ヒーリングデザイン@メモ

スッと抜けていくそよ風、電気を消して気づく明るい月あかり、ぬくぬく日だまりの縁側。安心して暮らせるヒーリング空間つくり

地球の卵

2004-10-12 | 地球環境と空間デザイン
先日、浜名湖岸に建設された<地球の卵>を見学に行ってきました。雨の中でしたが、浜松の駅からバスで45分くらいの場所に約一万平方キロの広大な敷地の中、OM計画株式会社の、未来の環境技術のための実験、研究施設が完成していました。これらは太陽エネルギー、水循環、光触媒、緑化計画、など、将来に向けての技術蓄積ができるように計画された施設群です。技術はいずれ実用化されるべく様々な実験が行われ、より確かな方法を得ようとして、その第2歩目が始まった訳です。この施設を見ての建築的な、又はその時教えて頂いた様々な具体的内容についての印象は、別の機会に譲るとして、今回はその中で気づいた、新しい常識について書きたいと思っています。

それはこの施設の代表の小池氏と話をした内容に関係があります。今中国の環境政策は本格的に進みつつあって、その具体的な技術提供の話も進みつつあるとのことでしたが、例えば中国での携帯電話の普及率は大変なもので、ワイヤードの電話機の普及率を追い越してしまった、と同じ意味で、下水道のこれからの普及を計るよりも個別の浄化槽の普及によってこの問題を解決した方が早い、つまり循環型の水環境社会を計画した方が、様々な点から有利であるということが、現実に進みつつあるのです。
考えてみれば、今この国では電気自動車の普及率は徐々に高まって、タクシーまでガソリン車に変えて電気化しようとしている、つまりガソリンエンジンは技術として完成しているのでその技術開発より電気自動車の技術開発の方が様々な点で都合がよい、という発想と同じだと思いました。水に限らず他の点での循環型手法を取り入れた社会は余分な費用を使わず、いっきに目的が達成できるので、酸性雨が国土の70%を覆う、中国の環境問題はかなりの早さで解消していき、やがては環境技術でも世界をリードするのではないかと考えたのです。
 先日の発表ですと北京郊外に新たに計画されている風力発電所は400メガワットの巨大のものであったり、2020年までにエネルギーの12%をリニューアブルな資源で発電するなど、又砂漠の道路のために400キロに渡って緑化する工事が進行中であるなど、様々な角度から新たな実験や方策が練られているなどの点から、中国の国土そのものが<巨大な地球の卵>になろうとしているのかなと思いながら浜松を後にしてきました。続きを又書きます。

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