☆グラフは環境省「平成23年度排出量・移動量の集計結果の概要」より
■平成23年度PRTRデータ等を公表します
経済産業省 (プレスリリース)-2013/02/28
http://www.meti.go.jp/press/2012/02/20130228005/20130228005.html
経済産業省及び環境省は、「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(化管法)」に基づき、事業者から届出のあった 平成 23 年度の化学物質の排出量・移動量等について集計するとともに、届出対象外の排出量の推計を ...
■平成23年度PRTRデータの概要等について-化学物質の排出量・移動量の集計結果等-(お知らせ)
環境省報道発表資料より 平成25年2月28日
環境省は、経済産業省と共同で、特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律に基づき、事業者から届出のあった化学物質の平成23年度の排出量・移動量等のデータの集計等を行い、今般、その結果を取りまとめました。また、事業者から届出のあった個別事業所ごとの化学物質の排出量・移動量についてもホームページ上で公表します。
詳細は:http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=16380
■平成23年度排出量・移動量の集計結果の概要 環境省
(抜粋)
(3) 全国の届出排出量・移動量の集計結果
全国の事業者から届出のあった総排出量・移動量は399千トンであり、その内訳は総排出量174千トン、総移動量225千トンです。
総排出量の内訳は、大気への排出が158千トン(総排出量比率91%)、公共用水域への排出が8.6千トン(同4.9%)、事業所内の土壌への排出が0.15千トン(同0.088%)、事業所内の埋立処分が7.5千トン(同4.3%)です。総移動量の内訳は、事業所外への廃棄物としての移動が224千トン(総移動量比率99%)、下水道への移動が1.4千トン(同0.64%)です。
①届出排出量・移動量の上位10物質
(10物質合計291千トン、総届出排出量・移動量比率73%)
届出排出量・移動量の上位10物質は、トルエン(100千トン)、マンガン及びその化合物(49千トン)、キシレン(41千トン)、塩化メチレン(21千トン)、エチルベンゼン(18千トン)、ノルマル-ヘキサン(16千トン)、クロム及び三価クロム化合物(16千トン)、ふっ化水素及びその水溶性塩(11千トン)、塩化第二鉄(10千トン)、N,N-ジメチルホルムアミド(9.4千トン)の順です。
②届出排出量上位10物質
(10物質合計147 千トン、総届出排出量比率85%)
届出排出量の上位10物質は、トルエン(59千トン)、キシレン(32千トン)、エチルベンゼン(15千トン)、塩化メチレン(14千トン)、ノルマル-ヘキサン(11千トン)、二硫化炭素(4.4 千トン)、鉛化合物(3.7千トン)、トリクロロエチレン(3.2千トン)、ほう素化合物(3.0千トン)、マンガン及びその化合物(2.9千トン)の順です。
1)大気への届出排出量上位10物質
(10物質合計144千トン、大気への総届出排出量比率91%)
大気への届出排出量の上位10物質は、トルエン(58千トン)、キシレン(32千トン)、エチルベンゼン(15千トン)、塩化メチレン(14千トン)、ノルマル-ヘキサン(11千トン)、二硫化炭素(4.3千トン)、トリクロロエチレン(3.2千トン)、スチレン(2.3千トン)、1,2,4-トリメチルベンゼン(2.2千トン)、N,N-ジメチルホルムアミド(2.0千トン)の順です。
2)公共用水域への届出排出量上位10 物質
(10物質合計7.3千トン、公共用水域への総届出排出量比率85%)
公共用水域への届出排出量の上位10物質は、ほう素化合物(2.9千トン)、ふっ化水素及びその水溶性塩(2.3千トン)、マンガン及びその化合物(0.76千トン)、亜鉛の水溶性化合物(0.59千トン)、N,N-ジメチルアセトアミド(0.17千トン)、イプシロン-カプロラクタム(0.13千トン)、N,N-ジメチルホルムアミド(0.13千トン)、銅水溶性塩(0.11千トン)、ポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル(0.10千トン)、二硫化炭素(86トン)の順です。
3)事業所内の土壌への届出排出量上位5物質
(5物質合計0.15千トン、土壌への総届出排出量比率ほぼ100%)
事業所内の土壌への届出排出量の上位5物質は、マンガン及びその化合物(0.12千トン)、クロム及び三価クロム化合物(27トン)、トルエン(4.5トン)、砒素及びその無機化合物(0.83トン)、鉛化合物(0.59トン)の順です。
4)事業所内の埋立処分の届出排出量上位10 物質
(10 物質合計7.4千トン、埋立処分の総届出排出量比率ほぼ100%)
事業所内埋立処分の届出排出量の上位10 物質は、鉛化合物(3.6千トン)、マンガン及びその化合物(2.0千トン)、砒素及びその無機化合物(0.83千トン)、アンチモン及びその化合物(0.31千トン)、ニッケル化合物(0.28千トン)、クロム及び三価クロム化合物(0.23千トン)、カドミウム及びその化合物(96トン)、銅水溶性塩(31トン)、亜鉛の水溶性化合物(22トン)、カルシウムシアナミド(18トン)の順です。これらの物質は主に非鉄金属製造業、鉄鋼業、金属鉱業等からのスラグや鉱さい、排ガスダスト等に含まれ、事業所内で埋立処分されています。
③届出移動量上位10物質
(10物質合計155千トン、総届出移動量比率69%)
届出移動量の上位10物質は、マンガン及びその化合物(46千トン)、トルエン(41千トン)、クロム及び三価クロム化合物(16千トン)、塩化第二鉄(10千トン)、キシレン(8.6千トン)、ふっ化水素及びその水溶性塩(8.4千トン)、N,N-ジメチルホルムアミド(7.3千トン)、塩化メチレン(7.1千トン)、鉛化合物(5.0千トン)、ノルマル-ヘキサン(4.8千トン)の順です。
1)事業所外への廃棄物としての届出移動量上位10 物質
(10 物質合計154千トン、事業所外への廃棄物としての総届出移動量比率69%)
事業所外への廃棄物としての届出移動量の上位10物質は、マンガン及びその化合物(46千トン)、トルエン(41千トン)、クロム及び三価クロム化合物(16千トン)、塩化第二鉄(10千トン)、キシレン(8.6千トン)、ふっ化水素及びその水溶性塩(8.4千トン)、塩化メチレン(7.1千トン)、N,N-ジメチルホルムアミド(7.1千トン)、鉛化合物(5.0千トン)、ノルマル-ヘキサン(4.8千トン)の順です。
2)下水道への届出移動量上位10物質
(10物質合計0.89千トン、下水道への総届出移動量比率62%)
下水道への届出移動量の上位10物質は、N,N-ジメチルホルムアミド(0.21千トン)、塩化第二鉄(0.13千トン)、ポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル(0.13千トン)、ホルムアルデヒド(72トン)、ほう素化合物(62トン)、N,N-ジメチルアセトアミド(62トン)、2-アミノエタノール(61トン)、メタクリル酸(55トン)、アセトニトリル(54トン)、酸化プロピレン(54トン)の順です。
(4)全国の業種別の届出排出量・移動量の集計結果
①全業種の届出排出量・移動量の主な状況
1)届出排出量・移動量の合計
全業種(46業種)の届出排出量・移動量の合計は、399千トンです。このうち製造業23 業種の届出排出量・移動量の合計は384千トンで、全業種の96%に当たります。
届出排出量・移動量上位10 業種の合計は349千トンであり、総届出排出量・移動量の87%に当たります。
上位10 業種はいずれも製造業で、化学工業(113千トン)、鉄鋼業(60千トン)、輸送用機械器具製造業(44千トン)、プラスチック製品製造業(31千トン)、金属製品製造業(24千トン)、電気機械器具製造業(22千トン)、非鉄金属製造業(20千トン)、一般機械器具製造業(13千トン)、窯業・土石製品製造業(13千トン)、出版・印刷・同関連産業(11千トン)の順です。
---略---
PRTRが制度化されたとき、廃棄物処理施設として届け出るべき物質はダイオキシン類のみと聞いたことがあるが、こうしてみると重金属類も集計されている~
20)一般廃棄物処理業の届出排出量・移動量の主な状況
届出排出量・移動量の上位物質は、ほう素化合物(当該業種内比率25%)、鉛化合物(同24%)、クロム及び三価クロム化合物(同21%)、マンガン及びその化合物(同13%)の順で、これら4物質の届出排出量・移動量の合計は0.14千トンです。この値は、この業種の届出排出量・移動量全体の83%に当たり、排出量と移動量の比率は、排出量が41%、移動量が59%です。
この業種からのダイオキシン類の届出排出量・移動量は1.7kg-TEQで、全業種中第1位(全業種比率79%)であり、大気への排出量と埋立処分量、事業所外への廃棄物としての移動量も全業種の中で最も高い数値となっています。
21)産業廃棄物処分業・特別管理産業廃棄物処分業の届出排出量・移動量の主な状況
届出排出量・移動量の上位物質は、ビフェニル(当該業種内比率25%)、トリクロロベンゼン(同15%)、トルエン(同13%)、ふっ化水素及びその水溶性塩(同9.2%)、ほう素化合物(同8.3%)、キシレン(同7.8%)、1-ブロモプロパン(同7.7%)の順で、これら7物質の届出排出量・移動量の合計は0.73千トンです。この値は、この業種の届出排出量・移動量全体の86%に当たり、排出量と移動量の比率は、排出量が32%、移動量が68%です。ビフェニルのこの業種からの届出排出量・移動量は全業種合計の94%、トリクロロベンゼンは同91%に当たります。
ビフェニル、トリクロロベンゼンはPCB廃棄物の処理に伴って発生するものと推定されます。トルエン、キシレンの移動は、収集した廃溶剤からこれらの物質を精製回収し終えた残りの廃棄物と推定されます。
この業種からのダイオキシン類の届出排出量・移動量は0.27kg-TEQで、全業種の中で第2位です。
(5)都道府県別の届出排出量・移動量の集計結果
①都道府県別の届出排出量・移動量
届出排出量・移動量の上位10都道府県は、愛知県、兵庫県、千葉県、福岡県、神奈川県、茨城県、埼玉県、岡山県、大阪府、静岡県です。
都道府県別の届出排出量・移動量の内訳(排出先別)の状況は表4-1のとおりです。
(7)全国の特定第一種指定化学物質の排出量・移動量の集計結果
①届出排出量・移動量
人に対する発がん性、生殖細胞変異原性又は生殖発生毒性のある特定第一種指定化学物質は15物質あり、届出排出量・移動量の合計の多い順に、①鉛化合物(8.7千トン)、②ニッケル化合物(3.0千トン)、③ベンゼン(1.4千トン)、④ホルムアルデヒド(1.1千トン)、⑤砒素及びその無機化合物(1.0千トン)、⑥六価クロム化合物(0.40千トン)、⑦エチレンオキシド(0.30千トン)、⑧石綿(0.24千トン)、⑨塩化ビニル(0.24千トン)、⑩カドミウム及びその化合物(0.16千トン)、⑪1,3-ブタジエン(0.15千トン)、⑫2-ブロモプロパン(14トン)、⑬ベンジリジン=トリクロリド(3.9トン)、⑭ベリリウム及びその化合物(21 kg)の届出がありました。また、⑮ダイオキシン類については、重量(kg)ではなく毒性等量(mg-TEQ)で届出を求めており、届出排出量・移動量の合計で2.1kg-TEQの届出がありました。
6) ダイオキシン類
ダイオキシン類の届出排出量・移動量の合計は2.1kg-TEQ、その排出先・移動先は、大気への排出4.9%、事業所内の埋立処分10%、事業所外への廃棄物としての移動85%などとなっています。
届出排出量・移動量の上位5業種の合計で総届出排出量・移動量の99%を占め、多い順に、一般廃棄物処理業(構成比79%)、産業廃棄物処分業(同13%)、パルプ・紙・紙加工品製造業(同3.1%)、非鉄金属製造業(同2.1%)、鉄鋼業(同1.8%)となっています。届出排出量でみると、これら5業種の構成比はそれぞれ71%、12%、0.78%、2.7%、11%となっています。
詳細は:http://www.env.go.jp/chemi/prtr/result/gaiyo_H23/2_summary.pdf
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