海猫の宝物

人生を豊かにする冒険を求めて

カンボジア旅行記 No.14 プリア・カン 2011.6 

2014-11-23 21:37:51 | 海外旅行
プリア・カン
年代:1191年
創設者(王):ジャヤヴァルマン7世

ここはプリア・カン 北塔門。



アンコール地域に住む子供達が裸足で駆けていく先に
この旅最期の遺跡プリア・カンが威厳高くそびえ立っている。

東側の塔門をくぐる参道が本来の正面入り口だが、
今回は北の入り口より中へと進む珍しいルート。
(現在の観光ルートでは西側に車がつけられるようになっている。)

門までの参道の左右には乳海攪拌を模した神々と阿修羅の像が立ち並ぶが、
ほとんどの顔が潰されたり、切り落とされてしまっている。





アンコール・トムの南大門を思わせるナーガ(蛇神)の胴体を引き合う
天地創世神話の世界を通り抜ける。
しかし今その先に待っているのはまた違った世界。

スコールで随分足元がぬかるんでしまっている。



プリア・カンという名は”聖なる剣”を意味し、
ベトナムのチャンパ軍との戦いに勝利したことを記念して
ジャヤヴァルマン7世により建てられました。
またこの寺院は彼の父の菩提寺でもある。

北塔門 内側より。



それにしてもカンボジアの土は赤く、トンレサップ湖と
同じ色をしています。
赤土の道のその先に第二周壁らしき門が見えます。



と、確かここらへんでカンボジアの巨大なアリんこにふくらはぎを噛まれた。
いつの間にか足を登って来たようだが、全く気が付かなかった。
注射とか全然平気な私も「痛ったぁぁあ!」と叫んでしまった。



ごめんなさい、ここらへん記憶が曖昧なのですが、
確かここからが第二周壁の中であり、中央祠堂に繋がる道であったと思います。 

門前にそびえ立つ金剛力士像には頭が無い。




ジャヤヴァルマン7世は仏教を手厚く保護していましたが、
実は王の死後にシヴァ派信徒(過激なヒンドゥー教徒)により、
仏教関連の像が人為的に破壊されてしまったと言われています。

中へと進むとデバター像が現れた。
遠くから無表情に私達の方を眺めているように見える。
よそ者の私達を歓迎してくれるだろうか。 



崩れかけのヨニ。



タ・プロム以来の自然の猛威。
ガジュマルの木の根っこが遺跡の壁を這うように成長しています。
大木と寺院の融合は正しく今まで歩んできた
遺跡の歴史を物語っているかのようだ。




中央祠堂

こちらの苦行僧像(もしくは仏像)の顔も切り取られてしまっています。
自然の風化による傷みを数々見てきたが、ここまで人為的に雑然と破壊された
寺院はこの旅では初めて見る光景だ。





その奥にあったストゥーパ。
( 仏塔といい、釈迦が火葬された際の遺骨を納める塔



壁の彫刻は美しいまま残されているが、地面に散乱する石が
廃墟のような印象を与えます。




3つのリンガ用のヨニ。





瓦礫の中に紛れるレリーフの跡。
時間の関係から広い敷地の一部しか見て回れなかったが
それでもこの寺院の破壊はまた著しいということが見て取れました。
この寺院全体を修復しようとすると非常に大規模な工事と資金が必要とされるであろう。





デヴァター達の見守る外壁



修復中の西塔門




                                          

プリア・カンを後にし、帰りのフライト準備の為、
バスはホテルへの帰路に着く。

ホテル プリンス・ドゥ・アンコールのロビーにあるカフェで休憩。
ライブが行われていました。



こうしてカンボジアの遺跡巡りの旅は終焉を迎え、
4日間お世話になったガイドさん達ともお別れして飛行機は飛び立った

ずっと夢見たアンコールの神秘の旅。
とても名残惜しい気がします。。




また来よう アンコールの遺跡


                                   

スバエク・コーで購入した影絵



カンボジアの通貨リエル



ナイトマーケット等で購入した織物やクッションカバーは
今でもマイルームのインテリアを飾ってくれています

アンコールビールも記念に一缶 笑




 ~ カンボジア旅行記 2011.6 終わり ~ 










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2 コメント

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Unknown (リフィ)
2014-11-29 13:26:48
本当にここの像は首がなかったりして
痛ましいですね・・・
事故、老朽によるものならまだしも
人に手によるものとなると悲しいことです

地元の子供たちのいう風景、やはりいい光景ですよね
どこの国でも!

・・・どこの国でもってたいして他国に行ってませんが。
そのうち現地の子供などはほぼみていなくて観光客の連れた子供なのでしょうが
やはり子供がその地で楽しそうにしている姿、情景というのは
何とも言えない楽しげでより良い印象に感じます。

スコールで随分足元が・・・の部分の写真、これ・・・
水没しかけてますね、これは足の弱い方には危険ですね
誰かしらが滑り転んでいそうです

そして巨大蛾の激突にはじまり
今度は巨大アリの攻撃ですかっ
やはりこういった大自然の残る亜熱帯は虫もすごいですね
もう見るだけで怖そうですしかも噛まれるとか・・・普段、人に踏まれるからと逆襲でしょうか

たまに小学校の体育で有に噛まれたという子もいましたが
恐ろしいです、しかも巨大・・・

私は小さいアリも苦手です

自然の猛威、カジュマロの侵略、巨大宇宙人の手のようですね
横の像が宇宙人のTに驚いているような
そんなSF映画のワンシーンに見えてしまった私はまだまだダメですね

自然の猛威、アリの逆襲などは別にしても
やはり私が見ても痛ましい印象の強い寺院です。

4日間の神秘の旅、お疲れ様でした。
楽しいことってあっと言う間にすぎちゃうのですよね
行く前は楽しみに楽しみに思って
いざ行ったらあっと言う間・・・と

ですが遺跡側も現地の方も このようにアンコールの遺跡を愛するジェラさんのような方が来られるのはそれは嬉しいでしょうね。
もしかすると巨大な蛾やアリも愛情表現かもしれません

購入された影絵、背景の壁の色ととてもマッチしていて
影の深い色、濃淡が霧のようにぼかし出されて美しさを際立たせていますね

カンボジアのお金もオシャレです~
特に上の500と書かれている・・・アンコール・ワットでしょうか、とってもきれいです

お土産物の写真、やはり影絵同様 美しい紫帯びた赤が素敵いですね
カンボジアのカラーなのか たまたまジェラさんのご趣味の色だったのか、
どちらにしてもとてもシックで高貴な品のある紫色が大変に美しいです

どのように この色を出しているのか気になるところであります
無知な私ですがカンボジアの神秘に触れ、大自然の遺跡と植物の浸食から宗教派閥争い(言葉違うかもしれませんね)による破壊、戦争の傷跡残す遺跡、
主教思想、伝統文化のなせる業と存続・・・

日本にいながらにさまざまな物を見せていただきました。

私自身の心に残ったものも多く 芸術に関する意気込み、挑みなど・・・私も芸術に関してさらに力を入れていこうと
決意硬めました(どうでもいいわい)
いつもさまざまな世界を見せて下りありがとうございますっ
返信する
リフィさん (ジェラ)
2014-12-02 01:54:01
コメント頂き、有難うございます

そうなんですここの遺跡は歴史柄破壊が激しくて仏教関係の像はことごとく壊され、仏教の影響を大きく受けていない一部の彫刻だけが
破壊を免れた何とも痛ましい遺跡なのです
今になってみてみると首だけ切り落とされていたり、不気味な部分もあります

はいぃ~カンボジアのスコール後はほぼ水没状態です
一度に降る雨量が日本とは比べ物にならず、それがほぼ毎日続くので、先日見て頂いたようなニャックポアンの人口池も
早々に水没し、トンレサップは3倍にまで膨れ上がる
面白い国ですね
もう巨大蟻の攻撃は痛くて痛くて
私はやはり足をガードせず、虫よけの匂いも苦手で使ってなかったのが災いして3回ほど噛まれ、
次にいつ攻撃されるのかが途中から恐怖に変わりました
同行者の一人は足はばっちりガードしてましたが、
腕まで登ってきてたようで、結局噛まれてました。
今となっては冒険の醍醐味です、ははは・・・

カジュマロの成長っぷりは見事でした笑
この旅行で回った中では自然の猛威を放置した遺跡はタ・プロムとこのプリア・カンがメインだったので、
この侵略の様は良く記憶に残っています

あぁあ~アンコールワットの刺繍の織物にコメント頂き、有難うございます。
カンボジアのアンコール遺跡周辺ではたくさんの地元の方々がこういった美しい織物をとんでもなく安い価格で
売りに来ているのですが、
たしかアンコールワットで見たあの薄紫の織物が美しくて美しくて、
だけであの時は一人の人からお土産を買うと他のお土産を売っている人も次から次へと買って~って近寄ってきてキリが無いし、
買ってもらえなかった人達の残念そうな顔を見たくなくて、
遺跡の周辺でのお土産は買わないようにしてました。

だけど結局あの紫色の刺繍はどうしても欲しくて、観光客がよくいく中心地のナイトマーケットで確か緑の色違いの同じ織物が
出て来て、お店の人に頼んで同じ薄紫色を探して来てもらいました。

あの色合いに再び出会えてとっても幸せでしたが、
今考えるとちょっと後悔も・・。

カンボジアのこういったお土産は技術も素晴らしく非常に美しいです。シルクを使ったスカーフなども日本で購入する
価格の1/5程で売られていました。
なので、色々考えずもっと遺跡の周辺の人達からも買えばよかったなぁ~と・・。
偽善者ぶりたくはないのですが、実際欲しいお土産がたくさんあったので、しかもすごく安いものばかりだったので、
それで地元の人々にも大きな収入になるのなら
一石二鳥だったのになぁ~なんて、何も分からず旅して帰ってきて、
あの遺跡で薄紫の織物見た時に私が目を輝かせて見てしまったのが分かったのが、それを売ってる女の子、すごく
買って欲しそうにこっちを見てたのです。
後になってから後悔したりしました。

今度他の遺跡巡りと再び日の昇るアンコール・ワットに挑戦する為にカンボジアを訪れる際は、そういったショッピングも楽しみです

随分長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただき、たくさんの温かいコメントを頂き、有難うございました
リフィさんのおかげで私自身も色々なことを思い出しながら旅の回想を楽しく書かせて頂いておりました
(あまりに古い旅日記ですみませんでした)

はい才能豊かなリフィさん、これからも更なる芸術でのご活躍をお祈りしております

本当に有難うございました
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