プロジェリア

プロジェリアという難病の子どもたちを扱った番組を、また見ました。本当によくテレビで取り上げられるテーマですね。

でもそんなに頻繁にテレビに出さなくてもいいのではないかな？　と思いますがどうなのでしょう。彼らの置かれた状況を見ることによって、我々凡人は何かを学びなさいという意味なのでしょうか。なんか、自分たちの幸せ感との比較対象にあえてプロジェリアの子どもたちを使っているように感じてしまいます。考えすぎでしょうか。

ちなみにプロジェリアとは、ごく平均的な人間より約10倍も早く老化が進行する遺伝子異常の難病です。平均で13歳前後の寿命なのだそうです。世界でも47人しかいないという点でもめずらしがられてしまうのでしょうか。特効薬もなく治療法もないようです。

しかしですね、スピリチュアリスト的立場で見た時、彼らと私たちとどっちが不幸でどっちが幸福なのか、受け止め方で見える景色が違ってきます。

世界三大霊訓のひとつ、シルバーバーチの霊訓の中で、シルバーバーチは言ってます。「乗り越えられない試練は、最初からあたえられない」と。

つまり、ひとりひとりの力量に合わせた程度の試練が与えられるということです。逆に言えば、様々な試練が次から次へとおとずれる人ほど、本来持っている力量は高いということです。その課題を受け入れて、しっかりとクリアすることが魂の修行であり、人生の本当の目的なのです。

そうして考えると、プロジェリアほどの難病を背負った子どもたちは、この世の厳しい試練に耐えて、課題をクリアして、魂の世界に行ってからは天使のような存在となり、むしろ私たちのようなできの悪い劣等生を指導する高級霊になるのかもしれません。

実際、テレビでも紹介されて有名な、アメリカ在住のアシュリーちゃんという女の子は、実にしっかりとした子で、その言動には頭の下がる思いです。おそらくイジメ、偏見、差別を受け続け、自分の人生や運命を嘆いたことも一度や二度ではないでしょう。10倍のスピードで襲いかかる老化現象で体調がいい時も少なく、心臓などもドンドン悪くなっていきます。しかし、自分は幸せだ、恵まれていると言える彼女は、しっかりと自分の人生を受け入れて、前向きに充実した日々を生きています。

一方で、安全な国のよい環境に五体満足に生まれているにもかかわらず、私たちは日々不平不満をもらしながら生きていたりします。嘆くだけでなく、他人に毒づいたりします。なんとなれば人と争ったり押しのけたり、自己中心的に自分の欲望を満足させるために試行錯誤します。そんな生き方が魂のレベルを向上させるわけもなく、死後に待ち受ける低い階層での陰惨な生活を想像すると、寒～い気持ちになります。

自分の欲を可能な限り捨て、世のため人のために生きてもたかだか数十年。魂の気の遠くなるような長～い寿命を考えたらなんてことはないと思うのです。

なんとかしてスピリチュアリズムが世の中にもっと浸透して欲しいなぁ。