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風樹晶・かざきしょう

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のんびりしようよ

月影の門  41

2009-07-20 21:55:05 | 小説 月影の門
 こ、これは・・・・・。
 多分、こうなるだろうな・・・・、とは予想していたものの・・・・・。
 朝、食堂に入ったトシ・マドカ・ミイコの三人は、その様子に立ちすくんだ。
 とてつもない大混雑。
 いきなり、20人も増えたから仕方がないとしても、これは・・・・。
 テーブルは、満杯。立って食べてる人もいる。そして、食器返却用のカウンターが返却食器の山になっている。
 それを見たトシは、カウンターに近づき
「大丈夫ですか? 何か手伝います?」
 積まれた食器の隙間から、厨房に声を掛けた。
「あ、こっちは大丈夫だから、食べるんならさっさと食べてくれ、じゃないと片づけが出来ない」
 厨房から返ってきた声に
「分かりました」
 返事をして、マドカ達に向き直ったトシに
「だったら、さっさと食うか」
 と言って食事を受け取るカウンターへ行き、朝食の乗ったおぼんを受け取った。

 カウンター近くの開いているテーブルの一角に三人が座る。
「ちょっと、いいかな?」
 食べ始めた三人にワカバが声を掛けた。
「・・・どうぞ」
 箸をくわえたまま答えたトシの隣に座る。
「実は、三人に頼みがあるんだけど・・・・」
 言いかけて、ちょと一息置いて
「出来れば、別の建物に移ってもらいたいんだけど・・・・」
 え?
 ワカバの言葉に三人の動きが止まった。
コメント
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