東京23区のごみ問題を考える

脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!
~ごみ問題のスクラップブックとして~

23区 清掃工場「ごみ性状調査結果(平成25年度)」ごみ組成&重金属含有量

2014年06月25日 15時11分04秒 | 東京23区のごみ

☆清掃工場分のみ(破砕ごみ処理施設分は含まず)
グラフは、清掃一組「ごみ性状調査結果」より作成

東京二十三区清掃一部事務組合 更新日:2014年6月23日
■ごみ性状調査結果
ごみ性状調査とは、ごみの組成等の実態を把握することにより、一般廃棄物処理施設の適正な運営を図るための基礎資料を得るために実施している調査です。調査項目は物理組成(紙類、厨芥、プラスチック類、金属、他)、3成分(水分、可燃分、灰分)、発熱量、重金属含有量等です。
平成25年度測定結果

「ごみ性状調査結果」トップページでお知らせがでてないので、ホームページを確認してみたら、平成25年度分が更新されていた。昨年度も、ダイオキシン類、環境調査結果、ごみ性状調査結果と、三点セットで公表していたので、、

平成25年度は 約116万トンの紙ごみを焼却か?!
なんと、平成25年度の焼却ごみの組成割合、紙類が全清掃工場平均で43.9%になってしまった。プラスチック類も18.4%に増加した。まだ、平成25年度の清掃工場での焼却ごみ量は公表されていないが、先日公表された、区収集の可燃ごみと持込ごみ可燃分を合わせるとおそらく約266万トン程度になる。(1,738,272.87t+(946,786.86t*97.2%)=2,658,549.70t ※持込みごみは一部不燃や粗大もある)平成25年度は、23区の清掃工場で約116万トンの紙ごみを燃やしたことになる。


●清掃工場に搬入されたごみ 平成25年度

      ☆清掃工場分のみ(破砕ごみ処理施設分は含まず)

●不燃ごみ処理センターに搬入されたごみ 平成25年度



●清掃工場別 ごみ性状調査結果(各工場とも年4回調査の平均値)

光が丘清掃工場(区収集ごみが99%)以外は、全ての清掃工場で紙類の割合が増えていた。事業系持込みごみの多い工場は紙類が大幅に増加している~



有明清掃工場は、約4%の管路収集を除けば、すべて事業系の持込みごみ。破砕ごみ処理施設は、粗大ごみ破砕後の焼却施設。いつもは、畳が十パーセント以上あったが、25年度は2%のみ。破砕ごみの近隣清掃工場(湾岸地域)での焼却が,着実に進んでいるということか~ 破砕ごみ処理施設は平成27年度末で廃止予定。

家庭系の区集収ごみが多いか、事業系の持込みごみが多いかで、ごみの性状も少し変わってくる。こうしてみると、事業系の持込みごみに「紙類」が多いであろうことがみえてくる。各工場の区収と持込みの割合、平成25年度に関してはまだ事業年報が公表されていないので平成24年度で参考に。例年それほど変化はないとおもうので、、

●平成24年度の各清掃工場の区収集ごみと持込みごみの割合


参考

毎年、100万トンを越す紙類が23区の清掃工場で燃やされている!!




平成25年度のごみ焼却量はまだ発表されていないので、昨年の比率で持込みごみの可燃分を案分した。





■重金属含有量(乾電池、蛍光灯類を除く)(mg/kg)

何もプラスチックに限らず、様々なごみに重金属類が含まれているのがよくわかる。たまたま取り出したごみにこれほども含まれているのだから。清掃一組としては出口対策が仕事、しかし、多額の費用をかけての重金属類など貴重な調査、これを免罪符にすることなく、不適正ごみ搬入阻止に有効に活用してほしい。乾電池や蛍光灯類の調査や公表も然り、もっと水銀対策等に毅然として立ち向かうべきなのではないか。廃棄物処理事業の立場から、こうも、わが国の、重金属規制の緩いことにモノ申さなくては。包装材、印刷インキ、プラスチック柔軟剤・添加剤等など、欧米に比べて、化学物質や重金属類の規制は甘いように思える。入口対策なしでの出口対策には限界がある。おまけに排ガスの重金属規制もないし。特に23区で、蛍光灯などの水銀含む廃棄物の、不燃ごみ扱いから、有害物ごみや資源物として扱い、清掃工場への搬入阻止へ何らかの対策をしなければ、、、
※不燃ごみ処理センターなどの施設の環境調査などの報告はほとんどないが、蛍光管などの破砕でかなりの水銀が気化しているのか?



《カドミウム》



《鉛》



《ひ素》



《総水銀》




《セレン》

いつもは全ての工場で不検出だとおもったが、今回、不燃物で検出あり、

wikipediaセレン セレン(英: selenium)は原子番号34の元素。元素記号は Se。カルコゲン元素の一つ。セレニウムとも呼ばれる。用途:金属セレンは、半導体性、光伝導性がある。これを利用してコピー機の感光ドラムに用いられる。またセレンは整流器(セレン整流器)に使われたり、光起電効果によりカメラの露出計やガラスの着色剤[4]、脱色剤に使われる。毒性がある為、現在は使用が制限され多くの用途において代替物質が使用されている。


《亜鉛》



《総クロム》



《リチウム》




《平成25年度 搬入先ごみ性状調査結果(全工場出現範囲)》



《破砕ごみ処理施設》






コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 前の記事へ | トップ |  大島町の市街地から災害廃棄... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

東京23区のごみ」カテゴリの最新記事