びたみん

なんじゃ もんどの すけ びたみん

同じものが見える。

2006-07-29 09:58:22 | Weblog
甲殻姉ちゃんが血相を変えて事務所にやってくる。
バカボンパパの目が覚めないのだという。
いったい、どこでなにをしていたのだろう?
そのうち覚めるさ・・・
そう、アセチレンランプの婆さんは
パソコンのキーボードを叩きながら無愛想に答える。

泥ソフィアの光の点滅はやはり、
団子玉の影響のように見られる。
それから、簡単な分析ツールを利用してみると
やはり、規則性があるというのだ。
アセチレンランプの婆さんは、
親玉がいる、なんてことを言っているが、
そのことを示すデータを見ると
その親玉がコロコロと持ち回りで、
入れ替わっているようにも見える。

婆さんは、
あたしわ、次のことでいそがしいから
もう少し調べたかったら、
どこそこの何がしというコピー屋が
いるから、そこに連絡しな・・・
そう言って、パソコンの画面をめがねに反射させた。

何某は、世界をコピーするアングラ専門家。
そのプロフィールを見ていると、
魔術師・・・
パソコンの中に世界をコピーするのらしい。
複製された世界のコピー、
きっと、我は雷という
アセチレンランプの婆さんを
複製複製したような高圧的な輩なのだろう。

泥ソフィアのシステムは複雑で、
混沌としている。

バカボンのパパの魂が復帰したという連絡を
受ける。
こころばかり、泥ソフィアの点滅が減少したように
感じる。

外は夕立・・・


婆さん活躍する

2006-07-27 23:07:55 | Weblog
早朝から、出勤し、泥ソフィアの様子を見る。
温度調整用のボタンをクリックして、
その変化と泥ソフィアの動きの変化を調査。
いくつかのセンサが泥ソフィアの動きを伝える。
いくつものイベントが発生したということを示すログファイルを
見ていると、
どうも、泥ソフィアの体の色が温度に伴って変化。
灰色から茶色、そして黄色に変化する。
紫外線領域での変化が激しい。
便所カメレオンという名が適当。

これも、甲殻姉ちゃんの土産の団子成分によるところが大きい。

色の変化は短時間の点滅のようで、
まるで、蛍のようにも見える。

詳細はアセチレンランプの婆さんに依頼。

73式髪型の崩れた髪の毛で、
したがって、それゆえに、であるから、なんとならば・・・
いくつもの意味語が統一される時間。

独特のロダンの彫刻スタイルで、熟考。
ロダンの彫刻は顎に手を、、
婆さんは、額のサイクロピアンアイを押さえながら
考える。
婆さんの第三の眼は、
婆さんのハイテク技術の奥深さを暗示させる。

こちらの要求する仕様について質問と疑問と解答し、
昼には結果を見せることができるから、と
仕事の速さで、アセチレンランプの婆さんの右にでるものは、
ないのだろう。

ハイテク婆さんの手が千手観音のようにキーボードを叩きはじめた。



二つある。そしてその倍

2006-07-26 00:04:46 | Weblog
小劇場の影響か、すべてが演劇にみえてしまう。
来客の見知らぬ人々までが、
大根役者のようにみえてしまうのだ。
もったいぶった口調で、口腔になにかものが詰まっているような
低い声で話すしぐさはまるで、
これまでに感激を受けた小説や映画やら、また演劇からの
繰り返しのようにみえてしまう。

まるでだめです。
そう、大根役者どもに言いたいところを
心の中で、すこし変換した形で唱える。
やり直しを見るのもつまらないが、
台本のはじめの方からもう一度やってください。
私は役者ではないから、そんなことはしないが・・・

そういえば、プリゴロタくんが、そんな様子をみて
にやりと笑っていた。彼はわかっている。
その原因が・・・
そして、来客はそのことを知っていて演じている・・・

そのようなシチュエーション
会社のロビーに設置してある監視カメラから映像を
パソコン画面でみていると、
まるで、別の画面に写される、
例の団子成分の泥ソフィアの混沌と相似で、

悲しくもおかしい気分が心に流れ込む。


甲殻姉ちゃんは、無愛想にすこし高慢ちきになって
なにかをしている。
アセチレンランプの婆さんは、抽象化の世界で
ころびそうになりながら、コピー機を使っている。
いつもの日常

クローズになりつつある、この世界を切開ことができるのは、
いったい何者であろうか?

パソコン画面の中の
泥ソフィアの一匹の目が一瞬光ったようにみえた。


小劇場へ行く

2006-07-25 07:39:29 | Weblog
暑い一日、しかし、サラリとした空気だったので、
それほどの不快感がない。
演劇をやっているやつから、電話があって相談したいことが
あるという。
きっと、チケットを買わせる気なのだろう。
夕刻に、練習場へと向かう。

香水のにおい?と派手な衣装の役者と廊下ですれ違う。
演んずるのににおいまでも、まとわなければならないのだろうか?

通し稽古をしているようで、
それだけでも、面白く思った。
本を丸めながら指揮をしているのが奴だ。
思ったように演者が動いてくれないというのである。
子文書に沿って演じてほしいという。
適当に解釈をして、楽な演技で
演ずるのではだめなのだと力説している。

その日は、台本の読み直しを指示して解散となった。

練習場のテーブルでインスタントのコーヒーを
飲みながら、いろいろと苦労話を聞かされる。
その話を聞かされた結果、
帰ると気には、
見ることもないチケットを10枚ほど買わされてしまった。
プロの話の進め方というものを感じる。

アセチレンランプの婆さんのことを思い出す。
軸受けのシリング形式がどうのこうのと、
どこか飛んだ話をして、かき混ぜる。
ハイテクマニアだが、最近は73式髪型にしているので、
それなりに、お茶目に見える。
チケットを買わせよう。

このところバカボンパパの、言いなりなので
パパにもチケットを・・・

団子三兄弟が夜店で売られている。
そう、今日は夏祭りの日なのだ・・・






公園で

2006-07-23 21:49:48 | Weblog
待ち合わせの公園に着いたのは、午後2時であった。
昼間だというのに、夕暮れのような赤みがかった空をしている。
公園の池には白鳥の乗り物が数席浮かんでいて、
近くの高校生のカップルが楽しげに足こぎボートを楽しんでいた。
それにしても、カラスが多い。

ベンチに腰掛けてその様子を見ている。
この瞬間、時間というものが止まってしまったような
錯覚をうける。
パピオン・・・
随分前のミッションのことを考える。
そのミッションのことは噂として聞くだけだが、
その流れが、まるで、この公園を包むように
世界でデファクトスタンダードをして受け継がれているというのは、
どうしたものか・・・

浮浪者が後ろのベンチにこしかけ、
独り言を言う。
メモは取らない。
他人の振りをするように指示されて、
白鳥のボートを眺める。

このような連絡方法は、漫画で呼んだことがあるが、
実際にやってみると、不自然さが出てくるように感じる。
しかし、それは主観的なもので、
ことは、すべて、そのようになされるものである。

公園から近くの駅へ、
そのあいだにも、
不意に死角から人が出てきて、ぶつかりそうになる。
まるで、あの浮浪者のメッセンジャーから
分かれたときから、周りのすべてが、
敵意をもって、隙あらば、と目を光らせているようだ。

すこし込んだ電車にのる。

夜に、ジンギスハン鍋を
甲殻姉ちゃんと食する。
新しいミッションのことは、しばらく告げない。
鍋の形状が面白いなどと言って笑う。