パワプロでROOKIES

漫画ROOKIESのメンバーがプロになったら、どんな活躍を見せるのか!? パワプロで選手を作りペナントに参加させます!

妄想ペナント進行中(/・ω・) 毎週土曜日に更新!

ブログタイトル
ROOKIESでは安仁屋、新庄、関川、河埜、江夏、川上、別所、森が活躍中。
ほとんどが能力低いので2軍暮らしだったけど、ぼちぼち活躍する選手が出てきはじめたよ。
と思ったら、データ消えた…。
今は新しいシリーズを考え中!

【妄想こうしえん】第三話「青道vsニコガク1回表」

2014年02月01日 | 妄想こうしえん
第三話「青道vsニコガク 1回表」

「一番 ショート 倉持君」

ウグイス嬢にコールされて、倉持が、右バッターボックスに入る。
「あの市大三高を破った、150km/hの安仁屋か…」
エースで4番。
時々、こういう天才がチームを変えることがある。
おそらくこいつは本物なのだろう。運やマグレだけであの市大三高は倒せない。
だからこそ、見極める。
「悪いけど、俺は左打ちのほうが得意なんだぜ」
安仁屋攻略が、この試合のキーになるはず。
俺が打ち崩す、そう逸(はや)る気持ちを抱きながら、倉持はバッドを構える。
「プレイボール!」
サイレンが鳴ると同時に安仁屋が振りかぶり、第一球を投げた。
外角に外れたボール球。

「こいつは…」
それなりに速いが、想像していたより速くない。140km/hそこそこくらいだろうか。
正直、拍子抜けだ。
青道にも、一年なのに150km/hを放る降矢がいるが、浮き上がると錯覚するくらいのえげつない球を投げる。
安仁屋の球は、きれいなストレートではあるが、それほど驚異には感じない。
それが、倉持の正直な感触だった。
(立ち上がりが悪いのか?)
2投目内角に外れたストレート。
内角にも遠慮なく投げ込む度胸はあるようだが、コントロールがいいとは思えない。
その証拠に、3投目はど真ん中。
(うちごろ長打コース!!)
倉持は絶好球と思い、引っ張り目に振り抜いた。

しかし、球はどん詰まりのゴロ。
(マジかよ…! でも抜ける!)
打球はピッチャーの横を抜けて、二遊間を抜けるだろうセンター前コースだ。
たとえ捕球が間に合ったとしても、自分の足なら一塁に間に合うヒットにできる、そう倉持は思った。
だが、御子柴は逆シングルからの捕球、そのまま流れるようにスローイング。

アウト。
「くそっ!」
倉持は思わず悔しさを口にした。
やはり、そう簡単に打たせてくれる相手ではなかった。
あのストレートは、キレている。そして押し込まれる。
降矢のあのえげつない感じとはまた違う、重く鋭い白刃のようなストレート。
それ以上に、あの守備が悔しかった。
倉持の持ち味は足、そして守備。
守備はセンスだけではどうにもならないことは倉持自身がよく分かっていた。
自分の足を防がれ、自分以上の、もしかしたら倉持が尊敬する小湊兄以上の守備を魅せつけられた。
あんなセカンドが、このチームにいるとは…。

御子柴がセカンドから安仁屋に声をかける。
「安仁屋、3球で仕留めるなんて、やるね」
「そういうお前も、今日は緊張してねぇみてーじゃねぇか、キャプテン。これで安心して投げられるぜ」
「まさか、わざと打たせたの?」
「バカヤロォ、俺がそんな器用な真似ができっかよ」
「はは、そうだね。…安仁屋、連投だから無理しないでよ」
「心配すんなよ。俺の肩はそんなにヤワじゃねぇよ。こんな上等な奴ら、赤星に投げさすのはもったにねーからな」
安仁屋はライトに向けて中指を立てる。
赤星は不機嫌そうな顔でそれを見ていた。

安仁屋、上々の立ち上がり。
青道の一番バッターを切って落とした。

【妄想こうしえん】第二話「青道vsニコガク」

2013年11月09日 | 妄想こうしえん
第二話 「青道vsニコガク」

「ここが明治神宮…」
明治神宮球場で、ニコガクメンバーと守備連携を確認しながら、御子柴はつぶやく。
ここは、東京地区で準々決勝に進んだチームしか足を踏み入れることはできない場所。
今ここに立っている自分を、去年の今までは信じられなかっただろう。
今でも信じられないのに。
舞い上がりそうな気持ちをひきしめないと、と、御子柴は自分に言い聞かせる。
ここはあくまで通過点。目標は甲子園なんだ。

ニコガクの練習時間が終わり、次は青道が出てくる。
正確なスローイング、とってから投げるまでの時間、無駄のない動き、ミスなんてしなさそうな安定感。
自分たちとは異次元の守備連携を感じる。
「おいキャプテン、なんて顔をしてんだよ」
顔を上げると、安仁屋。
「この期に及んでビビってるわけじゃねーだろうな」
「違うよ、安仁屋。俺は」

「嬉しいんだ。みんなで、こうして野球ができるって事に。あれだけ強い相手と戦えるってことに」
御子柴が顔を上げる。そこに安仁屋が心配していたような迷いや不安はなかった。
「しかも、全然負ける気がしないんだ!」

青道とニコガクが対面する。
キャプテン同士のジャンケンで先攻後攻が決まる。
「本日はよろしくお願いします」

青道のキャプテン、結城が手を差し出す。
はい、よろしくおねがいします、と、ニコガクキャプテンの御子柴が、ちょっとオドオドしながら握手に応じる。
御子柴は、やっぱり強豪校のキャプテンは強そうだし落ち着いているな、と思った。
結城は、御子柴の手を握ってゾッとした。
同年代の女子よりも小柄な体躯であるにも関わらず、この筋力、そして手の厚さ。
どんな練習をしたらこんな手になるのだろう。

先攻 青道高校
後攻 二子玉川学園(ニコガク)

「互いに礼」
吠えるような礼、うちに秘めていた闘志がぶつかりあうような。
ニコガクメンバーが守備位置に散っていく。
マウンドにあがるのは、安仁屋 恵壹。150km/h超の速球派右腕。

対する青道打線は

1 遊 倉持 洋一
2 二 小湊 亮介
3 中 伊佐敷 純
4 一 結城 哲也
5 三 増子 透
6 捕 御幸 一也
7 投 降谷 暁
8 左 坂井 一郎
9 右 白州 健二郎

サイレンが鳴った。
今、プレイボール。



【妄想こうしえん】第一話「プロローグ」

2013年11月09日 | 妄想こうしえん
今日から新シリーズをスタートするよ!

妄想こうしえん【第一章】

二子玉川学園(ROOKIES)vs 青道高校(ダイヤのA)

第一話 「プロローグ」

7/20

市大三高が負けた。
「かっちゃん…」
青道高校の丹波は、次の対戦相手の視察に来ていた。
次の対戦相手とは、この試合の勝者だ。
丹波は市大三高が勝つと思っていた。
丹波はこの三年間、いやもっと前から、市大三高のエース、真中要を倒す子とが大きな目標だった。
「丹波、帰ろう。対策を練る必要がある」

「俺だって驚いたよ。あの市大三高が負けるんだからさ」
「くそっ…! 去年の夏の借りを返せると思ったのによ!」
ミーティングルーム。他の部員にも動揺が広がっている。
それもそのはず、市大参考は昨年の夏、この青道高校を破り、甲子園に出場している。
しかも、その市大三高を下したのは、

二子玉川学園。通称、ニコガク。
「二子玉川って、あの暴力高校じゃねぇか…」
2年前に暴力事件により出場停止になり、その1年後に謹慎になっている。
「部員は、ほとんどが野球経験1年半らしい」
ニコガクのデータを急いでまとめてきたクリスが言う。
「しかも、出場停止があけても始動せず、不良のたまり場になっていたという話だ」
「それで、どうやった今まで上がってきたっていうんだ? ベスト8だぞ?」
「二子三中の赤星がいる。あと、二子東中の安仁屋。この二人が主軸を打ち、左右のエースとして…」
「俺は認めない!」
しばらく気落ちして座っていた丹波が立ち上がる。
「そんなやつらに、かっちゃんは…いや、市大三高は負けたのか? 
 暴力事件なんか起こして、そのあとも事件を起こして…、そんなやつらに負けたのか? 俺は…」
「認めないから、どうだというのだ」

青道高校監督、片岡鉄心
部屋に入り、部員を見渡して言う。
「ベスト8は、運だけで来られるようなところか? それはお前らがよく知っているだろう」

「敵は強い」
ミーティングルームが静まりかえる。
青道高校は、全国から集められてきた野球のエリート集団である。
ある者は小さい頃から野球に打ち込み、ずっと野球一筋に生きてきた。
慢心ではない。わずか2年足らずの野球の素人を集めて、自分たちが負けるわけがないと思っている。
でも、市大三高を破っている。
えたいのしれない敵。
片岡は続ける。
「とはいえ、俺がお前らが負けるとは思えない。
 それは、積み上げてきたものも、練習も、思いも、絆も、この全国でもかなうところはないと思っているからだ。
 それに、お前達は挫折しても、諦めずに立ち向かい前に進んできた。
 一度でも野球を捨てたものに、お前らは負けないと信じている」

勝者は青道か、それともニコガクか。
一日なか日をはさみ、明後日の13時、準々決勝が始まる。