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ウェネトさまの館

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「パッション20 今みておきたい工芸の想い」(東京国立近代美術館工芸館)

2020年03月16日 06時37分21秒 | 展覧会・美術関連

観てから日が経って、会期も終了してしもうたが、先月観た展覧会でございます。

東京国立近代美術館工芸館「所蔵作品展 パッション20 今みておきたい工芸の想い」
https://www.momat.go.jp/archives//cg/exhibition/passions2019/index.htm
(一部の作品を除き写真撮影可)


 

東京国立近代美術館工芸館は、大大大好きな《十二の鷹》をはじめとする超絶技巧な工芸コレクションも、旧近衛師団司令部庁舎を保存活用した建物もお気に入りだったのじゃ。

が、今年の夏に金沢へ移転するのでございます。
右のポスターの「さらば。」の文字が切ないぞよ~。


 

この地で最後となる本展、本来の会期は3月8日までで、2月に観てツボだったゆえ、今月再訪してからブログ書こうと思っておったのに、新型コロナウイルスの影響で、会期途中の2月28日で終了してしもうた(号泣)

落胆して本展のブログ書きそびれておるうち、1週間ほど前からパソコン不調でブラウザがすぐ消える状態が続いており、先日なぞ再起動を繰り返し、やっとブログ書き終えようとしたその時、全部綺麗に消えてしまい立ち直れず。
本日もパソコンの動きは非常に遅いのじゃが、画面が消える事はなく、何とか騙し騙し書いておる次第にござります。

前置きが長うなってしもうた。
本展は、近代工芸を代表する作家の言葉や活動・出来事から20を抽出し、それぞれの局面におけるパッションを紹介するというもので、約170件の展示。(前・後期で一部展示替えあり)
ちなみに、わたくしが観たのは後期じゃ。

20の構成と、構成ごとの作品を1点くらいずつ載せておきまする。
ささ、展示室はお2階ですぞ。この階段も好きだったのじゃ。


 

【Ⅰ:日本人と「自然」】

①作ってみせる
・初代宮川香山《鳩桜花図高浮彫花瓶》


 

②囲みとって賞でる
・平田郷陽《桜梅の少将》


 

・志村ふくみ《紬織着物 水瑠璃》


 

【Ⅱ:オン・ステージ】


 

③垂れ下がって気を吐く 
・小名木陽一《赤い手ぶくろ》


 

④ジャパン・プライド
・鈴木長吉《十二の鷹》
大のお気に入り。生きておるとしか思えぬ超絶技巧の鷹たち。


 

どの鷹も、360度どこから観ても素晴らしいのじゃ。すぐ上の写真の鷹の後ろ姿。


 

《十二の鷹》については、2年前の「名工の明治」で、修復後初のお披露目を観た時のブログに詳しく書いたので、ご興味ある方はぜひ見てね↓
https://blog.goo.ne.jp/unut/e/256de91131ab309955a126492ffac2ce 

【Ⅲ:回点時代】

⑤モダンv古典
・北原千鹿《羊置物》


 

⑥キーワードは「生活」
・杉浦非水 (左)《銀座三越 四月十日開店》/(右)《新宿三越落成 十月十日開店》


 

⑦古陶磁に夢中
・石黒宗麿《白地黒絵魚文扁壺》


 

⑧線の戦い
・富本憲吉《白磁八角蓋付壺》


 

⑨私は旅人
・河井寛次郎《呉洲双手陶彫》


 

【Ⅳ:伝統⇔前衛】

⑩「日常」
・芹沢銈介《1968年のカレンダー》《1948年のカレンダー(4月、5月、6月》


 

⑪人間国宝
・田口善国《日蝕蒔絵飾箱》
この写真では分かりづらいが、フクロウがお気に入りなのじゃ。


 

⑫オブジェ焼き
「オブジェ焼き」とは前衛陶芸の呼称。
・藤平伸《鎧える壺》


 

⑬日本趣味再考
・中村錦平《日本趣味解題/閉ジタ石》


 

⑭生地も一色
・森口華弘《縮緬地友禅笹文着物 残雪》


 

⑮「工芸的造形」への道
・十三代三輪休雪(和彦)《花冠》


 

⑯素材との距離
・田嶋悦子《Cornucopia 08-Y2》


 

和室な空間にも3点の作品が展示。
左は生野祥雲斎《虎圏》、右奥の上は藤原志保《No.94-13》、下は星野暁《表層・深層》


 

【Ⅴ:工芸ラディカル】

⑰瞬間、フラッシュが焚かれたみたいだった
・築城則子《小倉縞木綿帯 分水嶺》


 

⑱オブジェも器も関係ない
・高橋禎彦《花のような》


 

⑲人形は、人形である
・四谷シモン《解剖学の少年》
この少年に会うのも久々じゃった。金沢でも達者での。


 

⑳当事者は誰か
・留守玲《蒼のあいづち》


 

工芸館は、あちこちに置かれた様々な椅子もツボでして、特にお気に入りのウサギ椅子と、階段を上がったところの長椅子は、行くと必ず座るのでございます。


 

建物についてもちょっとだけ。
明治43(1910)年、陸軍技師田村鎮(やすし)の設計により、近衛師団司令部庁舎として建築され、昭和47(1972)年、重要文化財(建造物)に指定されたのじゃ。


 

近衛師団長を務めた皇族軍人、北白川宮能久親王も、お馬さんに乗って見守っておるぞよ。


 

この建物は移転はせぬが、今後どうなるのかのぅ。
できますれば、わたくしのような一般人も入れる施設になってくれるとよいがのぅ。

予期せぬ会期終了まことに残念じゃったが、《十二の鷹》に再会し、独り占め状態でじっくり別れを惜しむ事ができ、嬉しゅうござりました。

石川県の皆様~、わたくしの心の友である12羽の鷹たちをよろしくお願いいたしまする。
金沢はまだ行った事ありませぬが、そのうち鷹たちに会いに行きたいものよのぅ。

★おまけ話

パソコン絶不調に加え、憎き新型コロナウィルスめのせいで、お供のEの仕事は減るわ日常生活が色々不自由だわ、とどめが今期一番のお楽しみだったフィギュア世界選手権が中止になるわで(中止になった事自体は良かった。特に選手の方々が感染したら大変じゃからの。)、ちと落ち込み気味な今日この頃。

お供のEなぞ頭のネジが吹っ飛び、着物を新調してしもうた~。
しかもまた黒の紬・・・どうかしてる・・・(でもでも、いつも黒い着物だけど、柄も八掛の色も全部違うのよぉぉぉ)

そんな中、anan最新号が結弦くん特集で、素敵なお写真たくさんなのが嬉しゅうござりました。
毎号結弦くん特集でもよろしくってよ~♪(ばき)