ひろひろの生活日記(LIFE Of HIROHIRO)

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闇と光の慈愛のコントラスト(92)新たな時

2021年01月16日 19時50分10秒 | 闇と光の慈愛のコントラスト(自作小説)

闇と光の慈愛のコントラスト(92)新たな時
==第二章、闇と光==


--新たな時(005)魔寄せの儀式--

アクテイスは、「何がしらの薬草と花を取りに行く」と言い残し外へ出て行った。
暫くして帰ってくると入口にあった石を拾い、取ってきた葉をこすり付けた。
そして、宙に舞い、
入り口の天井にその石を張り付けて、
石を握った手に力を入れる。
石は、真っ赤に燃えだす。
そこに桔梗(ききょう)の様な数本の青い花を挿した。
すると、それは香りを出した。
アクティスは、呪文を口ずさむ。
「アガ ナヤ ヤガナビ ダティ」
それは、甘酸っぱい香りに変わった。
「これは、何の匂いですか?」
そこにサンディアが何の香りかと、洞窟の入り口に出てきた。
「魔寄せの花です。
 闇の民の本能を刺激します。
 闇の民を集めるためのものです」
アクティスは、説明した。

「この匂いで光の民に居場所がばれることはありませんか?」
サンディアは、少し心配になった。
「村からこれだけ離れていればぢ丈夫です。
 それに花の香りとしか思いません」
アクティスは、付け加えて何とかサンディアの心配を取り除こうとした。
サンディアは、少し安心した。
「呪いを掛けられ本能で動いている闇の民を集めるためです。
 普通のもにはたわいもない花の香りとしか感じません」
アクティスは、言い切った。
サンディアは、他の者に知らせに行った。
と言ってもアイリスしかいない。
エンビは、定例の光の民の偵察(ていさつ)に出ていた。
アクティスは、農作業に精を出した。
岩を耕し、湧き水を畑に引いた。
サンディアは、養分の高い土を山から運んでいた。
2人は、農作業に熱中していた。
「ギャァア」
エンビの叫ぶ声である。
アクティスとサンディアは、驚き慌てて入り口に向かった。
闇の姿に変わった闇の民が牙を剥(む)いてエンビに立ちふさがっていた。

つづく。 次回(解き伏せの儀)

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