夢のある清掃工場を！！ 災害に負けず地域を護る清掃工場へのアプローチ

夢のある清掃工場を！！
災害に負けず地域を護る清掃工場へのアプローチ
・地震に耐える
・パワーアップとへたらない発電
・ごみ切れをしのぐ/BCP
・タフな給水・排水
・薬剤を備える
・緊急避難支援
・熱エネルギーを配る
・ストック・救援を支える
・電気を送り続ける

これは、どこの会社の提案なのでしょう！！
なんと、環境展「東京ガス」ブースでの展示です。
まるで清掃一組との共同企画なのかと勘違いするほどの、
清掃工場関連の展示が盛りだくさんでした。

説明を聞きながら、耐震設計をしてもそれ以上のゆれがきた時はどうなるのか、清掃工場の煙突が倒れたら、ガスが止まらなくとも清掃工場自体が壊れた時はどうするのか(阪神・淡路大震災でも、道路や橋が崩壊してもガス管は壊れなかったとか）、あれこれ意地悪な質問もしてきたが～　まあ、放射能をまき散らす制御不能の原発と、清掃工場が単独で自滅する被害とでは比較にもならないのだろうが。


東京ガスが考える清掃工場５つのご提案

提案１
　ガスコージェネレーションの採用。非常用兼用機で場内の電力をすべて賄う。商用電源が停電しても通常運転可。
提案２
　再熱サイクルの使用。ごみ発電効力を目指します。
提案３
　水冷復水器の採用。タービン効率向上。排気潜熱の回収
提案４
　セラミックス熱交換器にて熱回収。８０℃の温水回収。
提案５
　ガスタービンの排ガスを焼却炉の燃焼空気の一部として利用する。









パンフレットや資料もいろいろ
・東京ガスがお手伝いできる清掃工場の環境負荷低減対策
　「環境にやさしい清掃工場を目指して」
・「GAS Cogeneration ガスコージェネレーションシステム」
　低炭素社会実現に貢献する、クリーンエネルギーの清掃工場に。
・特集 生活の中の地球温暖化対策(その2)～ガスの有効利用技術を中心に～
　「清掃工場のごみ発電と排熱コミュニティ利用」
・「電力小売り事業のご案内」
　循環型エネルギー社会の構築に向けて　(東京エコサービス株式会社)
注：東京エコサービス株式会社とは東京二十三区清掃一部事務組合と東京ガス株式会社の共同出資により設立


福島原発事故以来、原発や放射能のことばかり考えていて、正直言って清掃工場のことなど考える気にもならなかった。今日は久しぶりに、東京ガスのブースにて、たっぷり清掃工場のことなどしゃべってきたので、なんとか元のモードに戻りつつある。

今回の震災と津波による被害は、多くの人の命や生活を一瞬のうちに破壊してしまった。そして残されたのは、膨大ながれき、さまざまな廃棄物、、、清掃事業のなすべき役割はとてつもなく大きい。23区の清掃関連部署も、いろんなかたちで現地救援に入ったように聞いているが、膨大ながれき処理のめどは立っていないようだ。全国各地で、すでに震災ごみを引き受けると表明している自治体も多いが、万全の体制で、できる限りの協力はするべきなのだろう。

震災ごみと放射性廃棄物、どこでどう線引きをするのかはむずかしい。単に地域的な考え方ではなく、廃棄物自体を細かくチェックできるわけでもないだろうし。いろんな心配をする前に、あちこちばらまき、見切り発車で安易に処理を急ぐことなく、早く福島原発周辺に、放射性廃棄物の仮置き場なり墓場を作ってほしいものである。チェルノブイリでも放射性物質に汚染された廃棄物の墓場があるそうだ。

東京の大気や土壌ですら十分に放射性物質だらけなのであるから。23区の清掃工場でも、放射性廃棄物のチェック体制を整えてほしい。下水汚泥のように、あとになって、焼却灰や溶融スラグにセシウムが大量に含まれていました～などということにならないように。排ガスや水処理もだいじょうぶですか～～～

東京も人ごとではないのである、首都直下型地震がいつ起きるかわからないし、その備えを十分にしておかなければ。そういった意味でも東京ガスの「災害に負けず地域を護る清掃工場」などは時節がらよかったのか（？）。（当然、一組としては「そんなこと考えている」というのかもしれないが、どこまでどう安全性の確保ができているのかはわからない。）また、地域分散型の電力供給のためにも、清掃工場の発電や熱供給も大切な役割を担っているのかもしれないが、本末転倒にならないようにしなければ。