにするのは無責任なのではないか」という意見を述べていることに対し、その本の著者(森達也氏)はその子供に対して「本当にご . . . 本文を読む

科学と技術と科学技術、そして宗教

2012-02-20 11:35:06 | 随想
 科学とは、この世界がどうなっているのかを調べ、明らかにする学問である。この世界は無限であり、したがって、科学という学問に終りはない。また、何かがわかるということは、新たな視点を得るということでもあり、その視点からまた新たな疑問が生まれ、新たに追求すべきことが見えてくる。その意味でも終りはない。  技術とは、この世界の操作の仕方である。人は生きてゆく上で、目的を持って、絶えずこの世界に働きかけて . . . 本文を読む

「日銀がインフレ目標を導入」の意味がわからない

2012-02-15 22:02:49 | 随想
 今朝の新聞によると、  日本銀行は14日の金融政策決定会合で、物価が下がり続ける「デフレ」から抜け出すため、金融政策の目安となる物価上昇率のめどを新たに「1%」と定めた。事実上の「インフレ目標」を日銀として初めて導入したことになる。あわせて金融機関への資金供給枠を10兆円増やし、追加の金融緩和にも踏み切った。 とのこと。  意味がよくわからない。いままでも実質0金利を続けてきても「デフレ」 . . . 本文を読む

原子力発電について

2012-02-13 00:06:28 | 随想
 まず、ホットな問題として、原子力発電について。  先日の新聞によれば、JR東海の葛西会長が、迅速に原子力発電の再稼働をすべきだとして、つぎのような主張をしているとのこと。  「今日の原発は50年に亘る関係者の営々たる努力と数十兆円に上る設備投資の結晶であり、それを簡単に代替できる筈がない」「政府は稼働できる原発をすべて稼働させて電力の安定供給を堅持する方針を宣言し、政府の責任で速やかに稼働さ . . . 本文を読む