びたみん

なんじゃ もんどの すけ びたみん

雷雨

2006-07-17 23:18:24 | Weblog
夕立で窓を雨が激しく叩く。
すこし前から、薄暗くなったような気がしていた。
ブラインドをすこし捻って、
外を見ると、ビルの色が灰色になって、
切れかけの蛍光灯のように、
空が点滅していた。

モニタに移っているショウジョウバエの
動きがおかしいように思えたが
その動きを監視するソフトウエアの
メータでは異常は感じない。
それよりも、事務所の中の若いOLなどの
動きの方が明らかに変だ。

帰りの心配をしているものや、
雷鳴に恐れおののく。
集中力が切れたので、
自動販売機で、コーヒーを飲む。
ドリップされる茶色の液体が
香る。
ブライドを再びねじって、
外を見ると、
その瞬目に、雷が近くに落ちた。
目から火花とはこのことか・・・
と、奇妙な連想語を思い浮かべたが、
どうもそれは適切ではないと思う。

隣のビルの電灯が消灯。
光が消えたために、
世界の音までが消えてしまったように
思える。

コーヒーの香りが消えてしまわなかったことが
幸い。

小一時間ほど、激しい雨がふっていたが、
あるとき、突然にそれが止まり、
夕日が見えた。

こういう夕日の美しさは、
いつも、香ばしいコーヒー以上の
感動を与える。