プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

< 不適切にもほどがある! >

2024年05月17日 | ドラマ。
1話を見て「なんて下品なドラマなの!」と拒絶反応が起きた。
絶対見続けないだろうと思いつつ、――2話を見て、なぜか2話以降は面白く見た。
1話やりすぎじゃなかった?あそこで脱落した人は多かったと思う。
もう少しマイルドにしてたら、視聴率もう少し上がったかもなあ。

面白い話だったよ。さすがクドカン×阿部サダヲというべきにやあらむ。
役者が良かったねー。阿部サダヲがいいのはいうまでもないとして、
今回のお手柄は仲里依紗かと思う。

わたしはこの人、「エール」と「TOKYO MER」で見て好きだったけど、
がっつり見たのは多分今回が初。
youtubeではあんなにぶっ飛んでる人が、演技となると見せますねえ。
可愛かったし、切なかった。役者ですねえ。もう少しヤンキー的なイメージで
やるのかと思っていたが、実に普通。なんなら清楚。可愛かった。

意外に良かったのがキヨシ役の子。坂元愛登(さかもとまなと)という人らしい。
15歳にして、芸達者たちの世界にけっこう溶け込んでいた。
もしかしたら10年後にはあちこちに出てるかもねえ。

安森先生は中島歩か!「ア・ターブル」で見たけどなあ。全然気づかなかった。
微妙なキモチ悪さが良かった。だいぶ化けてたということか。

時代をまたいで錯綜する人々の関係性が面白かったね。
井上君(昭和)も妙に可愛かった。
純子が化粧と髪型で別人になるのは驚いた。

まさか秋津君と渚がくっつくとは思わなかったが……
大団円はミュージカルで終わりかと思ったが、そこから少し話が続いたことで
まあまあまとまったかな。
ミュージカルも面白かったよ。
「寛容になりましょう」音頭は若干耳に残っている。


これは続編が作れる作りだと思うんだがいかがでしょう。
シーズン2でもいいし、SPでもいいし、自在な気がする。



※※※※※※※※※



令和と昭和ねえ。昔は良かった、だけではないよね。
いいところもあれば悪いところもある。一話のような下品さではなかったと思うが……
まあ下品な人もいただろうけど。

ただ、もし若い頃にSNS全盛の時代だったら、わたしは生きていられなかった気がする。
恐ろしくて。

そんなに悪人でもないが、全てが善人ではない。それは人々の話でもあるが、
一人の人の話でもある。要は人は一面的なものではなく、いろいろなものを内包している。
友達の失敗を気の毒に思う心も真実なら、嗤う部分があるのも事実。
100パーセント良心的な人は存在しないし、100パーセントの悪人も。

通常、人は良心的な部分を外に出しながら生活していると思う。まあ適度にね。
それは偽善だとは思わないよ。良心も悪心も含んでの「人」。
――ということは、若い頃には意識出来ない。わかってないとは思わないが、
実際に他人の悪意に触れるのはショックだ。今でもショックだけれども。

そしてSNSはその悪意がダイレクトで表現される場所。
正確にいえば善意も表現され得るけど、短い文章では人間のトータルは表現されえず、
悪意なら悪意、善意なら善意の断片になる。

そのむき出しの悪意に膨大な量で接することは、心を疲弊させるだろうなあ。
特に感受性の高い若い心を。
デジタルネイティブは多少の耐性は生まれながらに持っているかもしれないけど、
それでも「多少」であろう。
若い頃にこうだったら。辛かっただろう。

普通に、マメな返信を期待されるとか既読スルーを怒られるとかも
ものぐさなわたしには負担だけれどもね。SNSの悪意が一番キツイ気がする。

SNSの普及によって、意見の表明は容易になった。
その分、いい話も共有出来てそれは嬉しいことなのだが、
脊髄反射で人を傷つける反応も増えた。
そして多分「世間の意見」に染まる人も増えた。わたしも染まっている。

でも大勢に付和雷同するだけでは脳みそが退化する。退化している自覚があるから
なるべく考えることを止めないようにしようと思う。
パソコンとスマホがそばにあると難しいが。
すでにほとんどの判断はインターネットに頼っている気がするものね。
記憶のストレージは言うまでもなく。
コメント
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