ソプラノ和泉聰子の『おんがくのいずみ』~うたの心をあなたに~

ソプラノ歌手・ボイストレーナーの和泉聰子のブログ。HPは http://lulu-hikichan.jimdo.com

パリ旅情・チクルスを学ぶ

2015-09-17 08:30:57 | 講座・レッスン
昨日の日本歌曲研究会は
高田三郎さんの連作歌曲であるパリ旅情を勉強する3回目。


今年度は別宮貞雄さんの淡彩抄から始まり連作歌曲、チクルスの勉強をしています。


公開レッスン形式で
最終回に勉強した曲を
チクルスの頭から終わりまで
ピアニストに曲間の間を取っていただき
演奏をします。


本来なら一人で全曲歌うわけですが
受講生の多い研究会ですから
レッスンを受けた人が一曲ずつ担当して
通して演奏されます。



淡彩抄の時は
勉強したことのない曲が多く
楽しく聴かせていただきました(*^^*)


一曲一曲有名な曲があっても
全曲演奏される時は
チクルスとしての構成もあり
曲の緩急がひきたって
作曲家の表現したい世界が見えてきて。。



そして今回。
私も すずらんの祭り のレッスンを受けて、講座の後半は頭から通して演奏。



すずらんの祭り は
このチクルスの8曲目。

一曲目は静かに始まり、二曲目は躍動感溢れる。基本的にはこの 静と動の繰り返しで8曲目は動。


そして8曲中半分以上は冬の詩であるところ、この曲は5月1日。長い冬の後の春の訪れに喜び溢れて、すずらんの祭りですと高らかに歌うもの。


その華やかさ、エネルギー、
言葉がもぐらずに、まっすぐ高らかに歌い上げる難しさ。

すずらん という言葉の

らん

という部分、

まつりです の
言葉のつながりで陥りやすい発語の問題。



細かいところまで
いろいろな気づきがありました。



8曲目に至るまでも
有名な 市の花屋 や
一曲一曲がそれだけで演奏されても
素晴らしいものばかり。


最後に通しての演奏を聴き、歌うことで
改めてこのチクルスの魅力に圧倒されました。


個人的には、大学一年生の時
声楽専攻が大学院までで
僅か11名程しかいなかった母校に
高田三郎先生がいらして
このチクルスを含む歌曲集の公開レッスンレッスンをして下さいました。


一音一音に命をかけて作曲しているんだ


とピアノの一つの音の音色やタッチにも厳しく、歌にも作曲家の想いを熱く語られていた先生。





まだまだ全曲を歌う力量はありませんが
いつか皆さんの前で歌ってみたいなあ



風邪が流行っていますね。
今日も寒い雨。
皆様もお身体ご自愛下さい。
私も気をつけて来週の 魔笛 頑張ります🎵

コメント
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