ひろひろの生活日記(LIFE Of HIROHIRO)

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不思議なハートの力00098リレーション⑥

2021年01月17日 08時41分23秒 | 不思議なハートの力(自作小説)「R指定はありません」

不思議なハートの力00098リレーション⑥

--リレーション⑥-剣道大会③--

次の月曜日に朋子は、一番先に学校に行った。
最初に来る生徒に声をかける。
「剣道に興味ないですか?」(何かの勧誘か?)
朋子は、勇気を出した。
「興味ないけど。
 田内さん。どうかしたの?」
男子生徒は言った。

「神海君が剣道大会に出るの。
 だから、みんなで応援しようよ」
朋子は、必死である。
「どこでやるの?」
男子生徒は、少し興味を出し聞いてみた。
「どこか、分からないけど。
 近く」
(ああ!場所聞いてない。
 どうしよう)
朋子は、焦(あせ)った。
「パス」
「なんでよ」
「めんどくさいもん」
男子生徒は、興味が失(う)せた。
「なんで。
 ねぇ。
 なんでよ」
真菜美は、見かねて朋子に助言する。
(興味がないかもしれませんが、真菜美は、まだ、鉢の花に水をあげている。
3人で持ち回りしていた)
「トモちゃん。周りが見えてないよ。
 まず、雅美に相談でしょ。
 こんな時こそクラス委員でしょ」
そこに、雅美が登校してきた。
「雅美様。お願いが…有ります」
朋子は、思い切り下手に出てみた。
「朋子さん。ご用は何で御座いますの?」
雅美は、朋子に合わせて高ぴしゃのママの真似をした。
「神海君が今度剣道大会に出るの。
 絶対、優勝するから、
 クラスのみんなで応援しようよ。
 前回は、準優勝なの。
 今回は、絶対に勝たせてあげたい。
 ねぇ。お願い。
 みんなで応援に行こうよ。
 お願いします。
 クラス委員様。
 クラスの団結の力を示す時です。
 どうか、哀れな女子に、
 お情けを
 お願いします」
朋子は、縋(すがり)りつく。
「仕方ない。
 今日、クラス会するわよ。
 みんなで話し合って決めましょう」
そう言うと雅美は、後ろの黒板に
『今日、放課後クラス会します。
 議題は、剣道大会の応援です。
 申請者:田内朋子
 クラス全員残ってください』
と書いた。
「朋子、先生にも話に行くよ。
 付いてきて」
雅美には、仮を返す大きなチャンスである。
(ところで、トモ。
 神海君が好きなの?)
雅美は、耳元に口を近づけ小声で尋(たず)ねた。
「げぇ!」( ゚Д゚)
「ねぇ」
「う うん」
朋子は、観念した。

つづく。 次回(リレーション⑦-剣道大会④-)

#不思議なハートの力 #不思議なハート #自作小説 #真菜美 #朋子 #神海 #剣道大会

 


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