パワプロでROOKIES

漫画ROOKIESのメンバーがプロになったら、どんな活躍を見せるのか!? パワプロで選手を作りペナントに参加させます!

妄想ペナント進行中(/・ω・) 毎週土曜日に更新!

ブログタイトル
ROOKIESでは安仁屋、新庄、関川、河埜、江夏、川上、別所、森が活躍中。
ほとんどが能力低いので2軍暮らしだったけど、ぼちぼち活躍する選手が出てきはじめたよ。
と思ったら、データ消えた…。
今は新しいシリーズを考え中!

№10

2008年11月14日 | 空想ROOKIES(笹崎VS目黒川)
「なんだ、こいつは」

そんな声がマスコミから漏れる。

当然、川上を見に来たわけだが、
まさか、川上に対する初打席でホームランを打つ選手がいるとは。

昨年の夏は、ニコガクの安仁屋が川上のフォークを捕らえた。
川上はあれから、飛躍的な成長を遂げたのだ。
安仁屋だって、今の川上にどうなるかわからない。


『目黒川の河埜』

まさに目が覚めるような一発。


ダイヤモンドを悠々と一周する河埜。

(できすぎだ)

まだ手に感触が残っている。
狙いが当たり、
落差も球威もほぼイメージ通り。
ぶれることなく真芯で捕らえることができた。

めったに感じることができない感触だ。
打ったとたん、わかるというのはこういうことか。
一瞬、バッドの重みを感じなかった。

ホームベースを踏み、ベンチに向かうと、仲間が待ち構えている。

「河埜、なんなんだお前は!」

河埜を取り囲み、軽く蹴ったり殴ったりして祝福する。

「俺が打ってやろうと思ったのに先越しやがって」
「てめー、なんとか言いやがれ」

仏頂面だが、まんざらではなさそうな顔をする河埜。

それを見守る沢村監督。

「よく打ったね河野君」

そんな監督の言葉に、

「たまたまですよ」

と素直に答える河埜。

「ふ ざ け ん な ! 
 たまたまでホームラン打たれてたまるかっつーの!」

またも仲間からみくちゃにされる河埜。

一つのプレーにみんなが喜び、
一つのプレーにみんなが突き動かされる。

結束。

こういう場面に遭遇することが、監督として嬉しいひとときでもある。

みんな、いい選手に育ってくれた。
ならば、監督として、仕事を全うするまで。


(河埜君、君はすばらしい仕事をしてくれた。
 先制とはいえ、一点リードしているだけ。
 しかし、口火を切るこの一発は、この試合に大きな意味を持つだろう)

沢村監督の思惑通り、ここから目黒川劇場が始まる。


___________

最近、無水カフェインがすごい。


僕は眠りすぎで有名だよ。

一日12時間くらい余裕で眠れるし、
寝たくない授業でもいびきをかいて寝られる。

そのおかげで取り逃した単位は数知れず。

うちの研究室の先生とディスカッション中に眠って怒られたことがあるよ。

そんな悩んでいた中で、友達が眠らなくなる薬があるよって言ってくれて、

もしかして、薬=ヤク!?

とか思ったけど、普通にカ○チみたいなとこで売ってる市販品があるって聞いてびっくり。

行ってみたら、本当にあってビックリ。

飲んでみたら、全然眠らなくてビックリ。

すごいよ!
たった10錠1000円以下で、10年間悩んできたことが解消されたよ!

同時に恐ろしくなったよ。
科学の力ってすごいなぁって。
こんな人体の習性を修正してしまう成分を作り出してしまう。

どうか、この力が人や地球を救う力になりますように。

で、
今、曲がりなりにも科学の研究の一端を担っているのだから、もうちょっと頑張ろうって思えたよ。
しかも環境だしね。

泣き言を言ってた昨日の自分に喝!だね。
がんばるぞー。

№9 勝負

2008年11月13日 | 空想ROOKIES(笹崎VS目黒川)
「4番キャッチャー 河埜くん 背番号 2」

打席に立つ。
バットを構え、ピッチャーを見る。

頭に溜まっていた血が手足に流れていくような気がする。
血が冷たくなっていく感じ。

地味と言われるキャッチャーの仕事も好きだが、
自分の打席は同じくらい好きだった。

純粋に、自分だけの力を相手チームにぶつけることができる。
自分のヒットでチームを助けることができる。

バッドは長く持っている。
変化球待ち。
強振多用。

河埜は新庄のようにスイングスピードは速くない。
河埜は別所よりもパワーはない。

しかし、河埜の気持ちは固まっている。

勝負。


第一投
低め フォーク
初球からきた。
速い。

球はバウンドして、キャッチャーの足に当たる。

ボール。

「よく見た! 河埜!」
チームメイトの声。

ストレート狙いだったら間違いなく振っていただろう。
速い。
しかも落差がある。

ストレート待ちで、フォークにも合わせる
ということは、やはりできなさそうだ。
やはり狙いを絞るしかない。


第2投

アウトコース低め、ストレート。

判定はストライク。
完璧な見送り。

(いいコースだ)

フォークを意識させ、ストレート。
スタンダードな配球だ。
これだけ厳しいコースをつけば、ストレートだと分かっていても、そう簡単に打てないだろう。

フォークだけじゃない。
150km/hの速球と制球力。
川上はストレートだけで三振を取れる力を秘めている。

間違いなく今期ナンバーワン投手。
河埜は気持ちを引きしめる。


第2投
インコース高めストレート。
思わずフォークを意識して振りそうになるが抑える。

振ってないとの判定。
ボール。
カウント
1-2

第3投
見送ったストレートがストライクになる。

カウント2-2

河埜追い込まれる。

「ふー」

と一呼吸をつく。

川上は勝負をつけに来る。
おそらくフォークだろう。

そんな予感がする。

河野はこの一球を待っていた。
様子見や見せ玉でない、ストライクを取りに来るフォーク。

しかし、カウントは2-2
勝負を避けるかもしれない。
次の球にフォークが来なければ、
空振り三振だ。

だが、フォークがくれば、打てる。
球威、落差、コース。
イメージができている。

フォークなら打てると何度も自分に言い聞かせる。


第5投

川上振りかぶって投げる。

コースはアウトコースの高めだ。
フォークだったらストライクゾーンに確実に入る。

バッドを降り始める河埜。

最初は、自分の手がひんやりとする感じ。

手は力みすぎていない。
緩みすぎてもいない。
手はスムーズに動いている。
バッドの先端は滑らかな弧を描いている。

(落ちろ)

ふわっと落ちるフォーク。
キレがあり、落差もあるフォークは、まるで消えたかのようにも見える。

しかし河埜の目には、しっかりと捉えられていた。

ボールをスウィートスポットに合わせ、
力をうまくボールに伝え、
理想的なフォームで救い上げるようなスイングで、

打ったボールはライトスタンドに飛び込んだ。


きれいなアーチ。

そのボールは、均衡を打ち崩す、特大の先制ホームランだった。




___________


最近はうちの研究室の先生によく怒られるんだ(ノ△・。)
昔から怒り慣れてるとはいえ、毎日のように怒られるとさすがにへこむね。

もっと自分で考えて実験しないと先に進まない。
とか、
常識的に考えてほしい
とか。

内容としては、まったくその通り。
だから、できない自分が歯がゆいよ。
( ´△`)アァ-

昔から不真面目な僕だから、今になってツケが回ってきたのかな。

自分から実験考えようとしても、基礎がないから、どうしても先生の指示に従ってしまう。
自分でも、今のままじゃダメだって分かるんだけどね。

それに、先生が言う常識が何かレベル高いよ。
自分のレベルが低いだけだけどね。

常識って難しいんだなー。

№8 2回裏 4番河埜

2008年11月11日 | 空想ROOKIES(笹崎VS目黒川)
時は戻って、1回裏

目黒川トップバッターの柴田が三振。
ミート力のある、あの淡口も三振。

「河埜君、川上君は君の目にどう映る?」

河埜に話しかける沢村監督。

「…何とも。速球もあれば、制球力もあって、決め球を持っている。
 こちらからすれば面倒なピッチャーですね」

ほほ、と笑う沢村監督。

「いい意見だ。ならば、君は川上君とどう戦うかね」

「別に…打てる球を打つだけです」

「ストレートに狙い球を絞るつもりかね」

考えを読まれて、怪訝な顔をする河埜。

「フォークの見せ球に、初球でストレートを投げる確率は高い。
 だが、河埜君。君はフォークを打ちなさい。
 君は4番バッター。君がチームの柱だ。
 川上君と正面からぶつかりなさい。
 君が打てないなら、みんなも納得するだろう」

「俺は4番にこだわっていない。
 俺の勝負で、チームの足を引っ張りたくなんかねぇ。
 それは監督の指示と言えども従えません」

「逆だよ。河埜君。
 その考えがチームを負けさせる。
 君が安全策でヒットを多くすることよりも、
 相手に真っ向勝負を挑むことの方が重要な時もある。
 野球はヒットがチームを勝利に導くとは限らない」

「……」

考え込む河埜。
言っていることは分かる。

果たして、自分に打ち崩せるのか。

周囲には、別所と並ぶ2大スラッガーと呼ばれもした。
しかし、別所と比べて、パワーでもミートでも確実に劣る。
まあ、敬遠球をバットに当て、しかもスタンドまで持って行く別所と比べることの方が酷な話だが。

その河埜を目黒川の4番たらしめるのは、
相手の分析、心理戦、自己把握、選球眼、それらが優れているから。

川上のフォークは神がかっている。
おそらくプロでも通用するのではないか。
あのフォークを攻略するのは難しいだろう。

4番である自分が打てなかったら、
それどころか、かすりもせず、三振に喫してしまったら、
流れは向こうに行ってしまわないだろうか。

河埜は自分の力に慢心しない。
それは同時に、自分の限界を線引きしていることを意味していた。

「君はすばらしい選手だ。
 君は今まで、江夏君を信じ、チームを信じてきた。
 今度は自分を信じてあげる番だ」

「ついでに監督である私の言葉も信じてくれるとありがたいのだが」

と付け足し、ほほ、と笑う沢村監督。



そして、場面は2回裏。
アナウンスが流れる

「4番キャッチャー 河埜くん 背番号 2」



___________


最近、落ち込むことも多いけど、
俺ってなんでこんなに幸せなんだろうって思うことも多くなってきたよ('-'*)

落ち込む理由も些細なことだけど、
なんでもないような時間が幸せだと思えたりする。

なんか生きてるって感じがするね。

№7 地味な回

2008年11月10日 | 空想ROOKIES(笹崎VS目黒川)
ノーアウト1塁

5番阿部

(去年の笹崎なら送ってくるだろうが…)

確実な野球から、攻める野球に転じた。
リスクを負いながらも、チャンスには攻める。
投手もチームの勢いに乗って投げられる。

それがこうじて、攻と守のリズムができ、
甲子園決勝にはノーヒットノーランという偉業を成し遂げた。

笹崎の5番バッター。

江夏は勝負を急ぐだろう。
河埜も昔なら、アウトを取って落ち着かせたいと考えていただろう。

ここは1球様子を見る。

ウエストボール。
ミットにおさまる。

阿部はバットを振らない。
一塁の高橋も走るそぶりはない。

2球目もウエストを要求する。

江夏が首を振る。

ボールが先行してしまうのが嫌なのだろう。
それもそうだ。
初回の三者三振という調子を崩したくないだろう。
それに2ボールからだと、投げる球の幅も少なくなる。

打ち気になってることもない。
走られることもなさそうだ。
ボール球を要求されることが理解できないだろう。
河埜も、江夏の気持ちを汲んでやりたい。
自分の気持ちを抑えてボールが先行したあと、気持ちの入っていない球を投げて打たれるのが一番嫌なパターンだ。
この試合全てに影響する。

だが、嫌な予感がする。
阿部がかすかにバットを握り締めたのが気になる。
些細なことだが、なぜか気になる。

江夏、ここは、一球だけ信用してくれ。

河埜は、もう一度サインを出す。

素直に頷く江夏。
ひと昔の江夏なら考えられないことだ。
あれから2年。
お互いにいろいろあったものだ。

江夏、投げる。

と、同時に走る高橋!

ウエストされて、阿部、バットが届かない。
それでもなんとか当てようとする。

河埜は冷静に処理し、見事なスローイングで悠々アウト。

江夏の過去データを見て、勝負の急ぐクセを知っていたのだろう。
1球目はフェイク、次にストライクを取りにくる。そうにらんだ。
1アウト2塁でも上出来。
阿部はミートとパワーがあるから、ヒットになれば、走れる高橋がホームに帰ってこられるかもしれない。
3塁ならスクイズや犠牲フライもある。

相手を読み、そこからチャンスを広げる千葉監督らしい考えかもしれない。

阿部は、そのあと打ち取られ、6番の仁岡も凡退。

まだまだ2回表。無得点。ヒット数も1。
エンドラン失敗でチャンスを広げることもできず。その後は凡退。
観客にとっては見所のない回だったかもしれない。
しかし、河埜と江夏にとっては、大きな意味を持っていた。


__________


さて、こんな妄想ストーリーが大好きな僕がやってきましたよ(わー)。
こんなん河埜or江夏じゃないよ!
野球知識間違ってんぜ!
とか思っている人もいるかもね。
でも、ごめん。好きなんだ。妄想ヽ( ´ ▽ ` )ノ

好きなキャラでこういう妄想をするのが、パワプロのマイライフやペナントを楽しむコツだと思うんだよね。
下積みから自分が育てたキャラは愛おしいよね。
さらに、私生活やら性格を勝手に考えちゃうと、さらに愛着わくよ!
ぜひ試してみてね。

そういえば、パワプロと遠くなっているなぁ。
そろそろ修正軌道しなきゃ、だね。

№6 2回表

2008年11月09日 | 空想ROOKIES(笹崎VS目黒川)
2回表

笹崎の攻撃。

4番高橋。

初球のカーブをうまくたたき、レフト前。
ノーアウト1塁。

(さすが、笹崎の4番だな。)

河埜は気持ちを引き締めるためにマスクをかぶり直す。

コースは悪くなかった。
球もよく落ちていた。
だが、笹崎の4番、高橋。
狙い球を絞って、確実に当ててきた。
コースが甘ければ、スタンドまで持っていかれたかもしれない。

江夏の調子の良さから、勝負を急いだ自分のリードの甘さもある。
千葉監督が、初回を三者三振で終わらせて、対策を講じてこないはずがないのだ。

(さて、ここからだ)

沢村監督の言葉を思い出す。

笹崎戦のミーティングのあと、沢村監督に呼ばれてこう言われた。

「河埜君、君はキャッチャーにとって大切な仕事とは何だと思うかね」

河埜は少し考えてから、

「冷静なリードですか」

と答えた。
沢村監督は、ほほ、と笑い、

「いい答えだ。だが、それが全てじゃない」

監督はこう続ける。

「とある野球選手がこういう言葉を残した。
『キャッチャーとは、フィールド上の監督だ』と」

河埜はその意味をはかりかねていると、

「ピッチャーにとって、キャッチャーはアドバイザーであり、激励を送る者であり、分析者でもある」

「ピッチャーを一番理解してあげられるのはキャッチャーだ。
 ピッチャーがどんな球を投げたくて
 ピッチャーがどんな迷いを抱えていて
 ピッチャーの調子がどうなのか、

 君には、ピッチャーを理解し、支えとなってほしい
 君ならそれができるよ」




________

そういえば、日記を書いてないので久しぶりに書いてみるよ。

今日は西部が日本一になったね。おめでとう!
最終戦までもつれ込んだし、
ラミレスのサヨナラ弾や、最終戦の平尾の勝ち越しタイムリー。
どの試合もおもしろくてよかったよ。

実際の野球見るより、パワプロやっている時間の方が多い僕だけど、
こんなおもしろい試合なら、見たくなっちゃうね。
でも、ストライクゾーンが未だに分からないし、球種の違いもいまいちわからない。
そんな野球に無知だから、おもしろさは半減しちゃう。
野球好きな人からは、それ野球見てるとは言えないよ!
とか怒られちゃうかもね。

駆け引きが分かるくらいの知識はつけたいなぁ(´ヘ`;)う~

№5 魔神 川上貞治

2008年11月07日 | 空想ROOKIES(笹崎VS目黒川)
川上がマウンドにあがると歓声があがる。
さながら王子様。

「おいおい、地区大会でこれかよ」
左バッターボックスに入った柴田がぼやく。
「もうちっと静かに見られねーのか。
 まあ、ここで打てば俺はヒーローか。それも悪くねーな」

川上が振りかぶる。
第一投。

スパン!
150km/h近くの球がミットに収まった。
しかも、インロー、ストライクゾーンぎりぎり。
呆然。
柴田、バットを振ることすらできずに見送る。

あんなコースをこの球威で投げられるものなのか。
球威は安仁屋並み。
制球は江夏並み。
こんな化け物が同じ東京にいたのか。

落ち着け、仮にも平成の松井かずおと呼ばれたこの俺。
打てない球はねー。

そんなことを思いながら、バットを握りしめる。
次はアウトコースだ。
狙いだまを絞ればなんてことはないはず。

第二投。

アウトコース高め。
狙いどうり!
タイミングがピシャリと合う。
はずだったが、ストンと落ちる。

球がミットに収まる。
バットにかすりしらしない。

「なんだ、今のは…」
驚く柴田。

川上のフォークは並みじゃない。
それくらいは前の試合を見て知っているつもりだった。

このフォークのキレは半端じゃない。
バッターの直前で落ちてくるようだ。
しかも、ストレートと変わらない速度で落ちる。

第3投。

まとまらない思考でバットを振るがあたるわけがない。
投げた球は、ど真ん中のフォークだった。
たとえ、フォークがくるとわかっていても、打ちやすいコースに来たとしても、あわせることすら困難だろう。
甲子園決勝ノーヒットノーラン投手は伊達じゃない。

メットを外しながら、ベンチに戻る。
同じ高校生とは思えない投球だった。
戦慄が遅れてやってくる。
「それでもぜってー打ち崩す」
柴田は燃えた。

後続のバッターも、一度もバットにあたることもなく、しかも3球で仕留められる。

1回裏 3者三球三振 

魔人 川上貞治 健在

№4 笹崎戦プレイボール

2008年11月06日 | 空想ROOKIES(笹崎VS目黒川)
目黒川 黄金期

そう言っても差し支えない世代が、最後の夏を迎えた。
甲子園未出場。

できるなら、甲子園の土を踏ませてあげたい。
沢村監督は、静かな情熱を燃やす。


プレイボール。

サイレンが鳴る。

ピッチャーは江夏。
対するは笹崎の左打ちの谷。

昨年はサイレンが鳴りやむ前の新庄の初球・先頭打者ホームラン。
そのイメージが強く残っていることだろう。
どのようにピッチングに影響するのか。

江夏、振りかぶって初球を投げる。
谷、空振り、振り遅れ。
きわどいアウトコース高め。
大胆で、かつ正確なコースをついている。


沢村監督は、そんな江夏を見て、ほほと笑う。
江夏君は本当に強くなった。
この初球で、江夏の成長ぶりは見て取れた。
だが、江夏のすごさはまだ序の口だ。

続いて、ボール、ストライク、ボールと出し入れして、
カウント2-2

腐っても笹崎のトップバッター。
むやみにボール球を振ったりしてこない。
きわどいコースを見極める。

谷は、次が勝負球と、ストレート速球に狙いをつける。
江夏、振りかぶる。
江夏の球は、あざ笑うかのようなスローカーブ。
谷が振りかぶったあと、ボールがミットに収まる。

バッターアウト。

このあと、コースをつく140km/h台の速球と、カーブ、スローカーブを使い分けた配球で
二者とも空振りにとる。
三者連続三振。

江夏、絶好調。

№3 対笹崎戦 目黒川オーダー

2008年11月04日 | 空想ROOKIES(笹崎VS目黒川)
地区大会 四回戦

笹崎vs目黒川

目黒川オーダー

1.柴田 二 L
2.淡口 中 R
3.山倉 右 R
4.河埜 捕 L
5.中畑 三 R
6.庄司 左 L
7.岡崎 一 R
8.松本 遊 R
9.江夏 投 R

目黒川も笹崎も、両者とも、オール三年生チーム。
笹崎はセンバツと同じオーダー。

笹崎戦の名物となっている、盛大な応援。
笹崎は地元ファンが多く、ベンチ入りできない部員たちや応援団もいる。

東京の強豪校のうちの一校と呼ばれながらも、嫌われ者の俺たちとは違うもんだな、と江夏は思った。
客席には、野球を見に来たのかもあやしい、強面のOB達が野次を飛ばしている。

「おい、江夏」
「なんだよ、河埜」
「笹崎は今までの相手と違う…が、今まで通り行くぞ」
「けっ、言われなくてもわかってるっつーんだよ。俺を誰だと思ってやがる」

こんな声援で、たじろぐ俺じゃない、と江夏は心の中でつぶやく。

しかし、思い出されるのは、あのニコガク戦。
その後の沢村監督の言葉だった。

「自分のせいで負けたと思っているのかね」
いろいろ言いたいことがあったが、そんなこと思ってねーよ、という短い言葉に置き換わる。

江夏の言葉に、ほっほと笑う沢村監督。

「君に宿題を出そう。
なぜ、新庄君に初回、初球でホームランを打たれたのか。
なぜ、盗塁をする前に、相手に話しかけたのか。
なぜ、9回の場面で満塁という状況を作ってしまったのか」

「人には越えなければいけない壁がある。
 君はもっと強くなれるよ」

№2 ニコガクが笹崎に勝てた理由。2

2008年11月03日 | 空想ROOKIES(笹崎VS目黒川)
あの作為的な大炎上以来、あの川上を打ち崩した唯一の高校がニコガク。


この試合で打点をあげたのはすべて別所。
しかもすべて本塁打である。

さらに、安打を打ったのは、1~4番まで。
下位打線は打てていない。
クリンナップも別所以外は、1安打のみである。

対するニコガクは、
関川の2安打はセーフティバント。
赤星が2安打
安仁屋が3安打
新庄が、セーフティを含め2安打

若菜、湯舟、平塚も1安打ずつ。

あの川上から打ち勝っている。

赤星や安仁屋といったキャリアとセンスがある選手がいるとはいえ、
ニコガクのメンバーは全員1~2年生のルーキーチームだ。

川上が負けた理由とは。

それはこの次の試合、沢村監督の読みが当たれば、白日の下にさらされることになるだろう。

№1 ニコガクが笹崎に勝てた理由。

2008年11月02日 | 空想ROOKIES(笹崎VS目黒川)
うーん。選手を作る時間をなかなかとれないなぁ。

というわけで、場つなぎ的な感じで、ニコガクメンバーがどんな風に甲子園に行ったのか、勝手に考えちゃうよ。

そんなのニコガクじゃないよ。とか、高校から野球始めたやつがどうしてそんなに強いんだよ、的な苦情は受け付けないよ。
なんたって、僕は高校野球を一度も見たことないからね。



さて、時は7月。
地区大会に、150km/h越えの速球を打てるバッターがそうそういるはずもなく。
俊足・巧打・強打、それぞれの武器をもったチームバランスで、危なげなく、勝ち進んでいった。

さて、注目されるのは、センバツ優勝校の笹崎。
春・夏2連覇を成し遂げることができるのか。
マスコミは決勝でニコガクを破って、甲子園へとコマを進めるだろうとにらんでいた。


危なげなく勝ち進める笹崎高校。
対するは、目黒川高校。
こちらも危なげなく勝ち進めていた。
2年次に既に4番を任された河埜、エースを背負った江夏は着々と実力を伸ばしていたが、知名度は低い。
今回も川上の奪三振ショーが繰り広げられるのだと考えられていた。

地区大会4回戦。
笹崎vs目黒川というカード。
いよいよ明日となった。

「川上くんは本当に強いピッチャーだ」
目黒川高校・野球部監督の沢村は考えていた。
「フォークはもとより、制球力もスタミナもある。打ち崩すのは容易ではない」
スラッガー別所が去り、打撃不足が拭えない笹崎が、春の甲子園を制したのは、川上の成長にあると考えた。

笹崎が唯一負けた相手がニコガクである。
去年の夏、スタメンが全員2年生というチームが、いかに笹崎を制したのか、そこを振り返る必要がある。
沢村氏は、そう考えた。