憂いの篩'95

同名のブログがありそうなんで、名前の後に'95を付けました(fromサワダスペシャル)

正義無き力は無力 力無き正義もまた無力

2006年07月20日 | 日常
私が学生時代の話、宿題を忘れてきたら拳骨を頭に落とす先生がいました。
私も何度か宿題を忘れ、慌てて友人にノートを見せてもらおうとしたところに拳骨が降ってきたことがよくありました。
とにかく怖くて硬い先生で、特異な性格が陰でネタにされることはありましたが、決して人から憎まれるような先生じゃありませんでした。

しかし、一人の女生徒の頭に拳骨を落としたことで、この先生の運命は急変することになったのです。
まぁよくある話なんですが、その女生徒が親にチクったんですな。
普通の親なら「宿題を忘れたお前が悪い」の一言で済ますはずだったのが、このバカ親はPTAで問題提起して学校に訴えたんですね。

結局その先生は、クラスの前で反省文を読み上げ、教卓に頭をこすり付けて謝罪するハメになりました。

正直ものすごくツラかったです。
あの怖ろしかった先生が生徒に謝って頭を下げるなんて、目も当てられませんでした。
「先生が謝ることなんかない!なんも悪いことしとらん!」と声を大にして叫びたかったんですが、ヘタレの私には無理でした。

謝罪を終えた後、その先生は教室を後にしたんですが、教室内の雰囲気は暗く、「いい気味だ」なんてことを言う生徒もおりませんでした。

しばらくして先生は学校を辞めました。

あの時、勇気を出して先生を擁護したら何かが変わっていただろうかと、いまだに考えることがあります。
私一人が何を言っても結局何も変わらなかったんでしょうがね。