環境省報道発表資料より
平成24年2月17日
■被災地における第2次土壌環境モニタリング調査結果(第1報)の公表について(お知らせ)
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14840
環境省では、東日本大震災を受け、被災地の土壌環境について、土壌汚染対策法に定める特定有害物質等のモニタリング調査(第2次)を実施しました(調査実施日:平成23年12月27日~平成24年1月18日)。
この度、調査項目の一部について分析が終了したため、第1報として以下のとおり公表します。
1.結果概要
青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県において、東日本大震災に伴う津波に被災した地域など175地点で土壌環境の調査を行い、鉛など4物質について47地点で土壌溶出量基準等を上回りました。
(1)青森県
全16地点で調査を行い、以下のとおり、計3地点で土壌溶出量基準※を上回る値が確認されました。
水銀については10地点で調査し、うち1地点で土壌溶出量基準を超過(測定値0.0006mg/L(基準値0.0005mg/L))。
鉛については10地点で調査し、うち3地点で土壌溶出量基準を超過(測定値0.014~0.30mg/L(基準値0.01mg/L))。
砒素については10地点で調査し、うち1地点で土壌溶出量基準を超過(0.012mg/L(基準値0.01mg/L))。
ふっ素については10地点で調査し、うち2地点で土壌溶出量基準を超過(測定値0.82~1.2mg/L(基準値0.8mg/L))。
また、鉛については、土壌溶出量基準を上回った3地点のうち1地点で、土壌含有量基準※を上回る値が確認されました(測定値1,100mg/kg(基準値150mg/kg))。
(2)岩手県
全34地点で調査を行いました。ふっ素については32地点で調査し、うち5地点で土壌溶出量基準を上回る値が確認されました(測定値1.1~2.6mg/L(基準値0.8mg/L))。
なお、土壌含有量基準を上回る値は確認されませんでした。
(3)宮城県
全72地点で調査を行い、以下のとおり、計30地点で土壌溶出量基準を上回る値が確認されました。
鉛については70地点で調査し、うち16地点で土壌溶出量基準を超過(測定値0.011~0.04mg/L(基準値0.01mg/L))
砒素については70地点で調査し、うち25地点で土壌溶出量基準を超過(測定値0.011~0.15mg/L(基準値0.01mg/L))。
なお、土壌含有量基準を上回る値は確認されませんでした。
(4)福島県
全31地点で調査を行い、以下のとおり、計6地点で土壌溶出量基準を上回る値が確認されました。
鉛については31地点で調査し、うち2地点で土壌溶出量基準を超過(測定値0.012~0.043mg/L(基準値0.01mg/L))。
砒素については31地点で調査し、うち3地点で土壌溶出量基準を超過(測定値0.011~0.022mg/L(基準値0.01mg/L))。
ふっ素については31地点で調査し、うち1地点で土壌溶出量基準を超過(測定値1.3mg/L(基準値0.8mg/L))。
また、鉛については、土壌溶出量基準を上回った2地点のうち1地点で、土壌含有量基準を上回る値が確認されました(測定値190 mg/kg(基準値150mg/kg))。
詳細は
分析結果[PDF 241KB]
測定地点図[PDF 941KB]
試料採取方法・分析方法 [PDF 63KB]
とりあえず女川に関しては、鉛の溶出で若干のオーバーがあるのみで、、、
汚染状況それほどひどくはなさそうだ。
女川町のみ抜粋↓↓
第一種特定有害物質(土壌溶出量)(mg/L)
67 宮城県牡鹿郡女川町宮ヶ崎集会所表層-----------
68 宮城県牡鹿郡女川町女川町役場表層------------
第二種特定有害物質及びポリ塩化ビフェニル(土壌溶出量)(mg/L)
67 宮城県牡鹿郡女川町宮ヶ崎集会所表層
カドミウム及びその化合物 <0.001
六価クロム化合物 <0.005
シアン化合物 <0.1
水銀及びその化合物 <0.0005
アルキル水銀 <0.0005
セレン及びその化合物 <0.001
鉛及びその化合物 0.016 (基準値0.01mg/L))
砒素及びその化合物 0.008 (基準値0.01mg/L)
ふっ素及びその化合物 0.44 (基準値0.8mg/L)
ほう素及びその化合物 <0.1
ポリ塩化ビフェニル <0.0005
第二種特定有害物質(土壌含有量)(mg/kg)
67 宮城県牡鹿郡女川町宮ヶ崎集会所表層
カドミウム及びその化合物 <1.0
六価クロム化合物 <10
シアン化合物 <5
水銀及びその化合物 <1.0
セレン及びその化合物 <1.0
鉛及びその化合物 <10
砒素及びその化合物 <10
ふっ素及びその化合物 <100
ほう素及びその化合物 <50
第二種特定有害物質及びポリ塩化ビフェニル(土壌溶出量)(mg/L)
68 宮城県牡鹿郡女川町女川町役場表層
カドミウム及びその化合物 <0.001
六価クロム化合物 <0.005
シアン化合物 <0.1
水銀及びその化合物 <0.0005
アルキル水銀 <0.0005
セレン及びその化合物 <0.001
鉛及びその化合物 0.008 (基準値0.01mg/L)
砒素及びその化合物 0.005 (基準値0.01mg/L)
ふっ素及びその化合物 0.45 (基準値0.8mg/L)
ほう素及びその化合物 <0.1
ポリ塩化ビフェニル <0.0005
第二種特定有害物質(土壌含有量)(mg/kg)
68 宮城県牡鹿郡女川町女川町役場表層
カドミウム及びその化合物 <1.0
六価クロム化合物 <10
シアン化合物 <5
水銀及びその化合物 <1.0
セレン及びその化合物 <1.0
鉛及びその化合物 11 (基準値150mg/kg)
砒素及びその化合物 <10
ふっ素及びその化合物 <100
ほう素及びその化合物 <50
ダイオキシン類(pg-TEQ/g)全石油系炭化水素 (mg/kg)
67 宮城県牡鹿郡女川町宮ヶ崎集会所表層-----------
68 宮城県牡鹿郡女川町女川町役場表層------------
表層:震災前の地表面と推定される深度から5cmまでの土壌
,-5~-50cm:表層土壌との汚染状態を比較するため、一部の地点においては-50cmまでの調査を実施。
「<0.001」などと記載しているものは、正確に定量できる最低濃度に満たないことを表している。
瓦礫の仮置き場等の調査地点におけるシアン、水銀は、定量下限値をシアン 0.02mg/Lと水銀0.0001mg/Lとした。
/は当該物質の調査を実施していないことを表す。
環境省>東日本大震災への対応
■被災地の地下水質のモニタリング調査における有害物質濃度の測定結果(第3報)について [PDF:386KB](平成23年8月18日)
■被災地における土壌環境モニタリング調査結果の公表について [PDF:1,051KB](平成23年8月19日)
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