宇宙時間 ソラノトキ

風樹晶・かざきしょう

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のんびりしようよ

みらーじゅ 38

2008-12-23 12:21:03 | 小説 ミラージュ
 あれ、いっちゃった・・・・。
 確かにある程度のダメージは、与えられるのではないかと期待したものの、こうもあっさり逃げられてしまうと、罠かとも思ってしまう。
 追うべきか、・・・。と迷ったところ
「おーい、目あけていいか?」
 レトののんびりした声が聞こえた。
 見上げれば、律儀に目を閉じたレトとグリシーヌがいた。
「いいよ、目開けて」
 グルラディーヌの返事に二人が目を開ける。
「あれ、・・・・さっきのは?」
 辺りを見回すレトに
「向こうに、いっっちゃった」
 と、グルラディーヌが答えた。
「逃げたのか?」
「多分、ね」
「それで、どうしますの?」
「どうって・・・・」
「いくしか、ないでしょう」
「・・・・だな」
 廊下は、まだ奥まで続いている。一体、どこまであるんだ?
「ところで、何やったんだ?」
「は?」
 唐突なレトの問いに、気の抜けた声を出すグルラディーヌ。
「だから、どんな術使ったんだか知りたいんだけど」
「あぁ、それは、・・・・やってみる?」
「えええ、ちょっと待った、ストップ」
 をい。そこでどうして女の子の後ろに隠れる?
 レトがでかい体をグリシーヌの後ろに隠そうと・・・・、て、とても隠れられたものではないが。
「あのね。目つぶってる間、爆風とか衝撃とか感じたりした?」
 あまりの行動に、グルラディーヌがあきれた声をあげた。

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