ソプラノ和泉聰子の『おんがくのいずみ』~うたの心をあなたに~

ソプラノ歌手・ボイストレーナーの和泉聰子のブログ。HPは http://lulu-hikichan.jimdo.com

アルベルト・ゼッダ 公開レッスン

2016-12-03 08:12:44 | 講座・レッスン
昨晩は一昨日コンサートを聴きに行った
アルベルト・ゼッダ先生の公開レッスンを聴講しに行きました。

折江先生も言っておられたように
ゼッダ先生、お疲れのはずなのに
音楽を前にすると、とてもお元気!
レッスン生にとても熱いレッスンをされていました。


心に残った言葉は

ロッシーニを普通の作曲家にしてしまうのは歌手の力量のせい。楽譜に書いていないことを埋めること。ベルカントオペラは声の色がとても大切。
音楽の構成をきちんとたてること。


レッスン曲は全てロッシーニのオペラアリア。


誰がどういう気持ちを歌っているか、きちんと人物がみえること。特にレチタティーヴォでは劇の俳優のように、語っている言葉が伝わるように声の色が変わること、歌いすぎないこと、などとても細かくご指導していらっしゃいました。



もちろん歌い手も意味を調べて、そのつもりで歌っているように見えましたが、ゼッダ先生の眼からは全く足りない。



でもなおされた後は、、。


言葉のわからないものにもその場を釘付けにする緊張感あるレチタティーヴォと陶酔に導くアリアに変わったことが本当に見て分かりました。

また、なおすことが難しいものは自分にもよくわかり、悪い意味で節回しのように意味も理由も考えないうちに平均的な歌い方として身体にしみつけてしまったもの、にもみてとれました。


あとはアジリタ。


粒のそろったアジリタの練習の仕方や、必ずアジリタによって表現したい感情を込めること、当たり前のこととして全員に要求されていました。テクニックを見せる、細かい音が回る、程度の認識ではなく、それによって何を表現するか。



常に先生の言葉には、

劇場で考えるならば

と前置きがありました。





なんとなく歌える歌手はたくさんいるから
その中で採ってもらうためには、
もっと上を目指さないと
という前提で話されていること、
とても素晴らしいレッスンだと思いました。



ロッシーニの音楽に深く精通している指揮者によるレッスンは、とても細かいことを考えているようで、日本歌曲を歌うときには必ず考える言葉のニュアンス、息遣い、声の響き、色の変化、がとても大事だと言われていることとほかなりません。


やっぱりイタリア語を理解しないと。


単語を聞いたら身体の中が変化するくらいニュアンスが感じられるようにならないと!



今日は大阪へ行っておられるマエストロ。
是非また演奏会や公開レッスンで
お目にかかりたいです💓









コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする