自分のために読む、古典のひと言

昔の本を読んで、考える。昔の人は、何を思ったのか。

人に先々までの考えがないと、必ず目先の心配事がでてくる。

2015-11-28 | 自分自身
人に先々までの考えがないと、必ず目先の心配事がでてくる。思慮は対象を超えたところにまければならない(近思録)。

◇読んで思ったこと:悩みが出てきたら、長い目で見て考える。長い人生の一部分として捉える。長期の計画の、一ステップとして捉える。
◇引用元:新釈漢文大系「近思録」明治書院

 そういえば昔、ある企業を訪問したとき、壁に「人が幸せになるための条件」という張り紙があって、その1に「取り越し苦労をしないこと」と書いてあった。そのころは営業の仕事をしていて、毎日成績に追われていた。日々「うまくいかなかったらどうしよう」と悩んでばかりいた。カベ紙を見て、最初はなんとなく気になる程度だったが、そのうちハッと心に得るものがあって、それ以来「取り越し苦労」をしないように努力した。心の中から「取り越し苦労」をなくしてみると、悩みのほとんどがなくなった。