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ウェネトさまの館

ようこそいらっしゃいました。
ビスうさ・ウェネトと申します。
どうぞごゆるりとおくつろぎ下さいまし。

「仁和寺と御室派のみほとけ」(東京国立博物館・平成館)

2018年01月21日 06時06分48秒 | 展覧会・美術関連

行ってからちと日が経ってしもうたが、東京国立博物館・平成館「仁和寺と御室派のみほとけ 天平と真言密教の名宝」を初日に観たのでございます。
www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1868


 

平成館での特別展、しかも仏像とあらば激混み必至ゆえ、初日朝イチの混雑が落ち着く頃を狙ってお昼過ぎに行ったらば、何と!
信じられぬほど空いており、腰を抜かしましたぞ。

真言宗御室派総本山の仁和寺の寺宝と、仁和寺を総本山とする御室派寺院が所蔵する名宝が、前・後期合わせて170件以上。
国宝や重要文化財も目白押しでございます。

構成は以下の通りで、特に第4章と第5章が圧巻じゃった。
お気に入りや気になった作品の一部も挙げておきまする。

【第1章 御室仁和寺の歴史】

《国宝 三十帖冊子》仁和寺
弘法大師・空海が、中国(唐)に渡った際に書写して持ち帰った経典・儀軌類で、真言密教の秘書。
三十帖全て観られて嬉しゅうござります。(全帖公開は1月28日まで)
2月14日から展示の《宝相華迦陵頻伽蒔絵冊子箱》(三十帖冊子を納める箱)も観たいものじゃ。

【第2章 修法の世界】

《国宝 孔雀明王像》仁和寺
孔雀明王は大好きなのでございます。
こちらは中国・北宋時代の仏画で、美しさと、足を踏んばる孔雀の可愛さがツボ。

《国宝 両界曼荼羅(子島曼荼羅)》奈良・子島寺
平安初期のたいそう大きな曼荼羅。
横には復元模写も展示され、分かりやすうございます。
2月12日までは「胎蔵界」、2月14日からは「金剛界」の展示。

【第3章 御室の宝蔵】

《彦火々出見尊絵 巻三》福井・明通寺
海幸彦と山幸彦の楽しい絵巻。あらすじパネルもございます。
2月14日からは巻六。

《重文 蓮唐草螺鈿蝶形卓》大阪・金剛寺
半円形の甲板に鷺足の三脚、蓮華唐草文の螺鈿も美しい。
わたくしのお部屋に欲しいですぞ。

【第4章 仁和寺の江戸再興と観音堂】

仁和寺の観音堂(一般には非公開)が再現され、実際に安置されている仏像33躯が並び大興奮。
博物館におるのをすっかり忘れ、仁和寺にワープしたような錯覚にとらわれまする。
しかもここは写真撮影可。感涙じゃ。


 

《千手観音菩薩立像》


 

《降三世明王立像》《不動明王立像》《二十八部衆立像》《風神・雷神立像》もいらっしゃる。


 

「裏堂」と呼ばれる部分の壁画も高精細画像で再現され、臨場感ありあり。


 

かような恐ろしい場面も。


 

【第5章 御室派のみほとけ】

《重文 五智如来坐像》大阪・金剛寺
第4章を抜けるとまず現れる八角形の空間に、大日如来を中尊として、四方に四如来。
ライティングも綺麗で、ぐるっと360度拝見できまする。 

八角形の部屋を抜けると、広い空間へ。
暗闇の中、ずらり並ぶ仏像にライトが当たり、神々しさハンパなし。
暗すぎて出品リストが見えぬのがちと難儀じゃがの。

実際にお寺に行っても拝見できぬ秘仏も、これでもか~とお出ましになっておるのじゃ。
有難すぎて大興奮、ぐるぐる何度も拝見したり、祈りまくったりしたのでございます。
あ、わたくしもエジプトのウサギ女神じゃがw

《国宝 阿弥陀如来坐像および両脇侍立像》仁和寺
日本の阿弥陀如来像のなかでは最も古いそうで、仁和寺創建時の本尊。
金色の光背の影も美しゅうござります。

《重文 悉達太子坐像》院智作 仁和寺
出家前の釈迦のお姿で、美豆良を結ったふっくら顔の美少年。
半眼の玉眼がキラリと光り、生きておるようじゃ。

《菩薩坐像》神奈川・龍華寺
褐色の肌に金色に輝く装身具、片脚を下ろして座るスラリとしたお姿が優美。

《重文 降三世明王立像》福井・明通寺
《重文 深沙大将立像》福井・明通寺
左右に並んだ2躯とも像高が2.5mを超え、迫力満点じゃ。
後ろからもしっかり拝見いたしました。

《重文 馬頭観音菩薩坐像》福井・中山寺
憤怒顔なれどイケメン(死語?)で、めちゃカッコいい秘仏本尊。
すっかり見とれてしもうた。

《国宝 十一面観音菩薩立像》大阪・道明寺
360度すらりと美しいお身体に衣も柔らかく流れ、クールな表情が超美形な秘仏本尊。
頭のてっぺんから台座まで一木造りとは驚きじゃ。
第5章で1番のお気に入りで、こっそり連れ帰りたいほどじゃった。(こらこら)

《重文 如意輪観音菩薩坐像》兵庫・神呪寺
神呪寺で毎年5月18日のみ開帳の秘仏本尊。
スリムなお身体でポーズも独特。アンニュイ~。

《千手観音菩薩坐像》経尋作 徳島・雲辺寺
眼病治療の為に作られた、雲辺寺でも非公開の秘仏本尊。
独特な表情は、不思議と夢見るようなお顔にも見えてまいりました。

ショップも充実。
購入した千手ピアス、金色に輝く千手観音の手がなにやらご利益ありそげw


 

千手観音Tシャツや、空海筆お手本帖三十帖冊子なども気になったぞよ。
空海もなかは、帰宅して即お腹の中じゃ。
ご朱印帳付き限定チケット(会場限定仁和寺ご朱印付き)の事を知らず、買いそびれたのは不覚じゃった。(既に完売)

会期は3月11日まで。お勧めでござります。
ご興味ある方は、混み出さぬうち早目のお出かけがよろしいかと。
葛井寺の《国宝 千手観音菩薩坐像》は後期の展示ゆえ、再訪せねばの。


 

表慶館で1月23日から始まる「アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝」も楽しみじゃ。


 

平日でもたいそう混んでおった国立西洋美術館「北斎とジャポニスム」話は、また後日。


 

さて、東博へ来たからには、鶯谷の昭和な喫茶店、DENへもまいりますのじゃ。


 

バベルの塔チックなプリンを食すのはオヤクソク。 
ここは全席喫煙可で、混んでる時は地獄じゃが、空いててようござりました。


 

そして大好きな古本屋、Doris(古書ドリス)へ。
お店が森下にあった時はなかなか行けずにおったが、鶯谷のDENの真向かいに移転したのでございます。


 

店内も広くなっておるぞよ。


 

ビスうさの偉大なる母・神宮字光の写真集「うさ」発見。
この写真集には、わたくしも素敵ワンピース姿で登場しておるのじゃ。


 

林由紀子や宇野亞喜良などの作品も展示販売されておりまする。


 

また企画展の計画もあるそうで、楽しみでございます。