「はぁ・・・」
ため息を吐いて、お茶を飲むレム。
「だからって、捨て犬でもないんだし元のところへもどしてらっしゃい。とは、言えないわよねぇ、やっぱり。で、どうするのこれから?」
「どうするの って言われても、・・・どうしよう?」
テーブルに肘を付いたまま、上目遣いにレムを見るラウルシャイン。
「どうしようって、あのね」
出るのはため息ばかりなり。
たまたま遊びに来たときに限って、こういう事がおこるのだろう?
レムが首を傾げる。
が、レムの場合。
「お前が行くところで、まともじゃない事が起きなかったためしがない(つまり、行く所で何かが起こる、あるいは起こす)」といわれた事数知れず。しかし、
それは、とりあえず置いといて。
ラウルシャインが拾ってきた少女について分っているのは、“カル”という名前。と“コウジュ”という言葉、“ライキ”という誰かの名前。のみである。
と、言っても、コウジュが何なのか、ライキが誰なのか本人も覚えていない。
おまけにカルというのも、本当に彼女の名前かどうかも分らないのだ。
何と言っても本人が「カル、だと思う。多分」と、言ってたくらいなので。
しかし、いつまでも名無しの誰かさんと呼ぶ訳にもいかず、取りあえず“カル”と呼ぶことにした。
「それにしても、本物の記憶喪失って初めて見た」
しみじみ といった感じでラウルシャインが呟く。
そうそう、そこら辺に転がっているものじゃない。と思うわよ。そりゃあ、あたしも初めて見たけど。
口には出さず、レムも心の中で呟いた。
ため息を吐いて、お茶を飲むレム。
「だからって、捨て犬でもないんだし元のところへもどしてらっしゃい。とは、言えないわよねぇ、やっぱり。で、どうするのこれから?」
「どうするの って言われても、・・・どうしよう?」
テーブルに肘を付いたまま、上目遣いにレムを見るラウルシャイン。
「どうしようって、あのね」
出るのはため息ばかりなり。
たまたま遊びに来たときに限って、こういう事がおこるのだろう?
レムが首を傾げる。
が、レムの場合。
「お前が行くところで、まともじゃない事が起きなかったためしがない(つまり、行く所で何かが起こる、あるいは起こす)」といわれた事数知れず。しかし、
それは、とりあえず置いといて。
ラウルシャインが拾ってきた少女について分っているのは、“カル”という名前。と“コウジュ”という言葉、“ライキ”という誰かの名前。のみである。
と、言っても、コウジュが何なのか、ライキが誰なのか本人も覚えていない。
おまけにカルというのも、本当に彼女の名前かどうかも分らないのだ。
何と言っても本人が「カル、だと思う。多分」と、言ってたくらいなので。
しかし、いつまでも名無しの誰かさんと呼ぶ訳にもいかず、取りあえず“カル”と呼ぶことにした。
「それにしても、本物の記憶喪失って初めて見た」
しみじみ といった感じでラウルシャインが呟く。
そうそう、そこら辺に転がっているものじゃない。と思うわよ。そりゃあ、あたしも初めて見たけど。
口には出さず、レムも心の中で呟いた。