自分のために読む、古典のひと言

昔の本を読んで、考える。昔の人は、何を思ったのか。

稲づくりでいいかげんな耕しかたをしたら、実のる時にいいかげんになってその報いをうける。

2016-02-20 | 自分自身
稲づくりでいいかげんな耕しかたをしたら、実のる時にいいかげんになってその報いをうける。でたらめな除草をしたら、実のる時にでたらめになってその報いをうける(荘子)。

◇読んで思ったこと:結果というものは必ず行為の積み重ねの結果である。いいかげんな行為を積み重ねれば、いいかげんな結果になる。こんなふうに口で言うのは簡単だが、実際に行うのは難しい。経験的に言えば、何でもないときに一生懸命やっておくと、いざという時すぐに行動できる。
 そもそも、いざというときはいつ来るかはわからない。今がいざというときの準備期間かどうかもよくわからない。ふだんから怠けていると、いざという時に何もできない。その時になって、もっと頑張っておけばよかった、と後悔する。
 後悔しても遅いから、なんでもないときに一生懸命やるようにしている。そうするといざという時、すぐに行動できる。あとになって、あのときは何のためかよくわかっていなかったが、とにかくがんばっといてよかったな、と思う。
◇引用元:金谷治訳注「荘子」岩波文庫