ソプラノ和泉聰子の『おんがくのいずみ』~うたの心をあなたに~

ソプラノ歌手・ボイストレーナーの和泉聰子のブログ。HPは http://lulu-hikichan.jimdo.com

舞踊と文学

2016-02-21 08:24:04 | 演奏会レビュー

昨日はこういうものを見て参りました❗️

花ノ本流の家元 花ノ本海さんが
高野聖の僧を演じるということで
チケットを買ったのですが
どの演目も興味深かったです。



谷川俊太郎の詩
耳をすます

男女四人の踊り手が
いろいろな 耳をすます を踊りわける
情景描写の細かさ

踊りは演劇であり、
歌詞を身体で伝えることは
バレエも日舞も同じく
表情豊かにできるものだなあと思いました。

樋口一葉、たけくらべ
女、少女の醸し出す色気の違い


細雪の姉妹の眩しい美しさ

宮澤賢治の梟祈願
念仏のなかで
雀から菩薩になったものと
菩薩になりたい梟の
息を飲むような闘いの舞

身の軽さも素晴らしいけれど
それがあの緊張感のなか
予定調和ではなく最後までどうなるか
目を離せないのは
どこかラヴェルのボレロのようでした。

新平家物語からの
静と動
まさにセリフのない歌舞伎のようで
やっぱり日舞って演劇なのだと
今更ながら思いました。


高野聖は昨日の演目のなかでも
作品一本が創作長唄として作られており、短編小説をそのまま舞台化したよう。

演劇であり
踊りであり

目力一つで妖艶さを出せるということも舞踊家の力量なのだと思いました


習っている日本舞踊が
こういう表現力に結びついてくれたらいいなあ、と思っているのですが
改めて素晴らしいと感動しました。


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