よく晴れた日、「沢山」(516m・バオバオからは北方向)を越えて「沢の池」に行こう。と登山靴を履いてサンバイザーを被り、大きなウエストポーチにカメラを入れていざ出発!
同居人の一人と出かけました。
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とすれ違いざまに声を掛けて行くおじさんアリ。
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嵐電(京福電気鉄道)嵐山駅は歌舞伎小屋の雰囲気があって、突き当りが改札です。
ホームには「足湯」の施設もあります。
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ここから乗って、「帷子ノ辻(かたびらのつじ)」 で乗り換え、「うたの」で下車します。
一輌のみのワンマンカーで、「うたの」は無人駅です。
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「うたの」から「福王子」に出て周山街道を少しだけ奥へ歩きます。
それから、右手の山岳地帯に入るのですが、前回より手前の山道を行くことにしました。
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木漏れ日が優しい山道はなだらかで
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大きなシダが青々としていました。
お正月に取りに来ようかな。
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2度目の山のせいか、ずいぶん楽に登れます。
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かなり歩いた後、尾根らしきところに出ました。
そろそろ、「沢の池」に下りる道があるはずですが。
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と、なにやら、人声がします。
それも、数人の・・しかも、楽しげな笑い声が・・・
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エッ!・・皆さん、お弁当を広げてお食事中?
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一人の女性がパンフレットの地図を見せながら
「83番はこっちの方ですか?」と聞かれました。
ナンのこっちゃ???
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ウ~ン?・・「御室88箇所」・・そ~か~
この山、仁和寺の裏山なのです。
四国88箇所めぐりの縮小版で、仁和寺の裏山(御室山)に88の、その名も四国と同じにしたお堂が建てられているのです。
そして、ここを訪れると四国のそれと同じご利益があるというものです。
ズルー!
私は登山をしたかったのに、これはハイキングではないですか。
ほら見て!
遠く北の方角に「沢山」らしき山が見えるではありませんか。
とにかく、お腹が減ったので83番の祠の階段に腰掛けて、沢の池の辺で食べるはずだったおにぎりをパクパク食べてしまいましたが、どうも腹の虫が収まらない・・・
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1時半。少し遅い気はするけど・・行こう!!
横着して地図を持ってこなかった私達は、沢を一つ渡って「白砂山」に入っているべきところを「御室山」の山頂に出たようです。
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「沢山」に向かった私達は「原谷」を通り抜け、「桃山」の京都府立大学演習林を迂回し、その後も紆余曲折を経、涙ぐましい強行軍で目的地「沢の池」にたどり着いたのです。
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「沢の池」は細い山道の末、忽然と現れるのです。
周囲 1・5KM
標高 約370m
菩提川ー清滝川ー保津川ー桂川と流れます。
江戸時代にため池として作られ、今は京都市が酸性雨影響調査のための水質検査をしているそうです。
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山に囲まれた池はシンと静かでどこまでも明るく、人っ子一人見当たらず、鴨が一羽、遠く向かい岸辺りに浮かんでいました。
水は澄んで美しくブラックバスが釣れるそうです。
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静かで悲しいほどです。
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水面を渡る風が、ゆるやかな波を立たせています。
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もっと、居たい気もしますが、何しろ寂しさが満ち満ちています。
とても一人でなど佇んでは居れません。
さあ、帰りましょうか。
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山道は夕方になると、一時に暗くなるので、南に向かって「白砂山」を越え、周山街道沿いの「三宝寺」に出るコースを採ります。
息せき切って登り、駆け下りました。(何度かけつまずきながら)
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「三宝寺」にたどり着いたのは4時半頃でしたから、標準的なコースタイムの3分の2くらいで歩いていたようです。
優しい山だったからなんとか感で登れましたが、危険ですね。
薄手のソックス、一枚だけだったので、新しい登山靴に足首が摺れて、恐ろしく痛い思いをしました。
でも充実感を味わった、よい一日でした。
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