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デザインひともんちゃく

デザインを愛せばもっとハッピーになるのに、いつも一悶着起こるのは何故か、プロの現場から赤裸々に。

病院は“全員野球”の広報効果を

2009年10月09日 16時38分34秒 | HIS 病院ブランド戦略論

 前号の最後に、「いますぐまとまった費用を必要としない日々の院内広報こそが、病院広報と病院ブランディングの本質である」と書いた。このことをもう少し考えてみよう。「費用を必要としない」広報のあり方とは、広報は費用をかけなくてもできることもあるという意味であり、広報にカネはかからないという意味ではない。むしろ有能な広報担当者とは、「いかに予算を獲得してくるか」の能力が問われるものであり、「(広報誌を)おカネをかけずに手作りで」を賛美することではない。

改革や大成を思うなら、理想論といわれようと経営理念を軸として、一人ひとりの「共通の自覚」をうながすことから始まる。これには広報担当者だけが孤軍奮闘しても難しい。本気で取り組もうとする複数のスタッフとトップマネジメントの結束が必要であり、それを組織文化にまで高める覚悟があってはじめて新たな空気が流れるといえる。

つまり職員一人ひとりが、来院した目の前の、百人百様の一人ひとりに、全身を使ってのコミュニケーション(サービス対応)する。そこに生まれる一貫性が現実的で具体的な病院広報を形成する。

広報誌やホームページは、そのことを支援するためにあるのであって、メディアが広報をしてくれるわけではない。バックアップは強いほど都合がよい。そのためにカネをかける意味が生まれる。職員、とくに専門職の参加しない病院広報は非効率であるといえる。病院広報は「全員野球」である。そこに費用対効果を求めれば安いものではないだろうか。(HIS研・会報より)





医療サービスにおける“広告”の役割

2009年08月01日 09時07分01秒 | HIS 病院ブランド戦略論
なんどもの規制緩和を経て現在に至っている医療広告、病院経営や医療サービスの向上にどのように役だっているのだろうか。「国民は医療の知識に乏しく多様な医療情報が理解できないため、自由な医療情報の流通は混乱を招きやすいから規制が必要である」との観点から行われてきた医療の広告規制だが、医療情報もいまやネット上に多様に存在する時代となった。むしろ多くの情報の中から、いかに自分に合った情報を選び切るか、その選択基準となる確かな情報源が求められている。

その選択には、なにより情報の信頼性が大切になる。自らが自らを推薦する広告手法や病院ホームページでは、見るからに一方的かつデメリットは伝えない情報であり、仮に広告規制がないとしても自ずと限界があるはず。文言規制がある以上、医療広告は「微細なコトを説明する」にはほとんど向かない方法ということになる。

一方、説明的ではないけれど、人々の知覚の入口としての見た目に訴えながら心理的な好印象を構築したり、その知覚作用を使って知名度を高めるといったイメージ醸成のプロセスに役立てることができるのは周知のとおり。用い方には難しいが、見た目は「真実」を「詳細」に伝えることができる。

もし、そのような広告機能に目覚めるならば、広告は病院経営の戦略に組み入ることができ、現在の医療広告(文言規制)はあってないようなものとなると同時に、「目に見えるもの」のすべてを「規制のかからない広告」にすることにつながって行かないか。今の医療の現場にその余裕はないという事情を察するとしても、国民の医療選択のためには、他との違いを明らかにすることは生き残りの条件のひとつである。(NPO法人日本HIS研究センター会報より)

写真は7月29日、東北新幹線車窓から福島辺りで綺麗な虹(左中央から)
先日、長野からの帰りにも車窓から虹が見えたが、撮り損ねて悔しかった。


よい病院と知覚してもらう技術

2008年12月20日 00時37分02秒 | HIS 病院ブランド戦略論

師走の冷気を感じ始めた19日の午後、
京都のひと・まち交流館で日本HIS研究センター主催の
第122回となるHIS企画広報塾(広報プランナー養成講座)を開いた。

テーマは「病院広報とブランディング」
医療にブランドという概念が相応しいものかどうか。
あるとすれどのようなアウトラインをもつものか
ワークショップを通じて大いに考える機会となった。




「よい病院」という評判をえる理論と発想

2008年12月14日 09時24分13秒 | HIS 病院ブランド戦略論

第122回企画広報塾のお知らせです。
HIS広報プランナー養成講座・実践講座+基本講座(2)<京都>
テーマ「現場の想いをカタチにする病院広報とブランディング」

最近「病院ブランディング」という言葉をよく見かけます。
ブランドといえば、高級品や老舗(のれん)のイメージですが、
はたして病院や福祉の世界にも必要な施策なのでしょうか。
それは、医療や福祉が今後どのようなものであるべきか、
今後のビジョンと大いに関わっていくところであり、
活発な議論が期待されるべきだと考えます。
しかし、そのことが患者さんや利用者の皆さんにプラスになり、
医療の質につながるのなら、それぞれの施設経営の面から
も積極的に検討される必要があるのではないでしょうか。

本講座では、病院ブランディングという学びを通じて、医療福祉
施設が「いますべきこと」を把握します。

実践講座の主な研修内容(講義+演習)
● 病院ブランディングの基本的理解 ● 病院ブランディングの注意点
● 病院広報からインナーブランディングへ ● HIS思考と病院ブランディング
● 病院ブランディングの取り組み事例  ほか

■ 日時:12月19日(金)14:00~17:00
■ 会 場:ひと・まち交流館 京都
京都市下京区西木屋町通上ノ口上る梅湊町83-1 (河原町通五条下る東側)
JR京都駅より、市バス17、205号系統「河原町正面」下車
■ 指 導:石田 章一/ADC会員アートディレクター
■ 対象:医療機関・介護施設などの経営者、広報活動に従事される方、
医療経営コンサルタント

■ 認定単位:2単位(3時間)
■ 主 催:NPO法人日本HIS研究センター
■ 受講料認定プランナーは実践講座の受講料が免除(ただし申込必要)
基本講座(2)実践講座セット
HIS会員(2名まで)4,200 円10,500 円12,600 円
一  般(2名まで)6,300 円16,800 円21,000 円
いずれも下記料金で2名まで受講できます。

■ 受講申込:裏面の申込書にご記入のうえ、FAX送信ください。
HIS会員はホームページ【HIS@ROOM】をご利用ください。
詳しいご案内は受講受付後、ご連絡させていただきます。

「基本講座(2)」を同日併催!!
■ 時 間:13:00~14:00
基本講座は、HIS広報プランナーを目指す方は必須の講座です。
なお「基本講座(1)」は、インターネット上で学べる「e-Learning(病院広
報の基礎知識)」をご利用ください。

好評受付中!
詳しくはホームページ(www.j-his.jp)をご覧ください。











病院ロゴデザイン選考会

2008年12月05日 22時22分06秒 | HIS 病院ブランド戦略論

病院職員がそれぞれ自院のロゴモチーフのアイディアをもちより
幹部職員が評点選考したも案をデザイナーが仕上げる。

そこに出来た案をまた職員があれこれ言いながら選考するという、
職員主導によるワークショップ型ロゴ選考会を実施した。

もちろん、職員にはその意味や選考基準は
数ヶ月かけて何度も研修してきた。

その結果、同じ方向を向いて仕事をすることへの
意識とコミュニケーションが芽生えた。

こうして絞られた数案は、
来年の新年会で発表され、全職員の投票で決定する。

そのプロセスを間違いのないものにするため伴走する・・。
それが我々のやり方。



「病院ブランディング講座」生中継にご招待

2008年11月09日 14時06分57秒 | HIS 病院ブランド戦略論
生中継講座 「本質(なかみ)が問われる病院ブランディング」
衛星放送を通じて全国の医療機関に講座を配信する放送現場で視聴できます。

■会場:霞ヶ関ナレッジスクエア
東京都千代田区霞が関3-2-1  霞ヶ関コモンゲート西館3階 (財)AVCC 03-3239-1121
■日時:11月20日 17時30分~19時10分(講義80分、休憩5分、質疑15分)
■講師:NPO法人日本HIS研究センター代表理事 石田 章一
■参加費:無料(但し下記NPO0-HIS事務局に申し込みの方、定員30名)
■講座内容
住民や職員から、信頼できる・安心できるという評判は1日にはなりません。
かといって毎日努力するだけでもできません。
「自分の利益を後にして考えることができる病院」だけがブランド病院と呼ばれるようになれます。
では、では、どのようにすればブランドが構築できるのか、
その知恵と感性の磨き方について話します。

①ブランドってなに? どんなことをいうの?
誰もが知り尽くしているブランドですが、もう一度、整理してブランドを再認
し、ブランドの意外な一面も浮かびあがらせます。
②医療にブランドって、ありえるの?
公共の財産であり、倫理によってマネジメントされるべき医療に、
差別化や販売促進が許されるのかどうか、ブランドの関連で話します。
③病院ブランド、その理解のポイントは?
それが可能とすれば、何が限界かを見据えながら、
病院がブランド戦略をとる場合の考え方から位置づけまで、その要点について話します。
④病院広報から、インナー・ブランディングへ
ブランド構築の基礎としての病院広報を紹介し、医療の質につながるための
病院の組織強化や職員の意識改革の概念を紹介します。
⑤HIS思考によるブランディング取り組み例
関係者の心に好印象を植え付けるためのノウハウや優れたビジュアルの
評価など、具体例を交えながら、病院ブランディングをスケッチします。

★視聴参加申し込みは・・・
HIS研事務局 tel.075-353-1801 mail info-his@j-his.jp
(いずれかにご連絡ください)





まず、心の窓を開ける練習から

2008年11月04日 09時56分21秒 | HIS 病院ブランド戦略論

まず、心の窓を開ける練習から

先日、朝のNHKのテレビ番組で、大阪の町工場が、
「3S」でV字回復を果たしたことが紹介された。

3Sとは、誰でも頭では知っている掃除、清掃、整頓のこと。そう例のヤツ。
しかし、その実践の継続となると話は別である。
ましてその効果の実現は至難である。

ここでは毎朝、始業の10分前には全員で工場内を清掃する。
経営者も一緒になって手で便器も洗う。
レポーターが床を撫でたが埃ひとつ付かない。
材料や工具を置く場所も明示されて、なんでも60秒以内に取り出せるそうだ。

もともとは9年前、売上が95%もダウンして途方に暮れていた社長が始めた。
その結果が30%増の業績になったとか。
お金をかけずに、社員のやる気、業務の効率化、顧客の信頼と
良いことづくめである。

しかしである。実際は難しい。なにが難しいか、なかなか表現が難しいが、
要はメンバーの「心を開く・開いてもらうこと」ではないだろうか。
冗談がいえる間柄と場づくりをはじめ、
多くの人間関係スキルが発揮されなければできない。
失敗は「またか」が蓄積されるだけだ。

“科学的経営”からは笑われるかもしれないが、
体当たりで自分が変わるしかない。その魔力(オーラ)が人を変える。
それが経営の現実というものではないだろうか。

まずは心の窓を開ける練習から。(い)

HIS研会報<めせん>より
http://www.j-his.jp/


脳卒中を語る市民講座講座

2008年10月25日 09時10分22秒 | HIS 病院ブランド戦略論

HISフォ-ラム2008の2日目、
午前中は「脳卒中を語る」というテーマの市民公開講座が開かれ、
4人の講師による講演&シンポジュームがあった。
会場となった堺市のウェスティには、朝から400人の市民や学生が集まった。
午後からは、ペガサス馬場記念病院の見学会があり、
患者の知識と意識の高揚に有意義な1日となった。