一昨日は、サントリー美術館「琉球 美の宝庫」を観たのでございます。
https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2018_3/
沖縄は大大大好きなのじゃ。
と言っても、お供のEは石垣島と竹富島に数回行ったのみじゃがの。
400年以上も繁栄した琉球王国の、染織、琉球絵画、漆芸など展示されておりまする。
観たのは5期に分かれた展示期間の第1期。
本当は国宝《玉冠(付簪)》も観たかったのじゃが、これは第5期のみの展示なのじゃ。
構成は以下の5章。
お気に入りや、気になった作品の一部も挙げておきまする。
【第1章 琉球の染織】
最初に展示の紅型の裂地4点、インドネシアやマレーシアでよく見たバティックと似ており、海上交易でアジアの国々の影響を受けた事がわかりますのぅ。
《黄色地牡丹蝶鳥に桐桜模様裂地》
4点の中のお気に入り。ノロ(神女)が着用していたという。
その後は衣装が続きます。
《黄色地垣根に牡丹鳳凰模様衣裳》
王家を象徴する黄色の地に、吉祥を表す尾長鳥と牡丹に魔除けを意味する垣根の、鮮やかな紅型衣装。
《白地御絵図柄衣裳》
他の衣装は綿じゃがこれは苧麻で、素材も色も見るからに涼しそう。
【第2章 琉球絵画の世界】
多くが沖縄戦の戦火で焼失した琉球絵画、東京でこれだけまとめて公開されるのは初めてとか。
琉球絵画と聞いて、色鮮やかで南国チックな絵画を想像しておったのじゃが、シブい絵画も多く、雪の風景もございます。
海上交易で集められた中国や日本絵画の影響なのじゃな。
特に繊細な花鳥画がツボ。
《神猫図》山口〔神谷〕宗季(呉師虔)
長くてふわっふわな尻尾のみ黒い白猫。
横長の顔はユーモラスでもあり、猫神さまのオーラもあり。
《雪中雉子之図》座間味庸昌(殷元良)
お隣に展示の章声《雪中花鳥図》の模写じゃが、座間味庸昌のほうが好みじゃ。
《花鳥図》佐渡山安健(毛長禧)
梅咲く枝で見つめ合う2羽のカササギ、お気に入り。
お隣に展示された同じ画家の《仲田青毛之図》も写実的。
《虎の絵》
2匹の虎の、大きなサボテンの如き瞼が気になる~。
《琉球美人》絵画:作者不詳 書:鄭嘉訓
六曲一双の屏風に6人の美人さん、着物や簪や指輪の違いで身分差がわかりまする。
《鳳凰牡丹図》孫億
孫億は、琉球絵画に影響を与えた中国の画家。
鳳凰が鮮やかで綺麗。
《花鳥図巻》孫億
巻き替えで一部の展示じゃが、約20種類の鳥類と約50種類の植物が描かれておるそうな。
【第3章 琉球国王尚家の美】
琉球王国のお宝の数々。
《玉冠(付簪)復元》
第5期(8/22~)のみの展示で観られぬと思うておったら、複製品が展示されており、雰囲気がわかって嬉しゅうござります。
黒縮緬に金糸、7種の玉(金・銀・珊瑚・水晶・瑪瑙など)がずらずら。
《紅色地龍宝珠瑞雲模様衣裳》
鮮やかなピンクの地に、王家の衣装にのみ用いられる龍がいっぱい。
色からして女性用かと思いきや、少年用じゃった。
くっきり顔の美少年に着て欲しい・・・
《黒漆雲龍螺鈿東道盆》
黒漆塗に螺鈿で五爪の龍文様。ゴージャス。
【第4章 琉球漆芸の煌き】
お気に入り多数ゆえ個々には挙げませぬが、沈金、螺鈿、箔絵、密陀絵、堆錦など、様々な技法を駆使した美しい琉球漆芸の数々、素晴らしゅうございます。
琉球漆芸は、殆どが全期間通して展示されておるのも嬉しいのぅ。
【エピローグ 琉球王国の記憶】
琉球王国時代の文化を写真に残した鎌倉芳太郎の調査ノートと写真の展示。
会期は9月16日まで。第5期も空いておれば観に行こうかの。
今回はお写真撮影コーナーがないのが、ちと残念。
さて、サントリー美術館へ来たらば、地下に2店舗あるDEAN&DELUCAの広いほうでケーキを食べるのはオヤクソク。
ここには数店のパティスリーのケーキが置いてあり、Ryoura(リョウラ)のケーキがお目当てだったのじゃ。
が、Ryouraのケーキは以前食べた事がある1種類のみ、しかも2個しか残っておらぬ。
同じケーキ2個は全然アリじゃが、回りの目が少々気になる・・・
てな訳で、とりあえずスワイユ1個だけ。
ピスタチオムースとチェリーとチョコクリームとアーモンドメレンゲのバランスも絶妙で美味しいぞよ~。
やはり用賀の店舗に行って、全種類制覇すべきかのぅw